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「カブ知恵」発、個人投資家向け株式情報 2009年1月23日発行
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★ 目次
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★ 各種株価指数の状況
★ 相場概況（主力株）
★ 今後の相場イメージ（主力株）
★ 今後の相場イメージ（新興市場）
★ ＩＰＯ情報
★ 編集後記
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★ 各種株価指数の状況
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日経２２５ 7745.25 -306.49 -3.81％
ＴＯＰＩＸ 773.55 -22.36 -2.81％
日経ＪＡＳＤＡＱ 1077.68 -2.76 -0.26％
Ｊ−Ｓｔｏｃｋ 945.45 -1.32 -0.14％
マザーズ 329.66 1.96 0.6％
ヘラクレス 491.14 -0.16 -0.03％
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★ 相場概況（主力株）
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23日の日経平均は前日比306.49円安の7745.25円、高値は始値の7965.41円、安
値は大引け値。東証一部の売買代金は１兆1449億円、値上がり銘柄数は284銘
柄、値下がり銘柄数は1344銘柄、変わらずは80銘柄。日経平均は大幅に反落し
た。
22日のＮＹダウは前日比105.30ドル安の8122.80ドルで取引を終えた。マイク
ロソフトの08年10-12月期決算が市場予想を下回り、最大で全従業員の５％に
あたる5000人の削減等のリストラ策を発表したことが嫌気された。また、昨年
12月の住宅着工件数が、前月比15.5％減と、59年の統計開始以来の最低だった
11月を再び下回ったことも悪材料視された。先行指標となる許可件数も12月は
前月比10.7％減だった。ＮＹ円相場はドル＝88円85-95銭と、55銭円高・ドル
安だった。
前場の東京株式市場は米株下落を嫌気した売りが先行し、その後も、じり安が
続いた。前日、ソニー（6758）が、09年３月期の連結営業損益（米国会計基準）
を従来の2000億円の黒字を2600億円の赤字に下方修正したことなども、嫌気材
料となった。来週から３月決算企業の第３四半期業績発表が本格化する。業績
悪化と下方修正への警戒感が強く、買い手控え気分が強かった。
後場に入っても、地合いは改善しなかった。CME Globexで米株価指数先物が軟
調に推移したことや、アジア各国・各地域の株式市場がほぼ全面安で推移した
ことが嫌気された。また、週末ということもあり、大引けにかけ手仕舞い売り
がかさみ、日経平均は下げ幅を拡大させ、安値引けとなった。東京外国為替市
場で、円高推移が続いたことも、投資家心理を圧迫し続けた。
東証33業種では、全業種が値下がりした。水産・農林、鉱業、建設、食料品、
繊維製品、パルプ・紙、化学、医薬品、石油・石炭製品、ゴム製品、ガラス・
土石、鉄鋼、非鉄金属、金属製品、機械、電気機器、輸送用機器、精密機械な
どの値下がりが目立つ。
個別では、東証一部の値上がり率トップはサンシティ（8910）、２位はハマキ
ョウレックス（9037）、３位はティーガイア（3738）。一方、値下がり率トッ
プは近畿日本ツーリスト（9726）、２位はシティグループ（8710）、３位は石
塚硝子（5204）。
個別銘柄動向は以下の通り
ＣＣＣ（4756）、ＭＬの225入替有力候補予想が買い手掛かり
897円 38円高
メリルリンチ証券は、日経平均採用銘柄である、明治製菓(2202)と明治乳業
(2261)の経営統合に伴い、「消費セクター」に新規採用枠が１つ生じるが、今
回の最有力候補は、東洋水産(2875)、CCC(4756)の２社と予想しているそうだ。
これが買い手掛かりなったと観測される。明治製菓、明治乳業は３月25日大引
け後に上場廃止となり、日経平均採用銘柄から除外、同時に１銘柄が新規採用
される。その後、４月１日に明治ホールディングス(コード未定)が上場、引け
後に日経平均に採用される。それまでの間、日経平均は224銘柄で計算される。
新電工（6967）、ＣＳの目標株価引き上げが買い手掛かり
723円 ６円高
クレディ・スイス証券は、同社の業績予想を下方修正し、09年度赤字予想前
提となるため、バリュエーションを変更し、目標株価は従来の510円から600円
へ引き上げたそうだ。これが買い手掛かりになったと観測される。10-12月決
算を通じ、パッケージ・リードフレーム事業赤字の09年度最悪業績シナリオが
織り込まれれば、３月以降のＭＰＵメーカー生産稼働率回復を織り込む局面が
到来するとみているという。ただ、旧正月後のＰＣ在庫水準が見通せないＭＰ
Ｕメーカーも２月以降の生産計画は立てられない状況であるそうだ。ＰＣ在庫
状況次第では、株価は再調整する可能性もあるため、投資評価は「NEUTRAL」
を継続したもよう。
カテナ(9815)、自己株式取得を好感
209円 19円高
22日、自己株式を取得することを発表した。これが好感された。取得しうる
株式の総数上限は、100万株(発行済株式総数(自己株式を除く)に対する割合 2
.89％)で、株式の取得価額の総額上限は３億円。取得期間は、09年１月23日か
ら09年４月22日まで。同日併せて、09年３月期通期連結業績予想の下方修正を
発表した。通期連結業績予想を、売上高375億円(前回予想比8.5％減)、営業利
益21億5000万円(同10.4％減)、経常利益20億円(同9.1％減)、当期純利益12億
円(同40.0％減)に、それぞれ下方修正した。システム商品販売事業の主要顧客
である大手製造業や、システムインテグレーション事業の主要顧客である外資
系企業を中心に、昨今の急速な景況感の悪化から設備投資を抑制する動きが見
