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「カブ知恵」発、個人投資家向け株式情報 2008年3月28日発行

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★ 目次
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★ 各種株価指数の状況
★ 相場概況（主力株）
★ 今後の相場イメージ（主力株）
★ 相場概況（新興市場）
★ 今後の相場イメージ（新興市場）
★ 出来高を考慮した翌日のデイトレ用監視銘柄
★ ＩＰＯ情報
★ 編集後記

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★ 各種株価指数の状況
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日経２２５ 12820.47 215.89 1.71％
ＴＯＰＩＸ 1243.81 17.37 1.42％
日経ＪＡＳＤＡＱ 1455.9 4.26 0.29％
Ｊ−Ｓｔｏｃｋ 1454.16 9.82 0.68％
マザーズ 630.37 7.5 1.2％
ヘラクレス 965.58 -9.48 -0.97％

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★ 相場概況（主力株）
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28日の日経平均は前日比215.89円高の12820.47円、高値は14時18分の12874.45
円、安値は９時44分の12507.68円。東証一部の売買代金は２兆519億円、値上
がり銘柄数は1215銘柄、値下がり銘柄数は393銘柄、変わらずは108銘柄だった。

28日前場の日経平均は前日比7.08円安の12597.50円だった。27日の米国株市場
が、ハイテク株や金融株主導で下落したことが嫌気された。また、２月の家計
調査では、１世帯当たりの消費支出が実質で前年同月比横ばいと市場予想平均
の2.5％増を下回った。全国消費者物価指数（ＣＰＩ）は生鮮食品を除く総合
が同1.0％上昇し、５カ月連続の上昇となった。物価上昇と消費鈍化懸念が強
まり、買い手控え気分が強まっていた。

しかし、後場に入り、景色が一変。薄商いの中、先物に買い戻しとみられる大
口買いが相次ぎ、現物株にバスケット買いを誘った。３月期決算期末を意識し
た機関投資家の「お化粧買い」や、上海株の急反発なども追い風となり、日経
平均は３日ぶりに大幅反発した。
ただし、売買代金は低調なままだった。

業種別では、不動産、パルプ・紙、卸売、鉱業、繊維製品、ゴム製品、小売、
鉄鋼、精密機械、電気機器、海運、建設、輸送用機器、倉庫・運輸、機械、化
学、電気・ガス、ガラス・土石などが値上がりした。

個別では、東証一部の値上がり率トップはトウペ（4614）、２位はライトオン
（7445）、３位はケーヨー（8168）。一方、下落率トップはサンエー・インタ
ーナショナル（3605）、２位はパソナグループ（2168）、３位は東京急行（90
05）。

個別銘柄動向は以下の通り

ライトオン（7445）、08年８月期通期業績の上方修正と自己株式取得を発表
1197円　189円高
28日11時、08年８月期通期業績の上方修正と自己株式取得を発表した。これ
が好感された。売上高は従来の1025億円を1030億円へ、営業利益は同42億円
を44億円へ、経常利益は同41億5000万円を44億円へ、当期純利益は同15億円
を17億円へ、それぞれ上方修正した。営業利益及び経常利益についえては、
値下げロスを抑えたことによる売上総利益額の増加により、前回予想を上回
る見込みとなった。配当金については、前回予想どおり１株当たり50円（中
間配当金25円、期末配当金25円）を予定している。自己株式取得については、
取得しうる株式の総数上限は60万株（発行済株式総数（自己株式を除く）に
対する割合2.14％）、取得価額の総額上限は７億円、取得する期間は08年３
月31日〜08年５月30日（約定ベース）、取得の方法は信託方式による市場買
付。

ウェザーニューズ（4825）、船舶向け燃費削減の最適速度助言サービス開始
が買い材料
1015円　80円高
28日、「気象情報サービスのウェザーニューズは航海前や航海中の船舶に対
し、燃料消費を削減できる最適の速度を助言するサービスを始める。最新の
海流情報や船の現在位置、目的地への到着予定日をもとに毎日連絡する。不
必要に速度を上げている船は通常で1.5−２％、最大で４−５％の燃費削減
が見込めるという。特に燃料価格の上昇に苦しむ海運各社の利用を見込む。」
と一部報じられた。これが買い材料視されたようだ。

古河電池（6937）、三菱化学のリチウムイオン電池材料量産が人気化のきっ
かけ
430円　42円高
28日、「（三菱ケミカルホールディングス（4188）傘下の）三菱化学は27日、
2009年以降の発売が見込まれる次世代ハイブリッド車向けのリチウムイオン
電池に使う主要材料を2009年秋から量産すると発表した。20億円を投じて水
島事業所（岡山県倉敷市）に年産六百トンの設備を導入、「正極材」と呼ぶ
材料を生産する。」と一部報じられた。この報道を受け、三菱商事（8058）、
三菱自動車（7211）と、電気自動車向けリチウムイオン電池の共同出資会社
を設立したＧＳユアサ（6674）や、豪州の連邦科学産業研究機構と共同開発
した新電池を自動車に搭載し、充放電を繰り返す寿命が現行の鉛蓄電池の４
倍に高まることを確かめた同社など、ハイブリッド自動車向け電池関連が人
気化したと観測される。

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★ 今後の相場イメージ（主力株）
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来週の株式市場では、国内マクロ環境が注目されそうだ。31日に発表される
２月の鉱工業生産指数の予想平均値は前月比2.2％の低下で、経産省見通しの
マイナス2.9％をやや上回りそう。

しかし、２カ月連続の低下で、１−３月期は１年ぶりに前期比マイナスに転
じるとの予想が強まっている。

注目は３月、４月の生産予測指数だ。この方向性が上向きなら市場にポジテ
ィブ、一進一退若しくはマイナス継続なら、市場にネガティブに作用する公
算が大きい。

同じく31日発表される２月新設住宅着工戸数の予想平均値は前年比1.5％減
と、８カ月連続の減少となるものの、下落幅は１月の5.7％より大幅に縮小す
るとみられている。

縮小なら５カ月連続となる。改正建築基準法施工の悪影響はほぼ解消する見
通し。だが、これをもってすぐ、不動産セクターが買われるとは考え難い。

というのは、現在の不動産株の下落は資金調達への先行き不透明感から下落
している側面が強いためだ。

そして、４月１日に発表される日銀短観では大企業製造業の業況判断ＤＩが
プラス12と、前回12月調査のプラス19から大きく低下する見通し。

これについては、足元のＤＩ悪化は相場は織り込み済み。

注目は、輸出企業の08年度の想定為替レートと08年度の設備投資計画。想
定為替レートが１ドル90円台（前回調査の下期為替レートは１ドル＝113円
79銭）になるようだと、輸出企業の08年度業績鈍化懸念が強まり、株式相
場の上値抑制要因として強く意識されそう。

また、設備投資計画が控えめ過ぎると、国内先行き景気への警戒感が一段と
強まることが予想される。

なお、名実共に４月相場入りしたからといって、相場のムードが一変すると
は考え難い。米国金融、経済の不透明感が拭えない上、国内では、消費低迷、
企業マインド悪化、さらには政治の混迷というおまけもついているからだ。

このため、薄商いが継続し、慌てて日本株を買おうというムードが強まるこ
とはないだろう。日経平均の想定レンジは12300円〜13300円程度。上方向
に走るには、売買代金の増加が必要十分条件と考える。

（株式会社カブ知恵　代表取締役　藤井英敏）

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★ 相場概況（新興市場）
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28日の新興３市場は高安マチマチ。日経ジャスダック平均は３日ぶりに反発。
ネット関連株は軒並み堅調で、東証マザーズ指数も反発した。一方、資金調達
への懸念から不動産株は引き続き売られたこともあり、大証ヘラクレス指数は
３日続落した。

個別では、カウボーイ（9971）、元旦ビューティ（5935）、ウェブマネー（21
67）、平賀（7863）、アイビーダイワ（3587）、ユビキタス（3858）、フォト
ニクス（7708）、パイプドビッツ（3831）、エイチアイ（3846）、エス・エム
・エス（2175）、仙波糖化工業（2916）、アンジェスＭＧ（4563）、トリケミ
カル（4369）、メディアグローバルリンクス（6659）、ブイ・テクノロジー（
7717）、サンコーテクノ（3435）、ビリングシステム（3623）などの値上がり
が目立つ。

