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「カブ知恵」発、個人投資家向け株式情報 2008年6月6日発行

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★ 目次
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★ 各種株価指数の状況
★ 相場概況（主力株）
★ 今後の相場イメージ（主力株）
★ 相場概況（新興市場）
★ 今後の相場イメージ（新興市場）
★ 出来高を考慮した翌日のデイトレ用監視銘柄
★ ＩＰＯ情報
★ 編集後記

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★ 各種株価指数の状況
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日経２２５ 14489.44 148.32 1.03％
ＴＯＰＩＸ 1428.11 3.66 0.26％
日経ＪＡＳＤＡＱ 1536.49 0.41 0.03％
Ｊ−Ｓｔｏｃｋ 1393.67 -7.39 -0.53％
マザーズ 638.4 -7.26 -1.12％
ヘラクレス 1035.14 -6.54 -0.63％

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★ 相場概況（主力株）
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６日の日経平均は前日比148.32円高の14489.44円、高値は９時12分の14601.27
円、安値は大引け値だった。東証一部の売買代金は２兆5115億円、値上がり銘
柄数は566銘柄、値下がり銘柄数は1044銘柄、変わらずは105銘柄だった。

5日の米国株式市場は大幅高。NYダウは５営業日ぶりに反発し、前日比213.97
ドル高の12604.45ドルで取引を終えた。NY円相場は３日続落し、前日比75銭円
安・ドル高の1ドル＝105円90銭-106円ちょうどで取引を終えた。一時、円は106
円44銭と、2月28日以来の安値を付けた。また、NY原油先物相場は３営業日ぶり
に大幅反発した。ＷＴＩ期近の７月物は前日比5.49ドル高の1バレル127.79ドル
で取引を終えた。

米国株高、円安、原油高を背景に、前場は寄付きからこれを好感した買いが先
行した。しかし、高値警戒感も強く、利益確定売りも出て、結局、高値圏での
もみあいとなった。

後場に入ると、週末要因も重なり上値の重さを嫌気した手仕舞い売りが優勢と
なった。この結果、日経平均は反発したとは言え、安値引けとなった。また、
本日は週半ばまで賑わったリチウムイオン電池、農業、水産関連の下げがきつ
かった。

東証33業種では、鉱業、石油・石炭製品、鉄鋼、証券、商品先物、非鉄金属、
卸売、精密機械、その他製品、倉庫・運輸、海運、医薬品、陸運などが値上が
りした。一方、保険、食料品、水産・農林、ゴム製品、不動産、パルプ・紙、
機械、電気・ガス、金属製品などが値下がりした。個別では、東証一部の値上
がり率トップは富士興産（5009）、２位はサイボウズ（4776）、３位はアタカ
大機（1978）。一方、値下がり率トップは荏原製作所（6361）、２位はサニッ
クス（4651）、３位はアーバンコーポレーション（8868）。

個別銘柄動向は以下の通り

富士興産（5009）、原油先物相場が３営業日ぶりに大幅反発したことが、買い
手掛かり
152円　25円高
５日のＮＹＭＥＸで原油先物相場が３営業日ぶりに大幅反発したことが、買い
手掛かりになったと観測される。ＷＴＩ（ウエスト・テキサス・インターミデ
ィエート）で期近の７月物は前日比5.49ドル高の1バレル127.79ドルで取引を
終えた。ＮＹＭＥＸでは、対ユーロでドルが大幅安となったことを受け、買い
が優勢となった。６日の東工取では、中東産原油が上昇し、期近を除いてスト
ップ高。前日のニューヨーク原油相場が急伸した流れを引き継いだ。石油製品
はガソリンと灯油が反発。

システムプロ（2317）、08年10月期連結業績、２桁増収経常増益見通しを改め
て好感
68600円　5000円高のストップ高買い気配
５日、08年10月期連結業績予想を発表した。２桁増収経常増益見通しが改めて
好感された。前場は買い物殺到で値付かず。売上高は96億3300万円（前期比21
.5％増）、営業利益は17億700万円（同7.1％増）、経常利益は20億400万円（
同28.9％増）、当期純利益は11億7300万円（同38.2％増）を見込んでいる。５
月28日発表の従来の業績見通しを据え置いている。連結子会社トラスティッド
・ポイントにおいて行っているセキュリティ事業は、中間期における実績を踏
まえ、現在のパッケージ販売を中心としたビジネスモデルを見直す必要性につ
いて検討していく。連結子会社ProVisionは、同社のマネジメントのもとに評
価業務を行っている現在のスタイルから、システム評価エンジニアやプロジェ
クトリーダーなどを育成し、内部でマネジメントを行える体制および教育を推
進することで引き続き生産性の向上を図る。07年２月に持分法適用関連会社と
なったカテナは利益率の改善が進んできており、08年３月期決算では当初見込
みを大きく上回る利益を確保した。カテナの連携を深め、シナジー効果による
販路の拡大を行っていく方針。

オーミケンシ（3111）、中期経営３ヶ年計画『Advance Plan 201』が買い材料
89円　８円高
６日13時30分、中期経営３ヶ年計画『Advance Plan 2010 (2008年度〜2010年
度)』を発表した。これが買い材料となったようだ。08年3月に終了した「ルネ
ッサンスプラン2003」 (2003年度〜2007年度)の大きな目標だった財務体質の
改善(2003年3月期末の繰越欠損241億円を83億円の黒字に転換)、有利子負債の
圧縮(計画当初の連結借入金443億円を130億円と、313億円の大幅圧縮)が達成
されたことを受け、当社創立100周年（2017年）に向けての前進の第一歩を踏
み出すもの。2010年度の連結業績目標を売上高350億円、経常利益5倍増に設定
した。

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え、株式市場の見通しから個別銘柄まで網羅したレポート

若林栄四のプロフィール

1966年、京都大学法学部卒業。東京銀行（現、三菱東京UFJ銀行）入行。同行
シンガポール支店為替課長、本店為替資金部課長、ニューヨーク支店為替課長
を経て、85年よりニューヨーク支店次長。1987年、勧角証券（アメリカ）執行
副社長。1996年末退職。歴史観に裏づけされた洞察力から生み出される、内外
金融市場全般に亘る鋭い相場大局観及び問題の本質を把握し明確に語りきる同
氏の姿勢は、日本国内に限らず海外のプロフェッショナル・機関投資家・ファ
ンド・マネジャーの間でも注目されている。

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が必要となります。また、このレポートは皆様の投資の一助となることを目的
として作成されておりますが、元本を保証するものではありません。投資の最
終判断はご自身の責任で行うようお願い申し上げます。

（株）ワカバヤシ　エフエックス　アソシエイツ
金融商品取引業者　登録番号　関東財務局長（金商）第1698号
社団法人日本証券投資顧問業協会　会員番号012-02024
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★ 今後の相場イメージ（主力株）
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来週の相場見通し/洞爺湖サミットで議論されるであろう「国際問題」が注目
物色テーマ来週の東京株式市場は、円相場が急騰したり、原油価格の騰勢が
再び強まり高値を追ったり、米国株式市場が急落したりと、外部環境が急激
に悪化しない限り、上方向を目指す公算が大きい。

相場水準が水準だけに、利益確定売りが出てくるため、急ピッチな上昇は期
待し難い。しかし、押し目では損失を抱えた売り方の買戻しが入ることが予
想され、需給は比較的良好と言えるだろう。日経平均の想定レンジは14000
円〜15000円程度だ。

ところで、世界的なインフレリスクが高まり、各国中央銀行もこれを警戒し
ている。

このため、世界的に債券市場から株式市場への資金シフトが起こり易い状況
と考える。インフレヘッジの手段として株式は買われ易いとみる。

特に、わが国は永らくの間、低金利が続いていただけに、そのマグマは他の
先進国に比べ大きいと考える。

確かに、足元の国内景気が踊り場となっているため、急激な長期金利の上昇
とはならないだろう。

だが、長期金利の中期トレンドは上（債券価格は下）向きである可能性は高
い。そしてこれは、東京株式市場の需給にはポジティブに作用する公算が大
きい。

なお、相場のテーマとしては、洞爺湖サミットで議論されるであろう「国際
問題」が、その存在感を増していくとみている。

地球温暖化の解決策とされる「ハイブリッド・電気自動車（リチウムイオン
電池）」、「原発」、「バイオマス」、「太陽電池」、「風力発電」に加え、
貧国中心に深刻化する穀物価格高騰と食糧危機など、可及的速やかに国際社
会が本気で取り組み、その解決の道筋を示さないとならない問題だ。