られることから、売上高が減少することが響いた。また、減損処理による投資
有価証券評価損９億800万円を特別損失として計上することも影響する。
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若林栄四のプロフィール
1966年、京都大学法学部卒業。東京銀行（現、三菱東京UFJ銀行）入行。同行
シンガポール支店為替課長、本店為替資金部課長、ニューヨーク支店為替課長
を経て、85年よりニューヨーク支店次長。1987年、勧角証券（アメリカ）執行
副社長。1996年末退職。歴史観に裏づけされた洞察力から生み出される、内外
金融市場全般に亘る鋭い相場大局観及び問題の本質を把握し明確に語りきる同
氏の姿勢は、日本国内に限らず海外のプロフェッショナル・機関投資家・ファ
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（株）ワカバヤシ エフエックス アソシエイツ
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★ 今後の相場イメージ（主力株）
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来週の日経平均は軟調なもみあいを想定する。国内主力企業の第３四半期決算
が本格化するため、投資家は、企業収益に一喜一憂することになりそうだ。た
だし、市場は下方修正ラッシュを覚悟している感が強い。米国株式市場が極端
に波乱の展開となったり、為替市場で一段の円高とならない限り、昨年10月の
ような急落はしないとみている。イメージは、陰湿な下げが続く、じり安だ。
日経平均の想定レンジは7000円〜8200円程度。需給的には、外国人投資家が売
り、その売り物を信託銀行経由のＧＰＩＦ（公的資金）が拾う展開をイメージ
している。
物色の方向性は見出し難い。テーマ物色というより、発表された業績を受け、
急騰する銘柄もあるが、急落する銘柄もあるという個別銘柄物色の色彩が強ま
るとみている。つまり、あるテーマに沿った形で、関連株が同一方向に動くこ
とはなさそう。
その一方、世界的な景気減速を背景に、グローバルに事業を展開している輸出
関連株は手掛け難い。このため、内需系銘柄群は比較的しっかりとした動きに
なりやすい地合いであると、みている。なお、金融不安が根強いため、内需株
でも、金融や不動産セクターは見送られる公算が大きい。
市場参加者の基本的なスタンスは、様子見と考える。このため、来週の東証一
部の売買代金は低水準で推移するだろう。「企業収益を見極めたい」、「欧米
を中心とした金融機関を巡る動向を見極めたい」、「発表されるマクロ指標を
見極めたい」等々、見極めたい理由は枚挙に遑がない。今後、先行きの不透明
感が大幅に後退しない限り、売買代金の増加は望めないだろう。
（株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏）
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★ 今後の相場イメージ（新興市場）
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23日のＩＰＯレシオは前日の91.49から22.97ポイント低下して68.52となった。
低下は４日連続。ＩＰＯレシオ５日移動平均線は98.43と、こちらは６日ぶり
の低下。ＩＰＯレシオが５日移動平均線を下回り、且つ、５日移動平均線が下
向きに転じたため、直近ＩＰＯ市場の調整色が強まることが予想される。今後、
ＩＰＯレシオは30〜50程度でボトムアウトするとみており、それまでは、調整
が続く公算が大きい。
一方、３市場売買代金は前日から86億円増加して265億円となった。この増加
の背景は、22日の通常取引終了後、グーグルが時間外取引で上昇したことが寄
与したとみられる。22日夕に発表した08年10-12月期決算で特別項目を除く一
株利益が5.10ドルと市場予想4.95ドルを上回ったことが好感されたのだ。グー
グルの好決算を受け、新興市場のネット関連に資金流入が多少流入した結果、
売買代金が増加したのだろう。しかし、増加したといえ、所詮、265億円に過
ぎない。増加したこと自体は評価するが、絶対水準が低過ぎる。流動性が枯渇
しており、新興市場の先高観は一向に高まらないようだ。引き続き、個人投資
家に無視され続ける公算が大きい。
（株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏）
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★ ＩＰＯ情報
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★ 編集後記
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円高と世界景気低迷のダブルパンチで、今まで、国際優良株と呼ばれた企業群
の業績がメタメタです。既にもう、優良株ではなく、単なる国際株ですね。今
期業績が底になるなら、明るい兆しは出てきますが、現状、その兆候は確認で
きません。特に、欧州がヤバそうです。金利をもっとドラスティックに下げた
り、より積極的な財政出動をしないと、傷がますます深くなるような気がしま
す。でも、ドイツは財政規律を重んじる傾向が強いので、対策は、遅過ぎて、
小さ過ぎることになりかねませんねぇ。日本の日銀や政府も似たようなもんで
すが、ヤラレが欧州ほどではないので、それほどの大事にはならずに済むのか
なとみています。そう言えば、昨日発表された昨年12月の輸出額は前年同月比
35％減と、２カ月連続で過去最悪の下落率を更新しました。12の貿易収支は32
07億円の赤字で、赤字は３カ月連続で、赤字幅も急拡大しています。この赤字
幅が縮小傾向を示すまでは、国際株はアンタッチャブルでしょうね。
（藤井英敏）
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