一方、アイレックス（6944）、ラ・パルレ（4357）、イー・レヴォリューショ
ン（4233）、ＹＡＭＡＴＯ（7853）、ホッコク（2906）、シーフォーテクノロ
ジー（2355）、ニューディール（4740）、レイコフ（8941）、ＳＪホールディ
ングス（2315）、ディア・ライフ（3245）、リミックスポイント（3825）、東
京カソード研（6868）、アルデプロ（8925）、Ａ.Ｃホールディングス（1783
）、総和地所（3239）、篠崎屋（2926）などの値下がりが目立つ。

個別銘柄動向は以下の通り

ミクシィ（2121）、ＧＳ、投資評価を従来の「中立」から「買い」に引き上げ
1090000円　100000円高
ゴールドマン・サックス証券は、同社の投資評価を従来の「中立」から「買い
」に引き上げ、今後12 ヵ月の目標株価は180万円を150万円へ引き下げた。3Q
決算発表後、トラフィック量(PV)のPCからモバイルへの急速な移行に伴い、構
成比悪化と収益性低下懸念から株価は下落した。しかし、直近1-2 月でPC の
PV 動向が下げ止まった模様、モバイルPV は成長がさらに加速している、など
の点で、来09年３月期上期はモバイルのマネタイズ進展が確認できるとみてい
る。

アンジェスＭＧ（4563）、ＨGF 遺伝子治療薬の国内承認申請を好感
423000円　50000円高のストップ高買い気配
28日８時15分、HGF 遺伝子治療薬の国内承認申請を発表した。これが好感され
た。３月27日、重症虚血肢を有する閉塞性動脈硬化症及びバージャー病を適応
症として、HGF 遺伝子治療薬（一般名：ベペルミノゲン ペルプラスミド、製
品名：「コラテジェン」）の国内での承認申請をした。HGF 遺伝子治療薬は、
HGF を産生する遺伝子を虚血部位に投与することで、局所にHGF タンパク質を
発現させ、血管新生を促して虚血状態の改善を図る遺伝子治療薬。本剤は、動
脈硬化等によって血管内腔が狭くなり血流が悪くなる末梢性血管疾患（閉塞性
動脈硬化症、バージャー病）及び虚血性心疾患の治療薬として開発を進めてい
る。従来の薬物とは異なる新しい作用機序を有する薬剤であり、従来の薬物療
法で効果が不十分な患者、手術の施行が困難な患者等に効果が期待されている。
一方、遺伝子の運び役であるベクターとしては、ウイルスベクターを使わない
naked DNA 法を用いており、遺伝子治療薬で懸念されることが多いウイルスベ
クター由来の安全性上の問題はない。

シーエスアイ（4320）、08年９月期中間連結業績の上方修正を好感
49500円　4000円高のストップ高買い気配
27日、08年９月期中間連結業績の上方修正を発表した。これが好感された。本
日は、買い物殺到で値付かず。売上高は従来の14億4700万円を17億1000万円へ、
営業損益は同4700万円の赤字を１億4500万円の黒字へ、経常損益は同5000万円
の赤字を１億5500万円の黒字へ、中間純損益は同900万円の赤字を8500万円の
黒字へ、それぞれ上方修正した。主力事業の電子カルテシステム開発事業にお
いてて、下半期に見込んでいた既存ユーザーの「ＭＩ・ＲＡ・Ｉｓ／ＥＸ」へ
のアップグレード等の売上の一部が上半期となったことに加え、公立病院を中
心としたシステム・ハードウェア等の製品販売が当初の見通しより増加した結
果、売上高は当初予想を上回る見通し。売上高の増加に伴い、営業利益、経常
利益、中間純利益のいずれも当初予想を大幅に上回る見込みとなった。なお、
08年９月期通期（連結・個別）業績は、電子カルテシステム開発事業及びペッ
トサイト運営事業において、受注・売上見込み等、現時点で未確定の部分があ
ることから、前回予想からの変更はない。同時に、小規模病院向け製品「MI・
RA・Is/CT」及び精神病院向け製品「MI・RA・Is/EX for 精神病院向（仮称）」
をリリースすると発表した。

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★ 今後の相場イメージ（新興市場）
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28日のＩＰＯレシオは前日の102.13から2.13ポイント低下して100.00と
なった。低下は２日連続。ＩＰＯレシオ５日移動平均は104.38。上昇は６日
連続だが、この結果、ＩＰＯレシオは５日移動平均線を下回った。

直近ＩＰＯ市場の調整入りのサインとみておきたい。

今後、ＩＰＯレシオは50〜70程度まで低下する展開を想定する。同時に、５
日移動平均線も下降転換して、その後、同線が上昇した時が、調整一巡のサ
インとなると考える。

なお、28日現在、終値が公募価格及び初値を上回っている直近ＩＰＯ銘柄は、
セブン銀行（8410）、アクセルマーク（3624）、ビリングシステム（3623）、
テックファーム（3625）の４社だ。

これら４銘柄の株式需給は非常に良好だ。このため、短期資金はこれら銘柄
群中心のラリーする可能性が高いとみている。

ほぼＩＰＯ空白期間入りしたことで、直近ＩＰＯ銘柄の存在感は相対的に高
まるだろう。ただし、新興市場に資金流入が加速している状況ではない。そ
れ故、直近ＩＰＯ市場の中での物色の２極化は鮮明になると考える。

一方、３市場売買代金は前日から127億円増加して937億円となった。ゴー
ルドマン・サックス証券が、ミクシィ（2121）の投資評価を従来の「中立」
から「買い」に引き上げ、今後12 ヵ月の目標株価は180万円を150万円へ引
き下げたことがきっかけとなり、ネット関連株が賑わったことが寄与したよ
うだ。

その一方、不動産流動関連が資金調達不透明感を背景の軟調推移となってい
る。

新興市場全体の先高観が強まる状況ではない。引き続き、3市場売買代金は
1200億円〜1300億円でピークアウト、同時に、新興市場の戻りも一服する
と見通している。

（株式会社カブ知恵　代表取締役　藤井英敏）

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★ 編集後記
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本日、「国内市場への企業の新規株式公開（ＩＰＯ）が件数、初値ともに低調
だ。2007年度（07年４月−08年３月）のＩＰＯ銘柄のうち、３社に１社の
上場初値が公募価格を下回った。相場低迷が長引き、リスクの高いＩＰＯ銘
柄への資金流入が細っている。」と一部報じられている。また、「個人投資家
が、少ない資金で大きな取引のできる日経平均先物の売買を活発化させてい
る。新興企業株の売買から、最近は「日経平均先物へ乗り換える投資家もい
る」（ネット証券）という。」と報じられています。従来新興市場に流れてい
た個人マネーは、新興市場を見切り、ＦＸやミニ日経平均先物に流れている
ようです。新興市場の流動性枯渇状態は、長期化する可能性が高まりました。
「えっ？お前まだ新興なんかやっているの？」という会話が個人投資家の間
で取り交わされている可能性が高そうですね。

（藤井英敏）

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★ 目次
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
★ 各種株価指数の状況
★ 相場概況（主力株）
★ 今後の相場イメージ（主力株）
★ 相場概況（新興市場）
★ 今後の相場イメージ（新興市場）
★ 出来高を考慮した翌日のデイトレ用監視銘柄
★ ＩＰＯ情報
★ 編集後記

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★ 各種株価指数の状況
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
日経２２５ 12604.58 -102.05 -0.8％
ＴＯＰＩＸ 1226.44 -11.11 -0.9％
日経ＪＡＳＤＡＱ 1451.64 -1.55 -0.11％
Ｊ−Ｓｔｏｃｋ 1444.34 -9.09 -0.63％
マザーズ 622.87 -4.68 -0.75％
ヘラクレス 975.06 -9.52 -0.97％

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★ 相場概況（主力株）
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27日の日経平均は前日比102.05円安の12604.58円、高値は9時2分の12621.56円、
安値は12時31分の12475.88円。東証一部の売買代金は１兆9215億円、値上がり
銘柄数は684銘柄、値下がり銘柄数は934銘柄、変わらずは98銘柄だった。

為替市場での円高・ドル安基調や米国景気の先行き不透明感を背景とした、企
業業績の悪化を警戒した売りが終日優勢だった。また、香港、タイ、フィリピ
ンを除きアジア各国・地域の株式相場が軟調なことが悪材料視された。一方、
年度末接近で、内外の機関投資家からの「お化粧買い」が入ることへの期待が
下支えした。