このため、それぞれの材料にはまった銘柄群が循環的に物色される展開を想
定する。そして、これらは洞爺湖サミット開幕若しくは閉幕で材料出尽くし
になる展開を現時点ではイメージしている。

（株式会社カブ知恵　代表取締役　藤井英敏）

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★ 相場概況（新興市場）
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６日の新興３市場は高安マチマチ。東証マザーズ指数、大証ヘラクレス指数は
いずれも下落し、日経ジャスダック平均は小幅続伸で終えた。日経平均が反発
する中、個人投資家は、値動きが良好な大型株への関心を高め、値動きが鈍い
新興銘柄を換金売りする動きが広がったようだ。

個別では、ジェイ・エスコムHLDGS（3779）、イー・キャッシュ（3840）、ザ
ッパラス（3770）、アイビーダイワ（3587）、デジタルデザイン（4764）、オ
ープンインターフェース（4302）、水道機工（6403）、ビジョンメガネ（7642
）、クオンツ（6811）、ニューフレアテクノロジー（6256）、ソリトンシステ
ムズ（3040）、シコー技研（6667）、フリード（9423）、テリロジー（3356）
などの値上がりが目立つ。

一方、イチヤ（9968）、ドーン（2303）、ＮＥＳＴＡＧＥ（7633）、サイバー
ファーム（2377）、アルチザネットワークス（6778）、オー・エイチ・ティー
（6726）、エリアリンク（8914）、新コスモス電機（6824）、地域新聞社（2
164）、アイディーユー（8922）、リンク・ワン（2403）、アミタ（2490）、
オメガプロジェクトＨＤ（6819）、ラックホールディングス（3857）、ＹＡＭ
ＡＴＯ（7853）などの値下がりが目立つ。

個別銘柄動向は以下の通り

ザッパラス(3770)、09年４月期連結業績、29％営業増益予想、増配予想を好感
288000円　40000円高のストップ高買い気配
５日発表した、09年４月期通期連結業績予想は、売上高93億4200万円(前期比
9.3％増)、営業利益24億2300万円(同29.6％増)、経常利益24億4200万円(同29.
8％増)、当期純利益14億4000万円(同40.2％増)の見通し。また、08年４月期年
間配当予想を前回予想の2400円から100円増配の2500円とし、09年４月期年間
配当予想を前期比700円増配の3200円に設定した。この好業績見通しと増配が
好感された。09年４月期の主力のデジタルコンテンツ事業については、新規カ
テゴリーでのコンテンツの立上げを展開していくとともに「占い」カテゴリー
に続く収益の柱の育成に努めていく。また、コマース関連事業においては、モ
バイルコマースの収益体質を安定化させることが出来たことに続き、新たなシ
ョッピングサイトの立ち上げを予定している。

シコー技研（6667）、携帯電話で動画の撮影時に使うズーム機能用新型モータ
ー開発
208000円　19000円高
６日、「シコー技研が開発した新型モーターは携帯電話で動画の撮影時に使う
ズーム機能用。従来に比べ体積が約半分、駆動時間は３倍に早めた。撮影中、
気になる雑音も生じないという。ズームにかかわる付属部品も組み込んだ「ズ
ームアクチュエーター」として出荷する。端末の小型化、高機能化を競うメー
カーの需要が見込めると判断。国内外でカメラモジュールメーカーを対象に年
内にも販売を始める。来春までに50万個の販売を目指す。」と一部報じられた。
これが買い材料となった。

ドーン(2303)、監理銘柄（確認中）に指定を嫌気
73000円　11000円安
５日、同社の株式が、大阪証券取引所の08年６月５日の株式市場終了をもって、
浮動株時価総額が30営業日連続して５億円未満となり、大阪証券取引所の「監
理銘柄及び整理銘柄に関する規則」第７条第１号の２a(c)に該当したため、08
年６月６日から監理銘柄（確認中）に指定されることとなったと発表した。こ
れが嫌気された。

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★ 今後の相場イメージ（新興市場）
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６日のＩＰＯレシオは前日の72.73から1.3ポイント低下して71.43となっ
た。低下は２日連続。ＩＰＯレシオ５日移動平均線は83.02。こちらも２日連
続で低下した。

ＩＰＯレシオが低下中で５日移動平均線を下回っている上、５日移動平均線
が下向きだ。直近ＩＰＯ市場は調整局面入りしている感が強い。

なお、直近ＩＰＯ銘柄群のうち、初値が公募価格に対して上昇率の高い銘柄
群の値動きが総じて冴えない状況だ。

この手の銘柄群は、短期スタンスで、高リスクを許容する投資家がメインで
手掛けられていると観測される。

しかし、このタイプの投資家は東証一部の値動きの良好な低位材料株に関心
を寄せている公算が大きい。このため、人気直近ＩＰＯ銘柄群については、
今後、商いが細り、ボラが低下して、株価も低下していく可能性が高いと考
える。

一方、３市場売買代金は前日の１億円増加して589億円となった。活況の目
安となる1000億円を大幅に下回っている。

日経平均が１月９日の14599.16円以来、約５ヶ月ぶりの高い水準まで上がっ
たにも拘わらず、商いは一向に盛り上がってこない。

新興の主要な株価指数は、日経ジャスダック平均こそ小幅続伸したが、東証
マザーズ指数は４日続落、大証ヘラクレス指数も続落という体たらくぶりだ。

新興市場のメインプレーヤーであるアクティブな個人投資家の関心は東証一
部の低位材料株に向かい、新興市場は完全に無視といった様子がみてとれる。

この物色の蚊帳の外状態は当分続く公算が大きい。流動性とボラティリティ
ーを失った市場には残念だが、彼らアクティブ個人にとって、全く魅力がな
いからだ。低位材料株相場が一服した後、再び、彼らが帰ってくるかを見極
める局面となったとみておきたい。

（株式会社カブ知恵　代表取締役　藤井英敏）

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★ 編集後記
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今日の225先物はほぼ寄り付き天井となりました。週末でもあり、それなり
の高値圏でしたから、この伸び悩みはまあ当然でしょう。来週も、外部環境
が大幅に悪化しないようなら良好な相場が期待できそうです。ここ最近、低
位の材料株が日替わりで賑わっています。しかし、この底流にあるテーマは
非常に大きいため、当面は、これらテーマ株の循環物色が繰り広げられ、大
化けする銘柄は複数個出るんだろうなと考えています。信用の取り組みが厚
くなった銘柄がそうなるのでしょうね。

（藤井英敏）

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「カブ知恵」発、株価指数は反落も、低位材料株への物色意欲は強い�

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★ 各種株価指数の状況
★ 相場概況（主力株）
★ 今後の相場イメージ（主力株）
★ 相場概況（新興市場）
★ 今後の相場イメージ（新興市場）
★ 出来高を考慮した翌日のデイトレ用監視銘柄
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★ 編集後記

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★ 各種株価指数の状況
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日経２２５ 14341.12 -94.45 -0.65％
ＴＯＰＩＸ 1424.45 -6.02 -0.42％
日経ＪＡＳＤＡＱ 1536.08 2.12 0.14％
Ｊ−Ｓｔｏｃｋ 1401.06 -0.06 0％
マザーズ 645.66 -5.44 -0.84％
ヘラクレス 1041.68 -10.97 -1.04％
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★ 相場概況（主力株）
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５日の日経平均は前日比94.45円安の14341.12円、高値は始値の14392.59円、
安値は10時９分の14262.02円。東証一部の売買代金は２兆6252億円、値上が
り銘柄数は1014銘柄、値下がり銘柄数は590銘柄、変わらずは111銘柄だった。

財務省が朝発表した、対外及び対内証券売買契約等の状況（週間、指定報告
機関ベース）では、５月25-31日の対内株式は、海外からの取得５兆8439億円
に対し処分が５兆5696億円で、差し引き2743億円の資本流入超となり、３週
連続の買い越しとなった。

前日の米国株式市場で、金融不安が燻り、NYダウが続落したことが嫌気され、
寄付きから幅広い銘柄に売りが先行した。物色面では、水産関連が値を飛ば
した。

後場に入ると水産関連は伸び悩んだ。代わって、橋梁株や低位ゼネコン株に
急騰株が目立つ状態となった。短期資金が値動きの良い銘柄群を循環物色し
たと観測される。一方、前日まで値を飛ばした、リチウムイオン電池間連や
農業関連は後場一段安となる銘柄が目立った。

東証33業種では、ガラス・土石、海運、ゴム製品、小売、鉄鋼、倉庫・運輸、
電気・ガス、金属製品、水産・農林、化学、繊維製品、食料品、輸送用機器、
パルプ・紙などが値上がりした。一方、不動産、鉱業、石油・石炭製品、銀
行、卸売、電気機器、精密機械、保険、医薬品、その他金融などが値下がり
した。