業種別では、鉱業、海運、陸運、電気・ガス、倉庫・運輸、金属製品、鉄鋼、
小売、非鉄金属、サービスが値がりした。一方、証券、商品先物、輸送用機器、
ゴム製品、水産・農林、保険、電気機器、銀行、その他製品、その他金融、精
密機械、建設、機械、不動産、卸売などが値下がりした。

東証一部の値上がり率トップは栗本鐵工所（5602）、２位はランドビジネス（
8944）、３位は三井鉱山（3315）。一方、下落率トップはトウペ（4614）、２
位はアンリツ（6754）、３位はパソナグループ（2168）。

個別銘柄動向は以下の通り

栗本鉄（5602）、固定資産を譲渡すると発表
131円　19円高
26日、資産効率および財務体質の向上を図るため、固定資産を譲渡すると発表
した。財務体質改善の具体化が好感された。物件の引渡は08年７月の予定。当
期の業績への影響はないが、来期において約１億円程度の特別利益を計上する
予定。同時に、連結子会社である栗本建設工業の増資引き受けると発表。07年
６月に施行された建築基準法の改正による影響ならびにさらに厳しさが予測さ
れる業界環境に備え、栗本建設工業の自己資本の充実による経営基盤の強化な
らびに運転資金の充実をはかり安定的な収益の確保を目指す。引き受け新株式
は、数普通株式1000万株、発行価格１株につき500円、資本組入れ額25億円。

ランドビジネス（8944）、08年9月期中間業績の上方修正を好感
34850円　4000円高のストップ高買い気配
26日、08年9月期中間業績の上方修正を発表した。これが好感された。売上高は
従来の50億6400万円を60億7800万円へ、営業利益は同11億1500万円を16億8600
万円へ、経常利益は同5億1100万円を11億100万円へ、中間純利益は同2億7600万
円を6億1900万円へ、それぞれ上方修正した。当初下期に予定していた物件の売
上計上が前倒しになったことが寄与する。なお、通期業績予想は据え置いた。

ＩＩＪ(3774) 、ＭＬの新規「買い」、目標株価41万円が買い手掛かり
355000円　26000円高
メリルリンチ証券は、同社の投資評価「買い」、目標株価410000 円でカバレッ
ジ開始した。これが買い手掛かりになったと観測される。IP 網拡大の流れはも
はや止めようがない構造的変化となっており、NTT（9432）によるNGN 商用サー
ビス開始もその一つの事象であり、現在も至る所でIP をベースとしたネットワ
ーク技術に関連するビジネス機会が創出されつつあるという。今後IP 網の拡大
により法人のIP ネットワークに関するソリューションを提供することにより利
益を最も享受する企業の１つと成り得るとみているそうだML では同社の09年3月
期から11年3月期までの3 年間の売上高成長率は年10.0%を予想しているもよう。
IP 網拡大に伴うSI 事業の拡大、IP ネットワークを介した付加価値サービスの
伸長、などを理由として安定的に高い成長が実現されると予想しているという。

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★ 今後の相場イメージ（主力株）
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東証が27日発表した３月第３週（３月17−21日）の投資部門別売買動向で
は、外国人が５週連続で売り越した。ただし、売越額は639億円にとどまり、
前週の売越額9226億円を大きく下回った。

前週は「ブラックマンデー」のあった87年10月第３週に次ぐ過去２番目の
高水準の売り越しだった。

一方、個人は３週ぶりの売り越し。売越額は223億円だった。前週は1258
億円の買い越しだった。

個人投資家は見切売り姿勢に転じ、外国人投資家は信用収縮を背景にリスク
許容度が著しく低下したことで、リスク資産である株式の圧縮を継続してい
る様子が窺える。特に、外国人投資家の売り越し姿勢に転換がみられないう
ちは、日本株の先高観が強まることはないだろう。

ところで、福田首相は27日午後、緊急記者会見を開き、道路特定財源制度を
全廃し平成21年度から一般財源化する方針を表明した。早急に野党に提案す
るという。首相はあわせて、地方財政の混乱を避けるために、ガソリン税の
暫定税率を維持するための歳入関連法案を年度内に成立させる方針も示した。

この首相提案を受け、民主党の鳩山由紀夫幹事長は、民主党の立場と「相い
れない部分がある」と否定的な見解を示したという。

理由として「一般財源化は評価するが、どうやって法的に担保するのか。08
年度の税制関連法案の年度内処理をうたっており修正もできない。暫定税率
の扱いも極めてあいまいで、道路中期計画も残すようだ」と指摘した。「暫定
税率の廃止は国民の期待で譲れない。そこをどのように首相が思っているか
見えない」と語ったという。

国会の事実上の空転は継続するのだろう。ただし、この政治の混迷は、現状、
相場全体を力強く下押すような材料ではない。「何をやっているんだか」とい
う諦めに似た気持ちを内外の投資家にもたらすにとどまっている感が強い。

今、最も市場が関心をよせているのは、円相場、米経済と米株動向、そして、
08年度の主力企業の先行き業績だ。これらがある程度みえてくるまでは、東
証一部の売買代金は増加せず、相場の先高観が強まることはないだろう。

逆に、米株が急落したり、円がよほど急騰しない限り、下方向に放れ難いと
もみている。

（株式会社カブ知恵　代表取締役　藤井英敏）

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★ 相場概況（新興市場）
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27日の新興３市場は全面安。日経ジャスダック平均は続落。東証マザーズ指数
は６営業日ぶりに反落し、ヘラクレス指数は続落した。

本日ヘラクレス上場のテックファム（3625）は公募価格８万円を89％上回る15
1000円で初値を付けた。終値は181000円初値比３万円高のストップ高買い気配。
一方、同じく本日セントレックス上場のゲオＳＥ（3260）は公募価格650円を17
％下回る540円で初値を付けた。終値は531円だった。

個別では、アイレックス（6944）、イー・レヴォリューション（4233）、フライ
ングガーデン（3317）、ガンホー・オンライン・エンター（3765）、オープンル
ープ（4831）、ムラキ（7477）、ブロッコリー（2706）、オーベン（4797）、デ
ュオシステムズ（3742）、グリーンフーズ（3367）、エイチアイ（3846）、地域
新聞社（2164）、モンテカルロ（7569）、ワットマン（9927）、ニューディール
（4740）、エスケーアイ（9446）、ビーイング（4734）などの値上がりが目立つ。

一方、日本精密（7771）、アライヴコミュニティ（1400）、ＬＴＴバイオファー
マ（4566）、セイクレスト（8900）、カウボーイ（9971）、アセット・マネジャ
ーズＨＤ（2337）、日本ＥＲＩ（2419）、ラ・パルレ（4357）、アルデプロ（89
25）、ドリコム（3793）、新華ファイナスリミテッド（9399）、サイバーファー
ム（2377）、エフティーコミュニケーションズ（2763）、ＪＳＣ（3822）、パソ
ナテック（2396）などの値下がりが目立つ。

個別銘柄動向は以下の通り

セブン銀行（8410）、セブン—イレブン・ジャパン北陸３県に出店開始が買い材料
220000円　21000円高
27日、「セブン—イレブン・ジャパンは26日、今秋をメドに富山県と福井県、石川
県の北陸３県に出店を始めると発表した。既存出店地域で稼働している加工工場や
配送センターなどの物流網を活用するメドが立ったことから、今まで空白地だった
北陸３県での出店が可能と判断。４月から加盟店の募集を始める。今後３年で約200
店を出店する計画だ。」と
一部報じられた。これによる営業エリア拡大が買い材料になったようだ。

ＵＳシステムズ（3390）、パラマウントベッド社との本格的な販売業務の推進開始
を好感
9700円　810円高
26日14時30分、パラマウントベッド社との「Ｃａｒｅ Ｏｎｌｉｎｅ」（ケア・オン
ライン）に関する本格的な販売業務の推進開始を発表した。これが好感された。介
護事業者向けＡＳＰサービス「Care Online」の販売に関して、パラマウントベッド
（7960）と07年１月10 日に販売仲介業務提携の決定を行い、約１年強にわたり試験
的に首都圏を中心に顧客をサンプリングし販売活動を行ってきたが、認知症治療に
おいて権威ある医療法人をはじめ、全国的にモデルとなるような大規模医療福祉グ
ループなどからも受注するなどその実績、評価を踏まえ、この度、本格的に販売業
務を推進する事になった。なお、本業務提携における当期の業績予想に対する影響
は軽微。来季以降の業績に関しては、確定次第発表する予定。