個別では、東証一部の値上がり率トップは松尾橋梁（5913）、２位は若築建
設（1888）、３位はミヤチテクノス（6885）。一方、値下がり率トップはア
ーバンコーポレーション（8868）、２位はFDK（6955）、３位は丸山製作所
（6316）。

個別銘柄動向は以下の通り

ミヨシ油脂（4404）、バター品薄でマーガリンを手掛けている同社に物色の
矛先
179円　13円高
５日、「バターなど乳製品の品不足が続いている。業務用乳製品の卸価格も
上昇しており、家庭用も小売店頭での品薄が目に付く。日本乳業協会は４日、
明治乳業、森永乳業、雪印乳業、よつ葉乳業（札幌市）の大手４社が家庭用
バターを６−８月の３カ月間に380トン増産すると発表、店頭での品薄感は
ひとまず緩和されそう。だが、今回の需給逼迫を招いた根本的な問題は手つ
かずのままで危うい綱渡りが続く。」と報じられた。この報道を受け、バタ
ーの代替としてつくられたマーガリンを手掛けている同社に物色の矛先が向
かったと観測される。

東都水産（8038）、夏に一斉休漁することを検討する方針が買い材料
228円　13円高
５日、「大日本水産会、全国漁業協同組合連合会など12の主な漁業団体は４
日、燃料価格高騰を受けて緊急のトップ会合を開き、この夏に一斉休漁する
ことを検討する方針を決めた。検討するのは大水、全漁連のほか、遠洋の日
本かつお・まぐろ漁業協同組合（日かつ）、全国大型いかつり漁業協会、全
国さんま漁業協会、全国まき網漁業協会など沿岸から遠洋までの各団体。今
後、役員レベルで実施期間など具体策を話し合う。卸売市場や加工・流通業
者とも調整する。緊急協議では政府に支援策を求める方針も決めた。燃料価
格の補てん制度の創設や、休漁中の人件費補償を求める意見が出たもようだ
。」と一部報じられた。この報道を受け、水産資源の供給不足、価格高騰が
連想され、水産関連の買い材料になったと観測される。

日立物流（9086）、CS、NeutralからOUTPERFORMへ引き上げ
1388円　71円高
クレディ・スイス証券は、同社の投資評価を従来の「Neutral」から「OUTPE
RFORM」へ、目標株価を同1320円から1470円へ、それぞれ引き上げた。燃油
コスト上昇など不透明要素はあるものの、08 年度の同社業績予想は全般的
に保守的と思われ、計画比小幅上振れを予想しているという。主力のシステ
ム物流は07年度の新規受注件数が34 件（うち次年度立上げ予定件数11件）、
06年度は同21件（同６件）であり、新規受注の獲得ペースが加速していると
も。

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若林栄四のプロフィール

1966年、京都大学法学部卒業。東京銀行（現、三菱東京UFJ銀行）入行。同行
シンガポール支店為替課長、本店為替資金部課長、ニューヨーク支店為替課長
を経て、85年よりニューヨーク支店次長。1987年、勧角証券（アメリカ）執行
副社長。1996年末退職。歴史観に裏づけされた洞察力から生み出される、内外
金融市場全般に亘る鋭い相場大局観及び問題の本質を把握し明確に語りきる同
氏の姿勢は、日本国内に限らず海外のプロフェッショナル・機関投資家・ファ
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（株）ワカバヤシ　エフエックス　アソシエイツ
金融商品取引業者　登録番号　関東財務局長（金商）第1698号
社団法人日本証券投資顧問業協会　会員番号012-02024
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★ 今後の相場イメージ（主力株）
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５日の東京株式市場では日経平均をＴＯＰＩＸで割って算出するＮＴ倍率が
低下し、10.06倍と、昨年３月26日の10.06倍以来約１年２カ月ぶりの低水準
となった。米国金融不安と先行き米景気減速懸念を背景に国際優良株中心に
輸出関連が売られる一方で、その他大勢の内需系銘柄群の多くが堅調なため、
弱い日経、強いTOPIXという構図となっているとみられる。実際、本日の東証
一部の値上がり銘柄数は1014、値下がり銘柄数は590銘柄と値上がり銘柄数の
方が多かった。

なお、東証が５日発表した５月第５週（５月26—30日）の投資部門別売買動
向では、外国人が９週連続で買い越した。買い越額は1548億円と、前週の970
億円を上回った。一方、個人は売り越しに転じた。売り越額は1733億円だっ
た。前週は2316億円の買い越しだった。外国人投資家は買うとき決めたらガ
ンガン買い進み、個人は引き続き上がれば売り、下がれば買うという逆張り
スタンスを継続しているようだ。ちなみに、５月（４月28—５月30日）の投
資部門別売買動向で、外国人は１兆1263億円の大幅な買い越しだった。

日経平均、TOPIX共に反落したが投資家の物色意欲は強いようだ。とりわけ、
個人投資家の活性度が上がっているように感じられる。低位の材料株の循環
物色が継続している様子がみて取れるからだ。この状況が続くなら、東京株
式市場は上がり易く、下がり難い需給が継続するとみている。

（株式会社カブ知恵　代表取締役　藤井英敏）

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★ 相場概況（新興市場）
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５日の新興３市場は高安マチマチ。日経ジャスダック平均は小幅ながら３日
ぶり反発。東証マザーズ指数と大証ヘラクレス指数は下落した。

個別では、NESTAGE（7633）、ネクサス（2799）、セック（3741）、アマガサ
（3070）、第一精工（6640）、オープンインターフェース（4302）、野村マ
イクロ・サイエンス（6254）、シーシーエス（6669）、ヨンキュウ（9955）、
ニューフレアテクノロジー（6256）、イーウェーヴ（3732）、デジタルデザ
イン（4764）、ソフトフロント（2321）、オービス（7827）などの値上がり
が目立つ。

一方、アリサカ（2328）、エス・エム・エス（2175）、プライムワークス
（3627）、ジー・エフグループ（3751）、アプレック（8489）、オートウェ
ーブ（2666）、テックファーム（3625）、カルナバイオサイエンス（4572）、
クオンツ（6811）、プラネックスコミュニケ（6784）、ウインテスト（672
1）、T・ZONEホールディングス（8073）、アクセルマーク（3624）などの値
下がりが目立つ。

個別銘柄動向は以下の通り

ヨンキュウ（9955）、水産資源関連銘柄として物色
590円　65円高
水産資源関連銘柄として物色されたようだ。同社は、タイ・ハマチ・カン
パチ等の養殖魚や天然魚の販売、稚魚（人工ふ化稚魚含む）及び加工品の
販売や生餌・配合飼料・モイストペレット等の餌料・飼料の販売を手掛け
ている。09年３月期連結業績予想は、売上高は375億9000万円（前期比3.6
％増）、営業利益は２億2300万円（前期実績は2300万円の営業損失）、経
常利益は３億8500万円（同158.6％増）、当期純利益1億9500万円（同１億
8700万円増）を見込んでいる。

オービス（7827）、08年10月期中間連結業績予想の上方修正を好感
1097円　100円高のストップ高買い気配
５日11時、08年10月期中間連結業績予想の上方修正を発表した。これが好
感された。売上高は従来の55億800万円を52億2000万円へ下方修正したが、
営業利益は同３億6600万円を４億5100万円へ、経常利益は同３億500万円
を４億300万円へ、当期純利益は同１億8000万円を２億3900万円へ、それ
ぞれ上方修正した。売上高は主にハウス事業において工事の完成が下期に
ずれ込んだことが響く。利益面では主に木材事業において原油価格高騰で
船舶燃料費が大幅に増加したが、為替が円高基調で推移したことに加え、
木材専用運搬船を保有する強み（安価で安定的な輸送手段の確保）を生か
し、徹底したコストダウンに取り組んだことで原材料コストの上昇を抑制
することができた。なお、通期業績予想は据え置いた。

第一精工（6640）、いちよし、新規で株価レーティング「2-A-MR」を付与
2175円　300円高のストップ高買い気配
いちよし経済研究所は、新規で株価レーティング「2-A-MR」を付与し、フ
ェアバリューは2650円とした。細線同軸コネクタと車載用センサーを中心
に中期的な業績拡大が予想されるという。モバイル機器の高機能化などで
細線同軸コネクタの拡大に期待している。自動車分野向けでは車載用セン
サーの成長余地が大きいと考えている。

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★ 今後の相場イメージ（新興市場）
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５日のIPOレシオは前日の102.17から29.44もの低下となり72.73と大幅
に反落した。IPOレシオ５日移動平均線は85.88で、３日ぶりに低下に転じ
た。

IPOレシオが５日移動平均線を割り込み、且つ、５日移動平均線自体が低下
しているため、直近IPO市場は調整局面入りしたようだ。

直近IPO市場の魅力は高いボラティリティーと新興市場の中でダントツに高
い流動性だ。また、この直近IPO市場のメインプレーヤーはデイトレーダー
に代表される短期筋。

しかし、足元では、東証一部市場で低位の材料株が日替わりで賑わっている。
そこには高いボラと流動性が担保されている。敢えて、直近IPO銘柄を弄る
必要性が乏しい状況となっている。

このため短期資金の直近IPO市場への流入は見送られ、むしろ、値動きの鈍
い直近IPO銘柄を売って、東一の材料株を買う資金にする動きが加速してい
る感が強い。

よって、東一の材料株相場が一服するまでは、直近IPO市場の調整が継続す
る可能性が高いと考える。

一方、３市場売買代金は前日から131億円減少して588億円となった。東証
一部の材料株相場が継続し、新興市場のセカンダリーにも資金を投入する意
義が見出せない状況で、個人投資家は資金を新興市場に寝かせることを避け
ている感が強い。

多くの個人が同様に行動する結果、売り買いは極端に細ったようだ。

流動性の枯渇した新興市場は、同時に、ボラティリティーも失い、且つ、投
資対象としての魅力も喪失したとみられる。

現在、東京株式市場では、地球温暖化に代表される環境問題にスポットライ
トが集中しており、このテーマから外れた銘柄は物色の蚊帳の外に置かれる
公算が大きい。新興市場には環境のテーマにはまる銘柄が少ないため、これ
は当然の流れかもしれない。

（株式会社カブ知恵　代表取締役　藤井英敏）

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★ 編集後記
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今日は水産関連が前場値を飛ばしていたので、昨日までのリチウムイオンや
農業関連がお休みかぁと眺めていたら、後場から上昇率上位の名前が一変し
ました。低位の橋梁やゼネコン、海運株がガンガン上がり、上位を占めまし
た。物色意欲が強いのは分かりますが、マジで速いですね。資金の回転が。
でも、こういう動きが出ているということは、個人投資家が暴れまくってい
るからこそでしょう。株価指数はもみあって方向感は出ていませんが、相場
の体感温度はそれなり高いようです。いいことです。

（藤井英敏）

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「カブ知恵」発、個人投資家向け株式情報 2008年6月4日発行

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★ 目次
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★ 各種株価指数の状況
★ 相場概況（主力株）
★ 今後の相場イメージ（主力株）
★ 相場概況（新興市場）
★ 今後の相場イメージ（新興市場）
★ 出来高を考慮した翌日のデイトレ用監視銘柄
★ ＩＰＯ情報
★ 編集後記

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★ 各種株価指数の状況
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日経２２５ 14435.57 226.4 1.59％
ＴＯＰＩＸ 1430.47 23.03 1.64％
日経ＪＡＳＤＡＱ 1533.96 -0.31 -0.02％
Ｊ−Ｓｔｏｃｋ 1401.12 10.2 0.73％
マザーズ 651.1 -8.32 -1.26％
ヘラクレス 1052.65 0.77 0.07％
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★ 相場概況（主力株）
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４日の日経平均は前日比226.40円高の14435.57円、高値は大引け値、安値は９
時10分の14250.11円と、ピン引けとなった。東証一部の売買代金は２兆7205億
円、値上がり銘柄数は1370銘柄、値下がり銘柄数は278銘柄、変わらずは74銘
柄だった。

財務省が発表した１-３月期の法人企業統計では、全産業の設備投資額は前年
同期比4.9％減と、４四半期連続で減少した。リース業や建設業など非製造業
の落ち込みが響いた。ＧＤＰ改定値を推計する基礎となる、ソフトウエアを除
く設備投資額は5.3％減、季節調整済みの前期比では1.3％増だった。売上高と
経常利益もそろって減少し、02年４-６月期以来、23四半期ぶりに「減収減益」
となった。

この統計で企業部門の減速が鮮明になったが、前場の東京株式市場は買いが優
勢だった。円相場が円安に振れたことなどで、輸出関連株が買い戻され、指数
を押し上げた。また、債券先物は134円75銭前日比60銭安で前場の取引を終えた。
CTA（商品投資顧問）の「債券先物売り＋株価指数先物買い」が活発化したこと
も、日経平均上昇に寄与したと観測される。

後場も前場の好地合いを引き継いだ。債券先物は134円68銭前日比67銭安で通常
取引を終えた。日経平均先物は14380円同190円高で取引を終えた。「株先買い
＋債先売り」の流れは終日継続したとみられる。また、物色面では、食糧関連、
水産資源関連、リチウムイオン電池関連等、環境関連銘柄の材料株が値を飛ば
した。

東証33業種では、輸送用機器、ゴム製品、その他金融、水産・農林、機械、精
密機械、建設、その他製品、ガラス・土石、小売、保険、繊維製品、銀行、電
気・ガス、金属製品、化学、食料品などが値上がりした。一方、鉱業、鉄鋼、
情報・通信、海運の５業種が値下がりした。

個別では、東証一部の値上がり率トップは日東製網（3524）、２位は丸山製作
所（6316）、３位はコープケミカル（4003）。一方、値下がり率トップはテク
モ（9650）、２位は合同製鐵（5410）、３位はゼファー（8882）。

個別銘柄動向は以下の通り

ＦＤＫ（6955）、ポジティブなニュースフローが株価刺激材料
275円　50円高
４日、「日立製作所はハイブリッド車（ＨＶ）向けを中心とするリチウムイオ
ン電池の生産ラインを、子会社の日立ビークルエナジー（茨城県ひたちなか市）
に新設する。投資額は200億—300億円規模。」、「ＨＶ用リチウムイオン電池
では国内最大級の生産能力になる見通し。環境対応車の中核部品となる二次電
池をめぐり、電機、自動車各社による開発・量産競争が激しくなってきた。」
と一部報じられた。また、同じく４日、「自動車部品・タイヤ大手の独コンチ
ネンタルはリチウムイオン電池開発ベンチャーのエナックス（東京・文京）に
出資したと発表した。エナックスが実施した第三者割当増資を引き受け、16％
を保有する大株主となる。次世代の環境対応車向けの電池を巡る合従連衡に海
外勢が加わる初のケースとなる。」と一部報じられた。このあたりのポジティ
ブなニュースフローが株価刺激材料になっていると観測される。同様の背景か
らNECトーキン（6759）、ジーエス・ユアサコーポ（6674）、古河電池（6937）
なども堅調。

井関農（6310）、福田首相の国内農業改革を進め自給率向上を図る方針が買い
材料
387円　70円高
国連食糧農業機関（ＦＡＯ）が主催する「食料サミット」が３日午前（日本時
間同日夕）、ローマで開幕した。福田首相は開会式で演説し、食料の世界的な
価格高騰や不足を受けた１億ドルの緊急援助を5000万ドル上積みするとともに、
「日本政府の保有する輸入米30万トン以上を放出する用意がある」と表明した。
世界最大の食料純輸入国である日本の対応に関しては「国内の農業改革を進め、
自給率の向上を通じて貢献できるようあらゆる努力を払う」と強調し、途上国
の農業生産性の改善に取り組む決意も示した。国内農業改革を進め自給率向上
を図る方針が買い材料となったと観測される。同様の背景から、コープケミカ
ル（4003）、共立（6313）、丸山製作所（6316）、新ダイワ工業（6320）も高
い。

ファーストリテイ(9983)、08年８月期連結営業利益28％増との観測が買い材料
9860円　1000円高のストップ高買い気配
４日、「ファーストリテイリングの2008年８月期連結営業利益は前期比28％増
の830億円程度と、２月中間発表時点の通期見通しを約30億円上回りそうだ。
主力の「ユニクロ」で商品企画や生産計画の精度が向上し、前期よりも値引き
販売が減る見通し。食品などの値上がりで消費意欲が減退する中、値ごろ感の
ある商品で消費者の取り込みを進めている。３日に同社が発表した国内ユニク
ロ事業の５月の既存店売上高は、ガソリン高などのあおりで小売り各社が軒並
み売り上げを落とす中でも前年同月比7.9％増だった。３−５月の累計でも4.2
％増と、３−８月期計画値（1.9％増）を大幅に上回っている。」との観測が
報じられた。これが買い材料となった。