ガンホー（3765）、『覇拳伝』のオープンベータテストを開始が買い材料
240000円　40000円高のストップ高買い気配
08年3月27日（木）より、オンラインゲーム『覇拳伝』のオープンベータテストを
開始する。これが買い材料視されているようだ。『覇拳伝』は様々な流派の格闘家
が戦う、オンライン3D格闘ゲーム。オンラインゲームとしては珍しいジャンルだけ
に、注目のタイトルとなっているという。オープンベータテスト（正式サービス開
始前に、誰でも参加できるテストプレイ）は3月27日（木）12時よりスタート。キャ
ラクター名やレベルといったデータは、正式サービスに引き継がれる。終了日時に
関しては改めてアナウンスが行われる。

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★ 今後の相場イメージ（新興市場）
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27日のＩＰＯレシオは前日の118.60から16.47ポイント低下して102.13と
なった。低下は６日ぶり。前日に通常の取引レンジの天井圏の120〜130の
ゾーンに接近した上、上昇ピッチが鈍化していたことで、本日の反落は当然
の動きと言えそうだ。

なお、ＩＰＯレシオ５日移動平均線は99.10で、本日のＩＰＯレシオは同線
を上回っている。また、５日移動平均線は５日連続で上昇中だ。直近ＩＰＯ
市場は引き続き自律反発局面との認識に変更はない。調整入りは、ＩＰＯレ
シオが５日移動平均線を割り込んでからとみている。

本日上場の前評判の高かったテックファーム（3625）は初値15.1万円、終値
はストップ高の18.1万円買い気配だ。初値買いが報われた。

また、セブン銀行（8410）、ＳＭＳ（2175）、アクセルマーク（3624）といっ
た直近ＩＰＯ銘柄のうち、前評判の高かった人気銘柄が値を飛ばしている。

ＩＰＯは４月９日予定のアールテック・ウエノ（4573）以降、予定されてい
ない。このため、直近ＩＰＯ銘柄のうち、前評判が高く、且つ、高成長期待
の抱ける銘柄群のラリーが発生し易い状況が続くとみている。

一方、３市場売買代金は前日から203億円減少して810億円となった。26日に
賑わったネット関連が早くも息切れしたことが大きく影響したとみられる。

明日もネット関連が調整するようなら売買代金は低下し、新興市場は調整色
を強めよう。しかし、ミクシィ（2121）などネット関連の主役が賑わうよう
なら、少なくとも東証マザーズ指数は堅調な展開となり、売買代金も増加に
転じる公算が大きいとみている。

（株式会社カブ知恵　代表取締役　藤井英敏）

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★ ＩＰＯ情報
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★ 編集後記
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民主、社民、共産、国民新の４野党幹事長・書記局長は27日午後国会内で会
談し、空席が続いている日銀総裁人事を巡り、自民党から呼びかけのあった
自民・民主幹事長会談を受け入れることで合意したそうです。世界的に金融
がメチャクチャな緊張状態になっているので、早いとこ、国際金融に詳しい、
現在の難局を乗り切れる適任者を決めて欲しいものです。

（藤井英敏）

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「カブ知恵」発、個人投資家向け株式情報 2008年3月26日発行

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★ 目次
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★ 各種株価指数の状況
★ 相場概況（主力株）
★ 今後の相場イメージ（主力株）
★ 相場概況（新興市場）
★ 今後の相場イメージ（新興市場）
★ 出来高を考慮した翌日のデイトレ用監視銘柄
★ ＩＰＯ情報
★ 編集後記

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★ 各種株価指数の状況
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日経２２５ 12706.63 -38.59 -0.3％
ＴＯＰＩＸ 1237.55 -5.43 -0.44％
日経ＪＡＳＤＡＱ 1453.19 -16.42 -1.12％
Ｊ−Ｓｔｏｃｋ 1453.43 21.09 1.47％
マザーズ 627.55 20.47 3.37％
ヘラクレス 984.58 -0.3 -0.03％

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★ 相場概況（主力株）
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26日の日経平均は前日比38.59円安の12706.63円、高値は15時ちょうどの12711
.78円、安値は10時39分の12591.01円。東証一部の売買代金は1兆7815億円、値
上がり銘柄数は700銘柄、値下がり銘柄数は912銘柄、変わらずは100銘柄。

東証１部の売買代金、24日の１兆7828億円をわずかに下回って今年最低を記録
した。昨年12月27日も１兆5192億円以来の低水準だった。3月決算企業の権利落
ちで、手掛かり材料が不足する中、下値を売り込む動きも、押し目買いも目立た
ず、見送りムードが強かった。米経済指標が景気後退を示唆していることも、心
理的重石となったとみられる。

業種別では、卸売、鉱業、石油・石炭製品、ゴム製品、情報・通信、非鉄金属、
繊維製品、食料品などが上昇した。一方、証券、商品先物、その他製品、銀行、
空運、その他金融、パルプ・紙、電気・ガス、不動産、輸送用機器、電気機器、
水産・農林、建設、化学、陸運などが値下がりした。

個別では、東証一部の値上がり率トップはトウペ（4614）、2位は乃村工藝社（
9716）、3位は三井松島（1518）。一方、下落率トップは真柄建設（1839）、2位
はオルガノ（6368）、3位は日本綜合地所（8878）。

個別銘柄動向は以下の通り

東邦亜鉛（5707）、三菱UFJ、CBH のペリリア買収はポジティブ
565円　38円高
三菱UFJ証券は、同社のレーティング「１」、目標株価1690円を継続した。26日、
同社の持分法適用会社であるCBH（豪） が同業であるペリリア買収を発表した。
買収金額は2.94 億豪ドルで、買収により埋蔵量は亜鉛220 万トン、鉛110 万トン、
銅18.6 万トンとなり、07年の両社合算した生産数量は亜鉛220100 トン、鉛71700
トン。亜鉛・鉛鉱石の生産量でトップ10以内に入るという。CBH のペリリア買収に
より東邦亜鉛のCBH に対する出資比率が低下する懸念があるが、同社はCBHの持分
法適用を継続する可能性が高いとみているそうだ。新興国の経済成長に伴い全世界
で鉱石の争奪戦が行われている最中、鉱山及び鉱石確保は非鉄精錬メーカーにとっ
てメリットが大きいと言えるとも。

日本農薬（4997）、米農業製品大手モンサントの再度の上方修正が刺激材料
880円　46円高
25日、米農業製品大手モンサントは、2月半ばにも業績を上方修正したばかりだが、
08年の業績見通しを引き上げた。従来予想の一株利益2.70—2.80ドルを3.15—3.25
ドルとした。トウモロコシの種子、除草剤への需要が拡大していることが理由。こ
れが刺激材料になったと観測される。

ハニーズ（2792）、通期連結業績の下方修正で目先の悪材料出尽くしの動き
1910円　175円高
25日、08年５月期第３四半期連結業績と通期連結業績の下方修正を発表した。これ
で、目先の悪材料出尽くしの動きとなっている。同社グループが属する婦人服カジ
ュアル専門店業界は、梅雨明けの遅れやその後の記録的な猛暑といった天候不順等
の影響を受け、とりわけ集客において大変厳しい経営環境となった。第３四半期売
上高は438億9300万円（前年同期比15.1％増）、営業利益は48億6000万円（同8.5％
減）、経常利益は49億2000万円（同7.4％減）、純利益は26億3300万円（同10.1％減
）だった。同時に、第３四半期において既存店売上が計画を下回って推移したこと
等により、前回予想（08年１月９日発表）を下方修正した。これにより、通期の業
績見通しは、売上高は従来の635億円を630億円（前連結会計年度比16.0％増）へ、
営業利益は同92億円を85億円（同0.3％減）へ、経常利益は同92億円を85億円（同0.
2％減）へ、当期純利益は同51億円を46億円（同4.8％減）へ、それぞれ下方修正し
た。

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★ 今後の相場イメージ（主力株）
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信用取引の評価損益率は３週ぶりに改善した。21日申し込み時点の評価損益
率はマイナス21.95％だった。今年最大のマイナス幅だった前週のマイナス
24.32％から2.37ポイント縮小した。

一方、21日時点の信用買い残は４年ぶりの低水準まで減少しており、追証発
生に伴う投売りと、戻り過程で買い方の手仕舞い売りが出た結果、評価損益
率は多少改善したのだろう。

しかし、マイナス20％を依然として下回っており、信用個人の手の内は、引
き続き、酷い状況と推察される。買い残の整理が多少進んだことや評価損益
率が多少改善したことは、確かに、ポジティブ材料だが、その効果、影響は
限定的だろう。