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え、株式市場の見通しから個別銘柄まで網羅したレポート

若林栄四のプロフィール

1966年、京都大学法学部卒業。東京銀行（現、三菱東京UFJ銀行）入行。同行
シンガポール支店為替課長、本店為替資金部課長、ニューヨーク支店為替課長
を経て、85年よりニューヨーク支店次長。1987年、勧角証券（アメリカ）執行
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★ 今後の相場イメージ（主力株）
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４日の日経平均は急反発した。円相場が下落したことが好感されたことや、
債券市場からの株式市場への資金シフトが継続したことが背景とみられる。

債券が下げ止まるまで、株価指数先物に買いが入り、バリュエーションや外
部環境は無視した需給相場が継続する見通しだ。

また、４月中旬以降、個人の信用口座開設が増加したことを考えると、足元
の自動車用電池、食糧危機関連の材料株の火柱もうなずける。まさに、個人
投資家好みの物色動向になっており、相場の体感温度は高まっていると言え
よう。

なお、この材料株物色の底流には、地球温暖化を背景にした「環境」という
しっかりしたテーマが存在している。このテーマに沿った物色ということで
あれば、相場の足腰は強いとみて良さそうだ。

個人投資家がメインになる相場は得てして過熱して、行くところまで行くも
のだ。呆れるような高値を付けた後、急落する相場が訪れるのは、過去の例
からも想像に難くない。しかし、現状はまだ初動とみている。環境株材料株
相場が乱高下しながらも、今しばらく継続すると考えている。

（株式会社カブ知恵　代表取締役　藤井英敏）

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★ 相場概況（新興市場）
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４日の新興３市場は高安マチマチ。日経ジャスダック平均と東証マザーズ指数
は続落した。日経平均がピン値引けしたにもかかわらず、冴えない展開となっ
た。投資家の関心は値動きの良好な東証１部の主力銘柄に向いていた。大証ヘ
ラクレス指数は小幅に反発した。

個別では、イチヤ（9968）、オープンインターフェース（4302）、リアルコム
（3856）、太洋興業（7449）、セック（3741）、カネコ種苗（1376）、ゴメス
・コンサルティング（3813）などの値上がりが目立つ。

一方、アリサカ（2328）、ビズネット（3381）、ジャパンデジタルコン信（48
15）、ネットイヤーグループ（3622）、イー・キャッシュ（3840）、NESTAGE
（7633）、アジア・メディア・カンパニ（2149）、グローバル住販（3259）、
アプレック（8489）、ホッコク（2906）、T&Cホールディングス（3832）、ネ
クサス（2799）、テリロジー（3356）などの値下がりが目立つ。

個別銘柄動向は以下の通り

オールアバウト（2454）、専門家が消費者の相談に乗る「プロファイル」急成
長が買い材料
73000円　5000円高のストップ高買い気配
４日、「お金や法律、家造りなど様々な分野の専門家が消費者の相談に乗るオ
ールアバウトのサービス「プロファイル」が急成長している。消費者同士が知
恵を出しあう「質問回答サイト」が増えるなかで、より信頼できる回答や自分
に合う専門家を探す消費者のニーズをつかんでいる。「プロファイル」が一般
的な質問回答サイトと異なるのは、回答者がその分野のプロであるということ
だけではない。サイト上に利用者が投げかける「公開質問」に対し、「我こそ
は」という専門家が回答するのはあくまでもサービスの半分。「回答がきっか
けとなり、実際の仕事（の依頼）につながる（専門家と消費者の）マッチング
が本当の狙い」とプロファイル事業部の松井竜太郎事業部長は話す。」と一部
報じられた。これが買い材料となった。

五洋インテ（7519）、上場廃止基準に該当しなくなったことを好感
100円　３円高
３日、ジャスダック証券取引所株券上場廃止基準に該当しないことになったと
発表した。これが好感された。同社株式は、08年５月の上場時価総額（月間平
均上場時価総額及び月末上場時価総額）が５億円以上となり、ジャスダック証
券取引所株券上場廃止基準第２条第１項第３号（上場時価総額）に該当しない
ことになった。今後は、08年４月28 日に発表した「当社株式の時価総額及び
今後の展開等について」に記載のとおり、（１）新ブランド「ニヤノルディス
カ」「アートライン」及びメインブランド「インハウス」等の商品面の強化、
（２）首都圏を中心とした営業力の強化、（３）販売管理費の削減、（４）ア
イカ工業株式会社との資本・業務提携を骨子とした改善計画を全社員が一丸と
なって取り組む所存。

日本マイクロニクス（6871）、08年9月期の純現金収支、3期ぶりに黒字化
3840円　40円
４日、「日本マイクロニクスの2008年9月期の連結フリーキャッシュフロー（
純現金収支）は24億円の黒字と、3期ぶりに黒字化する見通しだ。07年9月期は
17億7700万円の赤字。半導体の電気接続具合を確かめる検査器具の販売拡大で
現金収入が増加する一方、能力増のための設備投資が一服する。」との観測が
報じられた。これが好感された。

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★ 今後の相場イメージ（新興市場）
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IPOレシオは前日の88.00から14.17ポイント上昇して、102.17だった。上
昇は２日連続。IPO５日移動平均線は88.07とこちらも２日連続の上昇。

IPOレシオが５日移動平均線を上回り、且つ、５日移動平均線自体が上昇し
ているため、直近IPO市場は反発局面にいると考える。

しかし、直近IPO銘柄のうち人気が相対的に高く、現在の株価が初値及び公
募価格を上回っている好需給銘柄群の値動きが総じて鈍い。

これは、これらを好んで物色するような短期資金が東証一部のリチウムイオ
ン電池、食糧危機関連等の材料株に流れているためと推察する。

つまり、直近IPOの人気銘柄を売って、東証一部の材料株を買っているとみ
る。

よって、直近IPO市場の盛り上がりは、本日の値動きから判断すると、当面
は展望し難いとみておく必要があろう。

一方、３市場売買代金は前日から48億円減少して719億円となった。日経平
均が急反発したのと対照的に、新興市場の主要な株価指数は総じて冴えない
動きとなった。

現在、東証一部の環境関連の材料株の値動きが非常に良好だ。この原動力は
信用個人と証券会社の自己売買部門と観測される。

基本的に、信用個人は高いボラティリティーを求めている。また、高い流動
性を求めている。しかし、現在の新興市場には、そのどちらもない。

このため、短期資金の流入は当面期待できそうにない。東証一部の材料株物
色が終了しないと、短期資金の新興への資金流入は期待薄とみておく必要が
ありそうだ。

（株式会社カブ知恵　代表取締役　藤井英敏）

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★ 編集後記
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今日の東証一部の値上がり率ランキングは１位が日東製網（3524）で36.23％
の上昇、２位が丸山製作所（6316）で27.38％の上昇、３位がコープケミカ
ル（4003）で26.88％の上昇、４位がFDK（6955）で22.22％の上昇、５位
が井関農機（6310）で22.08％の上昇です。環境関連の材料株の株価が火を
噴きました。上昇率は、新興銘柄じゃないのかと思うような率を叩き出して
います。個人投資家が株式市場に帰ってきた証でしょう。相場の体感温度は
いよいよ上がってきました。

（藤井英敏）

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「カブ知恵」発、米株大幅下落・円高に加え、リーマン増資報道で金融不安再燃�

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「カブ知恵」発、個人投資家向け株式情報 2008年6月3日発行

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★ 目次
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
★ 各種株価指数の状況
★ 相場概況（主力株）
★ 今後の相場イメージ（主力株）
★ 相場概況（新興市場）
★ 今後の相場イメージ（新興市場）
★ 出来高を考慮した翌日のデイトレ用監視銘柄
★ ＩＰＯ情報
★ 編集後記

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★ 各種株価指数の状況
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日経２２５ 14209.17 -230.97 -1.6％
ＴＯＰＩＸ 1407.44 -17.66 -1.24％
日経ＪＡＳＤＡＱ 1534.27 -0.26 -0.02％
Ｊ−Ｓｔｏｃｋ 1390.92 -27.81 -1.96％
マザーズ 659.42 -10.27 -1.53％
ヘラクレス 1051.88 -8.96 -0.84％
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★ 相場概況（主力株）
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３日の日経平均は前日比230.97円安の14209.17円、高値は12時41分の14289.47
円、安値は14時15分の14127.75円。東証一部の売買代金は２兆7595億円、値上
がり銘柄数は229銘柄、値下がり銘柄数は1422銘柄、変わらずは71銘柄だった。

２日の米国株式市場でNYダウは大幅続落し、前週末比134.50ドル安の12503.82
ドルだった。Ｓ＆Ｐが厳しい事業環境が続くとして、リーマン・ブラザーズや
メリルリンチ、モルガン・スタンレーの格付けを引き下げたと伝わったことな
どが悪材料視され、金融株が売られた。また、NY円相場は大幅高。前週末比1円
10銭円高・ドル安の1ドル＝104円35-45銭で取引を終えた。

前場の東京株式市場では、米国株式市場下落と円相場上昇が嫌気され、全面安
となった。日経平均は昨日までの３日間で730.7円もの急騰となっていたことも
あり、その反動も出たとみられる。

後場寄り直後は、みずほＦＧ（8411）など大手銀株が小幅高に転じるなど主力
株の一部に買い戻しが入り、下げ幅を縮小させる場面があったが、買いは続か
なかった。アジア各国・各地域の株式市場が全面安となったことや、米紙ウォ
ールストリート・ジャーナルが３日、関係筋の話として、米証券大手リーマン
・ブラザーズが、30億-40億ドルの資本増強を行う可能性があると報じたことな
どが、嫌気された。一方、債券先物は大幅反発。通常取引を135円35銭前日比１
円43銭高で終えた。14時35分には135円73銭まで上昇する場面もあった。

東証33業種では、33業種全てが値下がりした。海運、不動産、建設、石油・石
炭製品、繊維、金属製品、ゴム製品、小売、サービス、輸送用機器、パルプ・
紙、倉庫・運輸、食料品、ガラス・土石、陸運、医薬品、銀行、電気・ガスな
どの値下がりが目立つ。

個別では、東証一部の値上がり率トップはＦＤＫ（6955）、２位はエネサーブ
（6519）、３位は古河電池（6937）。一方、値下がり率トップはグッドウィル
・グループ（4723）、２位はエス・サイエンス（5721）、３位はアークランド
サカモト（9842）。

個別銘柄動向は以下の通り

宮入バルブ（6495）、第三者割当増資実施による財務基盤拡充と中計を好感
101円　19円高
２日、第三者割当増資の実施と中期経営計画「ＭＳ新３ヵ年計画」を発表した。
増資による財務基盤拡充と11年３月期売上高69億円、営業利益６億円、売上総
利益率25％の目標が好感された。増資については、新株式600万株（1株81円）
の発行で４億7000万円、新株予約権（行使価額84円）の発行・行使で16億5000
万円の合計21億2000万円を調達する予定。割当先はコンピューターシステム管
理などのエーアンドケー。新株発行後、同社は筆頭株主となる。今回の第三者
割当による新株の発行規模は、増資前発行済株式数の14.0％（増資後12.3％）
になる。新株予約権の募集後における潜在株式数規模は、増資前発行済株式数
の46.7％（増資後31.8％）になり、合計で増資前発行済株式数の60.7％（増資
後37.8％）になる。払込日は共に6月20日。新株予約権の行使期間は6月23日か
ら2011年6月20日まで。調達資金は生産工場の設備更新費用やベトナム事業へ
の投資に充当する。一方、中期経営計画「ＭＳ新３ヵ年計画」は、11年３月期
売上高69億円、営業利益６億円、売上総利益率25％を目標として掲げている。
ＭＳの売り上げ増の多くは、低温用弁その他多用途汎用弁など海外の新規の顧
客との取引によることが予想され、早急に販売活動体制の構築を行うという。

日本電子（6951）、太陽電池関連銘柄として物色の矛先が向かう
488円　41円高
太陽電池関連銘柄として物色の矛先が向かったと観測される。同社は、電子線
をビーム状に照射する高出力直進型電子銃を、太陽電池のシリコン材料をつく
る用途向けに出荷を始めている。太陽電池をつくるのに使うシリコン材料から
不純物を除去する装置に搭載する。環境負荷を低減するため、太陽電池市場は
今後大きく市場が拡大するとみられており、新たな用途で受注拡大を目指して
いる。

日阪製作所（6247）、野村、中期的に業績拡大が続く見通し
2215円　165円
野村證券によれば、１バレル130ドル近くといった原油価格を背景に、世界の
プラント建設需要は依然好調だという。日本製鋼所（5631）や日阪製作所など
プラント用部材で高い競争力を持つ企業は中期的に業績拡大が続くとみている。
なお、日本製鋼所、日阪製作所のレーティングは共に「２」。

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若林栄四のプロフィール

1966年、京都大学法学部卒業。東京銀行（現、三菱東京UFJ銀行）入行。同行
シンガポール支店為替課長、本店為替資金部課長、ニューヨーク支店為替課長
を経て、85年よりニューヨーク支店次長。1987年、勧角証券（アメリカ）執行
副社長。1996年末退職。歴史観に裏づけされた洞察力から生み出される、内外
金融市場全般に亘る鋭い相場大局観及び問題の本質を把握し明確に語りきる同
氏の姿勢は、日本国内に限らず海外のプロフェッショナル・機関投資家・ファ
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が必要となります。また、このレポートは皆様の投資の一助となることを目的
として作成されておりますが、元本を保証するものではありません。投資の最
終判断はご自身の責任で行うようお願い申し上げます。

（株）ワカバヤシ　エフエックス　アソシエイツ
金融商品取引業者　登録番号　関東財務局長（金商）第1698号
社団法人日本証券投資顧問業協会　会員番号012-02024
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★ 今後の相場イメージ（主力株）
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３日の東京外国為替市場で円相場は続伸し、１ドル＝104円台前半まで買わ
れた。米リーマン・ブラザーズの資本増強報道をきっかけに円が一段高とな
った。

米金融機関の経営不安が再燃しリスク回避の円買いが優勢になった。リーマ
ンの報道では「損失拡大」だけでなく「資本増強」も伝えているが、市場で
は損失拡大に対する不安がより意識されたようだ。

また、日経平均をＴＯＰＩＸで割って算出したＮＴ倍率が低下した。３日終
値ベースで10.09倍となり、２月６日の10.08倍以来、約４カ月ぶりの低水
準。

為替市場で円安が一服し、日経平均への影響が大きい値がさハイテク株や大
手自動車株の下げた一方で、時価総額が大きくＴＯＰＩＸへの寄与度が高い
大手銀行株が底堅く推移したことがＮＴ倍率の低下につながった。

このような状況下、物色面ではハイブリッド（電池）関連、原発関連、太陽
電池関連など環境関連の材料株が連日値を飛ばしている。個人投資家の物色
意欲が回復した象徴的な動きと考える。

このような動きが継続する限り、株価指数はともかく、相場の体感温度は高
い状態が維持される公算が大きい。

（株式会社カブ知恵　代表取締役　藤井英敏）

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★ 相場概況（新興市場）
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３日の新興３市場は全面安。日経ジャスダック平均、東証マザーズ指数は４営
業日ぶりに反落。大証ヘラクレス指数は反落した。幅広い銘柄に利益確定や戻
り待ちの売りが出た。後場に日経平均が下げ幅を拡大する展開になると、マザ
ーズ指数、ヘラクレス指数の下げ幅が拡大した一方、ジャスダック平均の下げ
幅は限定的だった。

個別では、ビズネット（3381）、新星堂（7415）、ＳＤホールディングス（37
26）、オープンインターフェース（4302）、大新東（9785）、レイ（4317）、
クオール（3034）、田中化学研究所（4080）、ネクサス（2799）、ローヤル電
機（6593）、ビットアイル（3811）、ジャルコ（6812）、太洋興業（7449）、
小田原エンジニアリング（6149）、アプレック（8489）などの値上がりが目立
つ。

一方、ＮＥＳＴＡＧＥ（7633）、Ｔ・ＺＯＮＥホールディングス（8073）、オ
ー・エイチ・ティー（6726）、ＹＡＭＡＴＯ（7853）、サイバーファーム（23
77）、クオンツ（6811）、スカイマーク（9204）、ウインテスト（6721）、オ
ープンループ（4831）、リアルビジョン（6786）、プリヴェファンドＧＰ（42
33）、クリムゾン（2776）などの値下がりが目立つ。