また、東証が26日発表した21日時点の裁定取引に伴う現物株の買い残高は
２週連続で増加した。残高は前週比1681億円増の２兆4087億円となった。

週後半の相場上昇局面で裁定取引が活発化して、日経平均を押し上げたよう
だ。

しかし、ここまで東証一部の売買代金は一向に盛り上がらない。無機的な裁
定買いだけでは、相場の先高観が強まることはない。むしろ、実需の買いが
入らない状況での仮儒（裁定買い残）だけの指数上昇は、先行きの相場調整
時の脆さを危惧しておく必要がある。

26日の東証１部の売買代金は１兆7815億円にとどまり、24日の１兆7828億円
をわずかに下回って今年最低を記録した。昨年12月27日の１兆5192億円以来
の低水準となる。

このような閑散相場は、外部環境の不透明感が拭えないことに加え、何も決
められない国内政治への投資家の辟易とした気持ちが反映されてのものだと
考える。

（株式会社カブ知恵　代表取締役　藤井英敏）

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★ 相場概況（新興市場）
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26日の新興３市場は、高安マチマチ。日経ジャスダック平均は５営業日ぶりに
反落。大証ヘラクレス指数は６営業日ぶり反落した。一方、東証マザーズ指数
は昨年11月22−29日の５日続伸以来の５日続伸となった。前日に米ヤフーが上
昇したことで、ネット関連の主力株が買われたことが寄与した。

本日ジャスダックに新規上場した物語コーポ（3097）は、公募価格2000円を約
１割下回る1797円で初値を付けた。終値は1590円だった。

個別では、カウボーイ（9971）、ジェーシー・コムサ（2876）、オーベン（47
97）、エイチアイ（3846）、アクセルマーク（3624）、ウェブドゥジャパン（
2138）、日本精密（7771）、エリアリンク（8914）、ブイ・テクノロジー（771
7）、ＬＴＴバイオファーマ（4566）、ピーエイ（4766）、ザッパラス（3770）、
ビリングシステム（3623）、日本ベリサイン（3722）、ワンダーコーポレーショ
ン（3344）などの値上がりが目立つ。

一方、イー・レヴォリューション（4233）、中央物産（9852）、エフティコミュ
ニケーションズ（2763）、ラ・パルレ（4357）、フライングガーデン（3317）、
アイビー化粧品（4918）、フジトミ（8740）、アライヴコミュニティ（1400）、
初穂商事（7425）、アルファグループ（3322）、マサル（1795）、セイクレスト
（8900）などの値下がりが目立つ。

個別銘柄動向は以下の通り

サイバーエージェント(4751)、「アメーバブログ」に仮想通貨サービスを導入
146000円　14000円高
26日、「ネット広告代理店大手のサイバーエージェントは４月、運営するブロ
グ（日記風の簡易ホームページ）サービス「アメーバブログ」に仮想通貨サー
ビスを導入する。通貨を支払い、タレントなど著名人に質問できるサービスな
どが利用できるようにする。ブログを活用した新しい収益モデルとして関連サ
ービスを増やしていく。仮想通貨「アメゴールド」を来月17日に導入する。会
員はクレジットカードでの決済で500円（500アメゴールド分）から購入できる。
ブログへの広告掲載などで付与されていた従来のアメーバポイントも変換して
会員に再付与する。関連サービスとしてまず、ブログ開設者への質問機能「リ
クエスチョン」を立ち上げる。ネット上の不特定の相手ではなく、タレントや
スポーツ選手ら、アメブロ上でブログを開設する著名人や専門家に質問できる。
」と一部報じられた。これが買い材料となった。

日本ベリサイン（3722）、LB、投資判断を3-UW から2-EWに引き上げ
79800円　8300円高
リーマン・ブラザーズ証券は、同社の投資判断を3-UW から2-EWに引き上げた一
方、今後12 カ月の目標株価は、LB 予想の見直しに伴い93000 円から76000 円
に修正した。直近までの下落によって現在の株価は適正水準と判断していると
いう。B/S は極めて健全で、07 年12月期の自己資本比率は67.2%、現預金(ネッ
トキャッシュ)は約69 億円で時価総額の21%程度であり、株価の下支え要因とな
るとも。

ＡＣＣＥＳＳ(4813)、09年１月期営業損益　黒字転換
340000円　23000円高
25日に発表した、09年１月期通期連結業績予想は、売上高314億2600万円(前年同
期比3.8％増)、営業利益９億800万円(前年同期は112億5600万円の赤字)、経常利
益11億円(同111億1700万円の赤字)、当期純利益７億500万円(同157億5800万円の
赤字)を見込んでいる。これが買い材料となった。業績改善、収益体質への転換を
目指すべく、１）研究開発体制確立、２）開発効率改善、３）グローバル体制確
立という３つの最重要課題に対して、引き続き取組み強化していくとしている。
今後、「ALP」のロイヤリティ収益と既存事業ロイヤリティ収益による２つのロイ
ヤリティ収益を軸とした高利益成長ステージに向けて、「ALP」 の研究開発投資
も勘案し、組込みソフトウェアを開発していくという。

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★ 今後の相場イメージ（新興市場）
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26日のＩＰＯレシオは前日の111.36から7.24ポイント上昇して118.60とな
った。上昇は5日連続だが、上昇ピッチは鈍化した。通常の取引レンジの上
限は120〜130程度であるため、この動きは自然と考える。

なお、ＩＰＯレシオ5日移動平均線は前日の71.01から16.87ポイント上昇
して、87.88となった。こちらは逆に上昇ピッチを加速させている。

今後、ＩＰレシオが5日移動平均線を割り込まない限り、直近ＩＰＯ市場は
堅調だろうが、これを割り込むと、調整入りというスタンスで直近ＩＰＯ市
場を眺めておきたい。

なお、本日は、ここ最近上場した銘柄群のうち、上場前の評判の比較的高い
銘柄群が値を飛ばした。アクセルマーク（3624）やビリングシス（3623）な
どだ。

このような前評判が高く、人気銘柄が明日以降も賑わうようなら、直近ＩＰ
Ｏ市場ももう少し活気を取り戻そう。

ただし、4月9日以降、現時点ではＩＰＯの予定はない。このため、これら
高前評判組の逆襲は短期的には期待できるとみている。

一方、3市場売買代金は前日から225億円増加して1013億円となった。

これは、シティグループが24日付のリポートで米ヤフーの投資判断を「中立」
から「買い」に引き上げた。目標株価も31ドルから34ドルに引き上げた。
これをきっかけに、本日はネット関連が人気化したためだ。

ただし、売買代金の増加については、目先は1200億円〜1300億円がピークと
みており、このレベルに達したら、新興市場は目先の天井を打つと考えてい
る。

（株式会社カブ知恵　代表取締役　藤井英敏）

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★ 編集後記
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ジャスダック市場の信用評価損益率は３週ぶりに改善しました。21日申し込
み時点でマイナス33.44％と前の週のマイナス34.34％からマイナス幅が0.9
ポイント縮小しました。マイナス30％・・・。信用で株をやっていたらこの
数字は目の前が真っ暗になるような、絶望的な数字です。その改善がわずか、
たったの、すずめの涙のような0.9ポイント。これでは、新興銘柄を手掛け
る個人投資家のマインドが改善しないのは頷けます。

（藤井英敏）

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「カブ知恵」発、米国株急伸と１ドル100円台の円安で、日経は大幅高�

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★ 目次
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
★ 各種株価指数の状況
★ 相場概況（主力株）
★ 今後の相場イメージ（主力株）
★ 相場概況（新興市場）
★ 今後の相場イメージ（新興市場）
★ 出来高を考慮した翌日のデイトレ用監視銘柄
★ ＩＰＯ情報
★ 編集後記

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★ 各種株価指数の状況
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日経２２５ 12745.22 265.13 2.12％
ＴＯＰＩＸ 1242.98 18.83 1.54％
日経ＪＡＳＤＡＱ 1469.61 12.34 0.85％
Ｊ−Ｓｔｏｃｋ 1432.34 22.22 1.58％
マザーズ 607.08 7.56 1.26％
ヘラクレス 984.88 0.33 0.03％

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★ 相場概況（主力株）
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25日の日経平均は前日比265.13円高の12745.22円、高値は13時46分の12791.24
円、安値は10時18分の12572.77円。東証一部の売買代金は２兆1980億円、値上
がり銘柄数は1319銘柄、値下がり銘柄数は324銘柄、変わらずは81銘柄だった。