個別銘柄動向は以下の通り

新星堂(7415)、第三者割当増資実施による財務基盤拡充を好感
118円　30円高のストップ高買い気配
２日、大和証券エスエムビーシーなどを引受先にした第三者割当増資などで総
額約25億円（新株発行14億8300万円、ＣＢ発行９億8800万円）の資金を６月下
旬から８月にかけて調達すると発表した。財務基盤拡充が好感された。新株式
（1株当たり80円、18750000株）及び転換社債型新株予約権付社債（発行総額
10億円、当初転換価額130円）を有利発行借入金の返済や出店に充てる。新株
1875万株（15億円分）を大和グループなどに割り当てる。同グループは転換社
債型新株予約権付社債（ＣＢ）も10億円分引き受け、権利行使後は６割強を握
る筆頭株主となる。今回の第三者割当増資により発行する新株式は、発行時点
における発行済株式総数の約125%にあたり、また本ＣＢが当初転換価額で全て
転換された場合に新たに発行される新株式は本ＣＢ発行時点における発行済株
式数の約25.7%にあたり、希薄化が進むこととなる。なお、同時に、自己株式の
無償取得・消却完了も発表した。08年年５月８日開催の取締役会にて、会社法
第155条第13号及び会社法施行規則第27条第１号の規定に基づいて創業者一族
より無償で同社普通株式1117320株を取得し、当該自己株式を会社法第178条の
規定に基づき消却することを決議していたが、２日、同株式の無償取得・消却
が完了した。

オープンインターフェース（4302）、今期営業黒字転換を引き続き好感
2135円　304円高のストップ高買い気配
５月30日、09年３月期連結業績予想を発表した。営業損益段階から黒字転換見
通しで、これが引き続き好感された。売上高は22億9000万円（前期比34.9％増
）、営業利益は900万円（前期は８億8300万円の赤字）、経常利益は900万円（
同９億9800万円の赤字）、当期純利益は400万円（同17億8200万円の赤字）の
見通し。前期は、子会社の株式譲渡などを行い関係会社株式売却益９億3478万
7000円、債権回収益として8598万7000円等を特別利益として計上したが、一方
で不動産関連事業にて所有する不動産売却の結果として固定資産売却損9687万
2000円、事業計画の見直しによるソフトウェア除却損３億8278万9000円および
投下事業資金の回収見込みについて保守的処理として貸倒引当金繰入10億8003
万6000円等を特別損失に計上した。その結果、当期純損失は前年同期７億9998
万7000円から17億8239万2000円となった。

レイ(4317)−−自己株式取得を好感
172円　22円高
２日、自己株式を取得することを発表した。これが好感された。取得する株式
総数上限は30万株(発行済株式総数(自己株式を除く)に対する割合 2.3％)、株
式の取得価額総額4500万円(上限)。自己株式取得期間は、08年６月３日から09
年２月28日まで。

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★ 今後の相場イメージ（新興市場）
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IPOレシオは前日の80.77から7.23ポイント上昇して88.00。上昇は２日ぶ
り。IPOレシオ５日移動平均線は前日の81.04から0.05ポイント上昇して
81.09。上昇は12日ぶり。

IPOレシオが５日移動平均線を上抜き、且つ、５日移動平均線が僅かながら
上向きに転じた。直近IPO市場が反発局面入りした可能性が高いと考える。

特に、５日移動平均線は昨日まで11日間も調整してきた。日柄的には十分な
調整を行ったとみている。

今後のIPOレシオは、上昇する５日移動平均線にサポートされる格好で上昇
トレンドを描く展開を想定しておきたい。

また、その上昇の際のけん引役は、やはり好需給銘柄とみている。現在の株
価が初値及び公募価格を上回っている、若しくは、現在の株価が５日移動平
均線を上回っている銘柄群だろう。

一方、３市場売買代金は前日から84億円増加して767億円となった。主要な
株価指数は全て下落した中での売買代金の増加はあまりよろしくない。

しかし、増加額は大きくなく、それほど気にする必要はなさそうだ。本日は、
東証一部の主力株の下落幅がやや大きかったことで、新興市場でも換金売り
圧力がやや強まったとみられる。

だが、例えば、東証マザーズ指数は一目均衡表の転換線（656.62ポイント）
でサポートされている上、３役好転も維持されている。買いの時代が継続し
ており、強気を維持して良かろう。

日経ジャスダック平均にしても、５日移動平均線（1525.80円）、25日移動平
均線（1508.56円）を上回っている上、両短期線は上向きだ。短期の上昇ト
レンドは継続しているとみておきたい。

（株式会社カブ知恵　代表取締役　藤井英敏）

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★ 編集後記
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国連食糧農業機関（ＦＡＯ）が主催する「食料サミット」が3日午前（日本
時間同日夕）、ローマで開幕しました。約60カ国が参加し、福田首相のほか
フランスのサルコジ大統領、ブラジルのルラ大統領ら首脳が出席しています。
食料価格高騰の一因である食料の輸出規制やバイオ燃料増産などを巡って各
国がどこまで対応策を打ち出せるかが焦点です。最終日の5日に会合の成果
を踏まえた宣言を採択する予定です。貧国では、食糧価格の足元の上昇は死
活問題です。この状態が維持されると、暴動が貧国で相次ぎかねません。食
えなきゃ奪うまで！失うものは何もない。こんな状態では治安は維持できな
いしょう。早いとこ、抜本的な対策を講じて欲しいものですが、そんな簡単
には耕地は増やせないだろうし、収穫高も増加しないでしょうから、厳しい
でしょうね。

（藤井英敏）

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★ 各種株価指数の状況
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
日経２２５ 14440.14 101.6 0.71％
ＴＯＰＩＸ 1425.1 16.96 1.2％
日経ＪＡＳＤＡＱ 1534.53 6.83 0.45％
Ｊ−Ｓｔｏｃｋ 1418.73 15.19 1.08％
マザーズ 669.69 17.34 2.66％
ヘラクレス 1060.84 12.46 1.19％
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★ 相場概況（主力株）
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２日の日経平均は前週末比101.60円高の14440.14円、高値は12時38分の14461.
03円、安値は９時34分の14189.97円。東証一部の売買代金は２兆7828億円、値
上がり銘柄数は1018銘柄、値下がり銘柄数は586銘柄、変わらずは114銘柄だっ
た。

前場寄り付き直後は、日経平均は30日までの２日間で629.1円急騰したことも
あり、利益確定売りが出た。短期的な高値警戒感も強かったことで、やや下げ
幅が拡大した。しかし、売り一巡後は徐々に押し目買いや売り方の買戻しが入
り、急速に切り返した。

後場に入ると香港ハンセン指数や上海総合指数の上場などが好感されて上げ幅
を拡大した。しかし、日経平均で14400円台半ばでは利益確定売りも出て、高
値圏で、強含みのもみあいとなった。

債券先物は133円92銭前週末比53銭安だった。安値は10時30分の133円54銭で、
下げ渋ったとは言え、引き続き、「債券先物売り＋株価指数先物買い」が入っ
ていたと観測される。

東証33業種では、証券、商品先物、保険、銀行、海運、電気機器、パルプ・紙、
輸送用機器、パルプ・紙、機械、非鉄金属、ゴム製品、卸売、鉄鋼、小売など
24業種が値上がりした。一方、そのた製品、医薬品、金属製品、精密機械、情
報・通信、電気・ガスなどが値下がりした。

個別では、東証一部の値上がり率トップはFDK（6955）、２位はエネサーブ（6
519）、３位は古河電池（6937）。一方、値下がり率トップはキーコーヒー（2
594）、２位はゼファー（8882）、3位はSRIスポーツ（7825）。

個別銘柄動向は以下の通り

FDK（6955）、郵便事業会社の電気自動車切り替えが刺激材料
175円　38円高
２日、「日本郵政グループの郵便事業会社は今年度から、所有するすべての
自動車（約２万1000台）を電気自動車に切り替えていく。環境問題が深刻に
なっているほか、ガソリン価格が急上昇したこともあり、他の民間企業に先
んじて切り替えを進める。全国の主な郵便局に電気自動車用の急速充電装置
を設置する方針で、一般の利用者が使えるようにすることも検討している。
自動車メーカーの開発競争を加速させるとともに、充電所の整備が進めば電
気自動車の普及を後押ししそうだ。」と報じられた。これで、同社を含む電
池関連銘柄が動意づいたと観測される。なお、同社は３月28日、他の45V定
格のキャパシタモジュールと比べ、小型でありながらエネルギー容量が約３
倍と大きく、80℃の高温環境下の使用にも対応できる大容量キャパシタモジ
ュール「ＥＣＭ４５シリーズ」を開発したと発表した。