連休明け24日の米国株式相場が急伸したことや、円相場が一時１ドル＝101円
台に下げ幅を拡大するなど、ドルが買い戻されたことが好感された。年金など
長期資金による買い観測や、機関投資家などによる３月期末の配当金を目当て
にした買い観測も囁かれていた。一方、米国で25日に発表される１月のＳ＆Ｐ
／ケースシラー住宅価格指数を見極めたいとのムードも強かった。

24日発表の公示地価については、足元では不動産ファンドへの資金流入が減少
しており、楽観視できない状況であり、サブプライムローンの影響で、７月１
日時点の基準地価は厳しい内容になることを予想させたと、ネガティブに捉え
られていたようだ。

業種別では、パルプ・紙、保険、空運、その他金融、水産・農林などが値下が
りした。一方、ガラス・土石、海運、卸売、電気機器、ゴム製品、精密機械、
非鉄金属、機械、化学、医薬品、輸送用機器、繊維製品、小売、サービスなど
が値上がりした。

個別では、東証一部の値上がり率トップは住友電設（1949）、２位はブックオ
フコーポレーション（3313）、３位はメック（4971）。一方、下落率トップは
淺沼組（1852）、２位は紀州製紙（3882）、３位はツルハホールディングス（
3391）。

個別銘柄動向は以下の通り

住友電設（1949）、08年３月期連結業績の上方修正を好感
458円　80円高のストップ高買い気配
25日13時、08年３月期連結業績の上方修正を発表した。これが好感された。売
上高は従来の1350億円を1330億円へ下方修正したが、営業利益は同41億円を52
億円へ、経常利益は同38億円を50億円へ、当期純利益は同20億円を28億円へ、
それぞれ上方修正した。個別業績で、前回発表予想に比較し、一般電気工事を
中心に手持工事の工事採算が改善しており、営業利益、経常利益並びに当期純
利益は、前回業績予想を大幅に上回る見通し。連結では、個別業績改善に加え、
子会社においても業績が改善しており、連結業績の改善が見込まれる。

ブックオフコーポレーション（3313）、株式譲渡で「坂本色」完全一掃を好感
602円　100円高のストップ高買い気配
24日、日本政策投資銀行と日興コーディアルグループが共同出資するファンド
が28日付で15.78％の株を取得し、筆頭株主になると発表した。同時に日興系の
別のファンドも15.78％を取得する。いずれも主にブックオフ創業者の坂本孝氏
が実質保有する株式を買い取る。今回の株式譲渡で「坂本色」は完全に一掃さ
れることになり、これが好感された。主要株主である筆頭株主の甲府倉庫及び
主要株主の坂本孝（株主順位第2 位）より、大株主のNEW VALUE 株式会社（株
主順位第4 位）とともに、これらの株主及びその他の一部株主が保有する同社
株式を、アント・DBJ及びAGP-Jは、それぞれ同社株式280万8100株（総株主の議
決権に対する割合15.78％）を所有する主要株主である筆頭株主となる。同社は、
アント・DBJ 及びAGP-J を運営している日興アントファクトリーとその関係会
社、及びアント・DBJ に出資している日本政策投資銀行と連携し、より一層の
企業価値の増大に努める方針。

西松屋チェーン（7545）、3月既存店売上高は前年比106.4％と堅調を好感
1151円　118円高
24日、08年３月の月次売上高を発表した。既存店売上高は前年比106.4％、全店
売上高は114.7％と堅調に推移した。これが好感された。春物において苦戦をし
ていたが、中盤以降は気温が上昇し春物も堅調推移した。特に実用衣料のベビー、
子供の肌着、パジャマ関係に大きく伸びがあった。またスクールサイズ130cm、
140cm商品やディズニー商品においても、同様の傾となった。雑貨部門では、育
児消耗雑貨の紙おむつ、粉ミルクは堅調に推移したが、ビーフードにおいて伸び
悩みがあった。型育児用品のチャイルドシートは金額的に伸び悩んだものの、前
年以上の売れ数で推移した。ベビーカーにおいては金額的、売れ数共に伸び悩み
はあった、中盤以降は新種の売れ数が伸びてきており、金額的にも堅調に推移し
た。

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★ 今後の相場イメージ（主力株）
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25日、東証１部の売買高は19億530万株と３日連続で20億株の大台を割
り込んだ。半日立会日を除く３日連続の20億株割れは昨年12月19日-27
日以来のことだ。

３月決算期末を間近に控え、現物・先物ともに証券自己売買部門の動きが鈍
る一方で、期末固有の「お化粧買い」で上昇した側面が強いとみられている。

テクニカル的には、日経平均は５日移動平均線（25日現在、12386.49円）
を割り込まない限り、自律反発を継続する公算が大きい。目指すは、25日移
動平均線（同、12998.29円）や一目均衡表の基準線（同、12898.23円）と
みている。

両線をブレイクするには、売買代金の増加が必要だ。仮に、期末特有の「全
員上げ賛成」ムードの中、売り物薄を利用して、両線をブレイクしても、先
高観が強まることはないだろう。

市場への資金流入増加を確認できる売買代金の増加なくして、底入れを実感
する投資家は少ないと考える。

なお、東証が25日に発表した21日申し込み時点の信用取引の買い残高は、
２週連続で減少した。前週比1038億円減の２兆2508億円と、04年３月５
日の２兆1291億円以来、約４年ぶりの低水準となった。

日経平均が一時11691.00円まで急落した17日に追い証が発生した投資家の処
分売りが出たことや、１-２月の下落局面で信用で押し目買い、リバウンド
狙いをした投資家が見切売りを出したことが影響したとみられる。

信用買い残にしても、売買代金同様に、増加傾向を示してこないと、相場の
先高観が強まることはないだろう。

（株式会社カブ知恵　代表取締役　藤井英敏）

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★ 相場概況（新興市場）
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25日の新興３市場は全面高。日経ジャスダック平均は４営業日続伸。東証マザ
ーズ指数と大証ヘラクレス指数も続伸した。

本日、ジャスダックＮＥＯに上場したカルナバイオ（4572）は、売り気配で始
まった後、公募価格11万円を10％下回る99300円の初値を付けた。終値は10400
0円だった。

個別では、日本精密（7771）、極楽湯（2340）、ユージン（7828）、パイプド
ビッツ（3831）、初穂商事（7425）、オーベン（4797）、コムチュア（3844）、
横浜鋼業（7410）、光彩工芸（7878）、東洋ビジネスエンジ（4828）、アライ
ヴコミュニティ（1400）、城南進学研究所（4720）、ACCESS（4813）などの値
上がりが目立つ。

一方、ジェレコ・ホールディングス（7954）、セイクレスト（8900）、リミッ
クスポイント（3825）、トランスデジタル（9712）、レイコフ（8941）、夢真
ホールディングス（2362）、ユナイテッドテクノロジーHD（2146）、フォトニ
クス（7708）、LTTバイオファーマ（4566）、ラ・パルレ（4357）、ジェイプ
ロジェクト（3063）などの値下がりが目立つ。

個別銘柄動向は以下の通り

コムチュア(3844)、09年3月期の単独経常利益20％増との観測を好感
146000円　20000円高
25日、「システム開発のコムチュアの2009年3月期の単独経常利益は08年3月期
推定比20％増の6億1000万円になりそうだ。企業の内部統制強化に伴うシステム
更新で、今期開発した関連ソフトの販売や付随するシステム構築の受注が好調。
契約時の見積もりなど案件管理を徹底することで、今期に一部で発生した赤字
案件をなくし利益率も改善する。　売上高は11％増の67億円の見通し。2月に
稟議（りんぎ）処理ソフトを開発するなど自社製品を強化しており、主力の情
報共有システム開発部門の売上高が約2割増えるもよう。営業利益は20％増の
約6億円の見通し。2000万円以上の大型案件の契約や進ちょく状況を審査する
専門部署を設置し赤字案件をなくす。税引き利益は22％増の3億3000万円。」
と一部報じられた。 これが好感された。

リアルコム(3856)、米国子会社設立を好感
74500円　5100円高のストップ高買い気配
24日、米国デラウェア州において同社100％出資の子会社を設立したと発表し
た。現在、同社と米国AskMe Corporation（以下「AskMe社」）との間で交渉を
継続していて、AskMe社ナレッジマネジメント事業買収に向けての子会社設立
となるという。最終的なAskMe社との買収スキーム等々については、同社とAs
kMe社との間での買収契約合意後、詳細を公表する予定。 この米国子会社設立
が好感された。

マネーパートナーズ（8732）、有価証券の取扱い業務開始予定を好感
98500円　9000円高
24日、08年３月24日付で金融商品取引法第31条に基づき、業務の種別の変更に
ついて、内閣総理大臣の登録を受けたと発表した。これが買い材料となった。
今回新たに登録を受けた取扱い業務は、金融商品取引法施行前の旧証券取引法
に規定されていた「証券業」のうち有価証券取引等の売買等を行う業務であり、
今後、日本証券業協会への加入など所要の手続を経て、有価証券の取扱い業務
を開始する予定。外国為替証拠金取引において、現金以外の預り資産として有
価証券を担保にした外国為替証拠金取引サービスの提供を開始し、新たな顧客
層の取り込みや顧客預り資産の増加による顧客基盤の拡大を図る。

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★ 今後の相場イメージ（新興市場）
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25日のIPOレシオは前日の89.80から21.56ポイント上昇して111.36となった。
上昇は４日連続。IPOレシオ５日移動平均線は71.01であり、IPOレシオはこれ
を上回っている。５日移動平均線も３日連続で上昇しており、直近IPO市場は
順調な自律反発を継続している様子が窺える。

なお、IPOレシオは通常のレンジの天井は120〜130程度。その意味では、この
自律反発局面もそろそろ一服する可能性が高い。今後、IPOレシオが５日移動
平均線を割り込んだら、直近IPO市場の調整が到来しよう。

そうは言っても、本日、直近IPO市場で大きく値を飛ばした銘柄が見当たら
ない。小幅高、小幅安が混在し、直近IPO市場が過熱している状況とは程遠
い。

今年に入ってIPOした銘柄のうち、本日終値が初値及び公募価格を上回って
いるのはセブン銀行（8410）の１社のみという酷い状況だ。

ただし、明日以降、予定されているIPOは５社に過ぎない。このため、今後、
ここ最近上場して、初値形成時に人気化した後、大幅に下落した「元人気銘
柄」に関しては、見直し買いが入る可能性はあるとみている。

一方、３市場売買代金は前日から35億円増加して788億円となった。主要
な株価指数は堅調だったが、売買代金は活況の目安となる1000億円を大幅
に下回ったままだ。売り物薄の中を、スルスルと値を戻しているだけ、トレ
ンド性が未だ確認できない状況だ。

（株式会社カブ知恵　代表取締役　藤井英敏）

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★ 編集後記
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「ベアー・スターンズ救済策は、ＪＰモルガンの出資により、ベアーが抱え
る300億ドル（約3兆円）の不良資産を分離する受け皿会社を設立し、ニュ
ーヨーク連銀が買い取り資金を貸し出す手法となる。期間は10年とする。
ベアーから不良資産を切り離して合併の障害を取り除いたうえで、時間をか
けて問題を処理するのが狙い。個別金融機関再建のモデルケースとなる可能
性もある。」と一部報じられています。これはこれで効き目はあるでしょう
が、今後どこかで、本格的な公的資金の投入を市場が催促するような場面が
到来するような気がしますね。ただし、限りなくグレーに近い公的関与です
から、短期的には市場が過度の不安を持つことはなさそうです。よって、株
式市場にとってはポジティブに作用するのでしょうね。

（藤井英敏）

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★ 目次
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★ 各種株価指数の状況
★ 相場概況（主力株）
★ 今後の相場イメージ（主力株）
★ 相場概況（新興市場）
★ 今後の相場イメージ（新興市場）
★ 出来高を考慮した翌日のデイトレ用監視銘柄
★ ＩＰＯ情報
★ 編集後記

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
★ 各種株価指数の状況
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
日経２２５ 12480.09 -2.48 -0.02％
ＴＯＰＩＸ 1224.15 4.11 0.34％
日経ＪＡＳＤＡＱ 1457.27 12.89 0.89％
Ｊ−Ｓｔｏｃｋ 1410.12 27.09 1.96％
マザーズ 599.52 5.15 0.87％
ヘラクレス 984.55 10.72 1.1％

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★ 相場概況（主力株）
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24日の日経平均は前週末比2.48円安の12480.09円、高値は13時15分の12582.46
円、安値は９時13分の12438.20円。東証一部の売買代金は１兆7828億円、値上
がり銘柄数は874銘柄、値下がり銘柄数は729銘柄、変わらずは118銘柄だった。

為替市場で円相場が１ドル＝100円ちょうどの水準に接近していることが相場
をサポートしたが、日経平均は４日ぶりに小反落した。欧州や香港が休場とあ
って、東証一部の売買代金は低水準にとどまり、連日今年最低を更新した。

なお、内閣府と財務省が24日朝発表した1-3月期の法人企業景気予測調査では、
大企業全産業の景況判断指数はマイナス9.3と07年10-12月期と比べて9.8ポイ
ント下がり、2期連続で悪化した。3・四半期ぶりのマイナスで、04年の調査開
始以来で最悪の水準。原材料高や米景気への不安を反映し、国内市場での景況
感が急速に悪化した。しかし、この相場への影響は限定的だった。

また、日本チェーンストア協会が24日発表した２月の全国スーパー売上高（既
存店ベース）は、前年同月比1.9％増の１兆８億円で、26カ月ぶりに前年実績を
上回った。食料品の好調に加え、２月が通常より１日多い「うるう年」だった
ことが寄与した。しかし、この相場全体への反応も限られた。

業種別では、保険、水産・農林、食料品、陸運、電気機器、医薬品などが値下
がりした。一方、鉄鋼、その他金融、鉱業、パルプ・紙、建設、ゴム製品、銀
行、その他製品、輸送用機器、不動産、金属製品、石油・石炭製品、海運、機
械、証券、商品先物などが値上がりした。

個別では、東証一部の値上がり率トップはディーアンドエムHLDGS（6735）、２
位はグッドウィル・グループ（4723）、３位は小田急建設（1834）。一方、下
落率トップはインプレスホールディングス（9479）、２位は前田建設（1824）、
３位は日本航空電子（6807）。個別銘柄動向は以下の通り

Ｄ＆Ｍ（6735）、ＲＨＪインターナショナルの入札実施が買い材料
341円　80円高のストップ高買い気配
22日、「米系ファンドのＲＨＪインターナショナル（ＲＨＪＩ、旧リップルウ
ッド・ホールディングス）は21日、傘下の音響機器メーカー、ディーアンドエ
ムホールディングス（Ｄ＆Ｍ）の株式を売却するための入札を実施した。ＲＨ
ＪＩはＤ＆Ｍの発行済み株式の約49％を保有している。交渉がまとまった場合、
買い手は株式公開買い付け（ＴＯＢ）により全株を取得する見込み。約12％を
保有する２位株主のフィリップスもＴＯＢに応じるとみられている。買い手に
は、米高級音響機器メーカーのハーマン・インターナショナル・インダストリ
ーズや国内外の買収ファンドなどの名前が挙がっている。Ｄ＆ＭはＲＨＪＩ傘
下の日本コロムビアから2001年に分離したデノンと、オランダのフィリップス
傘下だった日本マランツが02年に統合して発足。Ｍ＆Ａで海外ブランドを次々
と傘下に収めてきた。」と一部報じられた。これが買い材料視された。

グッドウィル(4723)、ユナイテッド・テクノロジーの大量保有が買い材料
13700円　2000円高のストップ高買い気配
21日、ユナイテッド・テクノロジー・ホールディングス（2146）は、08 年３
月2 1日現在グッドウィル・グループ（4723）の普通株式を合計766594株（発
行済普通株式総数の30.40 ％）保有していると発表した。これが買い材料とな
った。一方、24日８時、グッドウィル・グループ（4723）は、「今回のUT 社
による当社株式取得は、事前の交渉も一切なく、突然なされたものであったた
め、本件資本提携にいかなる影響を与えるのかが予測できないことから、今後
もUT 社が当社株式を取得し続けると、無用な混乱が生じ、株主・投資者にも
誤解を与え、当社として、UT社のご提案を十分に検討することができなくなる
状況にあります。そこで、当社は、UT 社に対し、昨日、添付のとおり、先ず
は今後、当社によるUT 社ご提案の検討・分析を行いますので、ご提案を頂く
前提として、当社の同意なくして当社株式を取得することがないように要請す
るとともに、ご提案をお待ちしている旨をお伝えしました。」とコメントを発
表した。