エネサーブ（6519）、TOB価格609円にサヤ寄せ
497円　80円高のストップ高買い気配
30日、大和ハウス（1925）は、エネサーブに対する公開買付けの開始を発表
した。完全子会社化することを目的とする。TOB価格は１株当たり609円。本
日はこれにサヤ寄せするべく上昇している。買い付け期間は、08年６月10日
（火曜日）から08年７月22日（火曜日）まで（30営業日）。エネサーブ株は
ＴＯＢ成立後に東証１部と大証ヘラクレスを上場廃止となる見込み。東証と
大証はエネサーブ株を30日から監理銘柄（確認中）に指定すると発表した。
今後、エネルギー・環境関連事業において、より一層緊密に連携することに
より事業シナジー効果を追求していくためには、緊密な連携を容易に実行し
うる最適な資本関係を形成することが望ましいと判断し、完全子会社化を行
うという。

木村化工機（6378）、重工の仏アレバ向け原発機器供給が買い手掛かり
1274円　140円高
２日、「三菱重工業は原子力発電関連大手の仏アレバ向けに原発機器を供給
する。まず原子炉容器を、アレバが建設する一部の原発向けに納入する。原
発の新設計画が世界中で相次いでおり、機器・設備の安定調達が課題となっ
ている。両社はすでに中型原子炉の開発や原発燃料分野で提携しているが、
機器供給まで協業関係を広げ、受注拡大に備える。」と一部報じられた。こ
れが買い手掛かりになったと観測される。

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若林栄四のプロフィール

1966年、京都大学法学部卒業。東京銀行（現、三菱東京UFJ銀行）入行。同行
シンガポール支店為替課長、本店為替資金部課長、ニューヨーク支店為替課長
を経て、85年よりニューヨーク支店次長。1987年、勧角証券（アメリカ）執行
副社長。1996年末退職。歴史観に裏づけされた洞察力から生み出される、内外
金融市場全般に亘る鋭い相場大局観及び問題の本質を把握し明確に語りきる同
氏の姿勢は、日本国内に限らず海外のプロフェッショナル・機関投資家・ファ
ンド・マネジャーの間でも注目されている。

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として作成されておりますが、元本を保証するものではありません。投資の最
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（株）ワカバヤシ　エフエックス　アソシエイツ
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社団法人日本証券投資顧問業協会　会員番号012-02024
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★ 今後の相場イメージ（主力株）
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2日の日経平均は３日続伸となった。この３日間の上げ幅は730.7円に達し
た。非常に強い動きとなっている。外部環境が落ち着いた上、債券市場から
株式市場への資金流入が継続しているためとみられる。

基本的には、原油価格の騰勢が一服すれば、これが米国株上昇とドル高につ
ながり、東京株式市場のポジティブに作用する。逆に、原油価格の騰勢が再
び強まれば、米株安、円高となり、東京株式市場は調整しよう。

一方、国内では、債券先物と株価指数先物の需給関係に引き続き注目してお
く必要がある。30日は特殊要因で債券先物は後場上昇した。しかし、当面は、
債券先物が買い戻されれば、株価指数先物は売られ、逆に、本日のように債
券先物が売られれば、株価指数先物が買われるという関係が継続しよう。

なお、前場の寄り付き前は、米国市場等の外部環境を織り込んだ動きとなる
だろう。

しかし、ひとたび相場が始まったら、（終わった）外部環境は無視して、債券
市場動向と東京外国為替市場の円相場の動きだけに集中したい。

円安、債券安なら株価指数先物は買われ、円高、債券高なら株価指数先物は
売られるという単純な動きを想定した戦略で臨むべき局面と考える。複雑に
考えず、需給動向だけに集中して、CTAの動きに乗っかるのが今はベストチ
ョイスとみている。

（株式会社カブ知恵　代表取締役　藤井英敏）

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★ 相場概況（新興市場）
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２日の新興３市場は全面高。前週末の地合い好転を引き継いで朝方から堅調だ
った。日経平均が後場に上げ幅を拡大すると新興市場にも買い安心感が広がっ
た。日経ジャスダック平均は３日続伸。ジャスダック市場の売買代金は概算で
202億円、３日連続で200億円を超えた。東証マザーズ指数は３日続伸、大証ヘ
ラクレス指数は反発した。

個別では、アプレック（8489）、ホッコク（2906）、大新東（9785）、ビズネ
ット（3381）、ヒーハイスト精工（6433）、イー・キャッシュ（3840）、ジョ
ルダン（3710）、テリロジー（3356）、日本通信（9424）、ラクーン（3031）、
ライフフーズ（3065）、UBIC（2158）、ラ・パルレ（4357）、フクシマフーズ
（2921）、ディー・ディー・エス（3782）、大日光エンジニアリング（6635）
などの値上がりが目立つ。

一方、T・ZONEホールディングス（8073）、五洋インテックス（7519）、オー
ビス（7827）、ヒューネット（8836）、オー・エイチ・ティー（6726）、LTT
バイオファーマ（4566）、トリケミカル（4369）、駐車場綜合研究所（3251）
、サイバーファーム（2377）、GDH（3755）などの値下がりが目立つ。

個別銘柄動向は以下の通り

アエリア(3758)、自己株式取得を発表を好感
150000円　11000円高
30日、自己株式を取得することを発表した。これが好感された。取得株式総
数2000株(上限)(発行済み株式総数(自己株式を除く)に対する割合3.36％)で、
株式取得価額の総額は、４億円(上限)。取得する期間は、08年６月２日から
08年７月31日まで。なお、３月31日に発表した自己株式取得は、買付株式数
72株(取得株式総数2000株(上限))、買付総額1164万3000円(株式取得価額総
額４億円(上限))、買付期間08年４月１日から08年５月30日、だった。

パシフィックネット(3021)、09年５月期業績、税引利益が今期予想比22％増
との観測報
63400円　2300円高
31日、「中古パソコン販売を手掛けるパシフィックネットの2009年５月期の
単独業績は、税引き利益が今期連結予想比22％増の１億7000万円程度となり
そうだ。主力の中古パソコン販売が卸売業者向けに伸び、ガソリン高騰で膨
らむ物流費を吸収する。配当性向30％をメドとして配当するため、年間配当
は300円増の2000円前後とする公算が大きい。」と一部報じられた。 これが
好感された。

精工技研（6834）、高出力光を連続発振できる緑色ファイバーレーザーを開
発
2365円　115円高
２日、「精工技研などは、極短時間パルス（断続的な光）で10ワットの高出
力光を連続発
振できる緑色ファイバーレーザーを開発した。従来の緑色レーザーに比べ出
力が最大５倍で、1000時間同じ出力で安定的にレーザーを照射できる。発熱
しにくいなどの特徴から幅広く加工用の用途が見込め、特にシリコンウエハ
ーを誤差の少ない形で切断しやすくなるという。」と一部報じられた。これ
が買い材料視された。

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★ 今後の相場イメージ（新興市場）
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2日のIPOレシオは前週末の85.71から4.94ポイント低下し、80.77だった。
低下は３日ぶり。IPOレシオ５日移動平均は81.04と、こちらは11日連続低
下した。

IPOレシオが反発基調で、上方に位置する５日移動平均線とのスプレッドが
縮小していたことから、本日は、いよいよ、５日移動平均線を上方ブレイク
し、直近IPO市場の反発入りか、と期待したが、逆に、５日移動平均線に撥
ね返された格好となった。

仕切り直しだ。

しかし、５日移動平均線は11日連続で低下している。日柄的な調整は十分と
の認識に変更はない。

また、３市場売買代金は前週末から76億円減少して683億円となった。活況
の目安となる1000億円を下回り、且つ、売買代金が減少している。

短期資金は一向に新興市場に流入していない。だが、主要な株価指数は上昇
している。東証一部の主力株が堅調なため、現在レベルでは売り需要より、
買い需要の方が若干多いことが寄与しているのだろう。

しかし、個人投資家の関心は値動きの良好な東証一部の主力株や電池関連、
原発関連などの材料株に集中し、新興銘柄は、基本、物色の蚊帳の外という
状況だ。

売買代金が盛り上がらない中では、新興の先高観が強まることはない。東証
一部の騰勢が一服するまでは、新興市場の閑散相場は今しばらく続くとみて
おいた方が良さそうだ。

（株式会社カブ知恵　代表取締役　藤井英敏）

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★ 編集後記
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今日は、「日本郵政グループの郵便事業会社は今年度から、所有するすべての
自動車（約２万1000台）を電気自動車に切り替えていく。環境問題が深刻に
なっているほか、ガソリン価格が急上昇したこともあり、他の民間企業に先
んじて切り替えを進める。」との報道を受け、リチウムイン電池等、バッテリ
ー関連銘柄群が火柱を上げました。このような動きをみると、個人投資家が
市場に本当に帰ってきたんだなと、しみじみ感じます。相場の体感温度が上
がることでしょう。

（藤井英敏）

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