DENA（2432）、大人の集客を狙う戦略を好感
597000円　50000円高
24日、守安取締役のインタビュー記事が一部報じられた。これが買い材料視さ
れたとみられる。それによれば、「ゲームが主軸であるのは今後も変わりませ
んが、検索やニュースなどゲーム以外のサービスやコンテンツの拡充にはさら
に力を入れていきます。」という。ゲーム以外を拡充し、大人の集客を狙う戦
略が好感されたと観測される。

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★ 今後の相場イメージ（主力株）
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24日の東証１部の売買代金は21日に続いて連日で２兆円を割り込み、概算
で１兆7828億円にとどまった。全日立ち会いとしては今年最低で、07年12
月27日の１兆5192億円以来の低水準となった。

本日は欧州や香港が休場とあって、一部の外国人投資家の売買が控えられた
ことが響いた。また、今晩の米国市場の値動きを見極めたいとのムードが強
く、様子見気分が強かったことも多分に影響を及ぼした。

テクニカル的に、日経平均は５日移動平均線（24日現在、12194.95円）を上
回っている限り、自律反発を継続する公算が大きい。

一方、上値メドとしては、緩やかに下降を続ける25日移動平均線（同、
13033.90円）や一目均衡表の基準線（同、12898.23円）あたりが意識され
そう。

両線をブレイクするには、売買代金の増加が不可欠と考える。仮に、売買代
金の増加を伴わず両線をブレイクしたとしても、ガス欠で失速する可能性が
高いとみる。

ところで、本日、「米紙ニューヨーク・タイムズ電子版は24日、関係筋の話
として、米銀大手ＪＰモルガン・チェースが低価格での買収合意に反発して
いる米証券大手ベアー・スターンズの株主をなだめるため、ベアーに対する
買収提示額を当初の１株２ドルに比べて５倍の１株10ドルに引き上げる方
向で交渉中だと報じた。

関係筋によると、「数日間の慌しい秘密裏の交渉の後、米連邦準備理事会（Ｆ
ＲＢ）は23日夜に新しい提示価格に難色を示していた」という。新しい合意
が結ばれる場合にはＦＲＢの承認を得る必要がある。」と一部報じられた。こ
の方向で決まるなら、世界の株式市場にはポジティブに作用しよう。

（株式会社カブ知恵　代表取締役　藤井英敏）

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★ 相場概況（新興市場）
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24日の新興３市場は全面高。日経ジャスダック平均は３日続伸し、終値（確報
）は前週末比12円89銭高の1457円27銭だった。東証マザーズ指数も３日続伸、
大証ヘラクレス指数は４日続伸した。一方、直近ＩＰＯ銘柄の一角は値動きの
悪さが嫌気され大幅に下落したものが目立つ。

個別では、トランスデシタル（9712）、日本精密（7771）、マサル（1795）、
モンテカルロ（7569）、ブロッコリー（2706）、アイル（3854）、モック（23
63）、テレウェイヴ（2759）、ジェイプロジェクト（3063）、ＳＢＳホールデ
ィングス（2384）、フォーバルテレコム（9445）、ジーダット（3841）、ニュ
ーディール（4740）、きちり（3082）、オーシャンシステム（3096）などの値
上がりが目立つ。

一方、レイコフ（8941）、新星堂（7415）、ビリングシステム（3623）、イチ
ヤ（9968）、セイクレスト（8900）、ユナイテッドテクノロジーＨＤ（2146）、
オープンループ（4831）、エス・エム・エス（2175）、オーベン（4797）、ア
クセルマーク（3624）、夢真ホールディングス（2362）、デュオシステムズ（
3742）、ＬＴＴバイオファーマ（4566）、サイバーファーム（2377）などの値
下がりが目立つ。

個別銘柄動向は以下の通り

ドリコム(3793)、楽天(4755)と資本業務提携を好感
200000円　30000円高のストップ高買い気配
21日、楽天(4755)と資本業務提携を行なうことを発表した。これが好感された。
楽天を割当先とする新株式の発行(5350株、発行価格16万9000円、発行済み株
式総数に対する割合25％、調達資金９億415万円、払込日４月18日)を実施し、
本発行に伴い、楽天の持分法適用関連会社となる予定。今後、同社では、次世
代行動ターゲティング広告配信技術の展開第一弾として、楽天グループのサー
ビス上での事業化を目指していくとしている。本日は買い物殺到で値が付かな
かった。

シーフォーテクノロジー（2355）、音声音楽対応「acuagraphy　Audiomark」
等を材料視
30650円　3000円高のストップ高買い気配
24日11時30分、音声音楽対応「acuagraphy　Audiomark」と動画対応電子透か
しアプリケーション「acuagraphy　Moviemark」の発売を発表した。これが買
い材料視された。ａｃｕａｇｒａｐｈｙ　Ａｕｄｉｏｍａｒｋ（アクアグラ
フィ　オーディオマーク）は、デジタル音源の中にほとんどクオリティを劣
化させずに情報を埋め込む。ａｃｕａｇｒａｐｈｙ　Ｍｏｖｉｅｍａｒｋ（
アクアグラフィムービーマーク）は、これらの動画に対する著作権管理およ
び保護の方法の１つとして注目されている。本件によるＣ４Ｔの業績に与え
る影響は、現状軽微の見通し。

アストマックス（8734）、08年３月期期末配当１株当たり257円実施を好感
29850円　3000円高のストップ高買い気配
24日11時、08年３月期期末配当を１株当たり257円実施すると発表した。これ
が好感された。従来は、配当については経常損失となる見込みであること等
により、見送りも含め別途検討する方針だった。しかし、業績が着実に回復
しつつあり、同期間の連結経常利益がプラスに転じる見込みであること等で、
08年３月期連結純利益の約５％を配当原資とする配当を行う。同社は07年９
月12日付「平成20年3月期業績予想（連結・個別）、特別損失の発生および当
期配当方針に関するお知らせ」にて当期連結純利益予想額について６億5800
万円と公表しているが、当期決算において予想通りの当期連結純利益となっ
た場合、１株当たり配当金は257円（＝６億5800万円×５％÷127996株）とな
る見込み。

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★ 今後の相場イメージ（新興市場）
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24日のＩＰＯレシオは前週末の73.58から16.22ポイント上昇して89.80と
なった。上昇は３日連続。ＩＰＯレシオ５日移動平均線は56.80。こちらは２
日連続の上昇だ。

ＩＰＯレシオは５日移動平均線を上回って推移している。直近ＩＰＯ市場が
自律反発を継続している様子が窺える。今後、ＩＰＯレシオが５日移動平均
線を割り込むまでは、自律反発が順調に継続する見通しだ。

だが、直近ＩＰＯ銘柄で本日の終値が、公募価格及び初値を共に上回ってい
るのは、セブン銀行（8410）、スタートトゥディ（3092）の２社にとどまっ
ている。直近ＩＰＯ市場の需給は良好とは言い難い。

また、本日はビリングシステム（3623）、アクセルマーク（3624）、ＳＭＳ
（2175）などの本当に最近上場した銘柄群が軒並み、値動きの悪さから前週
末比10％を超えるマイナスに沈んだ。

このあたりの動きを見る限り、ＩＰＯレシオが上昇傾向とは言え、地合いは
決して予断の許せない状況だということには留意したい。

一方、３市場売買代金は前週末比36億円減少して753億円となった。活況の
目安となる1000億円を相変わらず下回っている。

その一方で、主要な株価指数は全面高だ。売り物薄の中、スルスルと値を戻
している状況だ。今後、特に材料のない中、指数が急騰して、売買代金が増
加したら、そこは目先天井となる可能性が高いとみておきたい。

（株式会社カブ知恵　代表取締役　藤井英敏）

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★ 編集後記
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国土交通省が24日発表した08年１月１日時点の公示地価は、全国平均（全
用途）で前年比1.7％増と２年連続で上昇しました。オフィス・住宅需要が強
い３大都市圏（東京と大阪、名古屋）を中心に地方中核都市でも地価が上昇
しています。公示地価は昨年16年ぶりにプラスに転じましたが、08年の伸
び率は前年の0.4％増を上回りました。商業地は全国平均で3.8％、住宅地も
1.3％上昇しました。たしかに、都心でも一部の地点では昨年後半以降、上昇
が減速しているようですが、東京圏の商業地は12.2％増、住宅地は5.5％増
でした。この内容に関しては、不動産セクターにはポジティブに作用しそう
です。

（藤井英敏）

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