Thursday, July 30, 2009

「カブ知恵」発、企業収益の回復期待を背景に、日経は年初来高値更新

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「カブ知恵」発、個人投資家向け株式情報 2009年7月30日発行

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★ 目次
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★ 各種株価指数の状況
★ 相場概況(主力株)
★ 今後の相場イメージ(主力株)
★ 今後の相場イメージ(新興市場)
★ IPO情報
★ 編集後記

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★ 各種株価指数の状況
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日経225 10165.21 51.97 0.51%
TOPIX 936.94 6.58 0.71%
日経JASDAQ 1208.96 -0.22 -0.02%
J−Stock 1019.67 -4.67 -0.46%
マザーズ 464.73 9.06 1.99%
ヘラクレス 624.42 7.78 1.26%
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★ 相場概況(主力株)
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30日の日経平均は前日比51.97円高の10165.21円、高値は14時56分の10169.68
円、安値は10時40分の10067.51円。東証一部の売買代金は1兆5000億円、値上
がり銘柄数は675銘柄、値下がり銘柄数は834銘柄、変わらずは173銘柄。日経
平均は2日続伸し、年初来高値を更新した。

29日のNYダウは続落した。前日比26ドル安の9070.72ドルで取引を終えた。
NY原油先物相場が大幅に続落した。WTI期近の9月物は前日比3.88ドル安
の1バレル63.35ドルで取引を終えた。石油在庫統計で、原油在庫が市場予想
に反して大幅に増加したことが売り材料となった。これを受け、エネルギーや
素材株などを中心に利益確定売りが優勢となった。

また、6月の耐久財受注額は前月比2.5%減と、市場の予想以上に落ち込んだ
ことも嫌気された。

NY円相場は反落した。前日比45銭円安・ドル高の1ドル=94円95銭−95円05
銭で取引を終えた。円は対ユーロで続伸した。前日比45銭円高・ユーロ安の1
ユーロ=133円45−55銭で取引を終えた。

なお、29日の上海株式相場は急落した。上海総合指数は前日比5.00%安の3266
.432ポイントと6日ぶりに大幅に反落した。

寄り付き前発表の6月の鉱工業生産指数は前月比2.4%上昇の81.0だった。市
場予想の2.5%上昇とほぼ一致した。前月の5.7%増に比べて上昇幅は縮小した。
先行きは7月が1.6%上昇、8月は3.3%上昇を予測している。また、在庫率は
9.8%低下の129.1と過去最大の下げ幅となった。

米株軟調、原油安、中国株安はマイナス要因だが、対ドルでの円安や、ホンダ
(7267)と日産自動車(7201)の業績に底入れ感が出てきたことがプラスに作
用した。この結果、前場の日経平均は底堅い動きになった。

後場に入っても、企業業績回復を期待した買いが断続的に入った。派手な上昇
ではないが、ジリジリと高値を追っていった。なお、アジア各国・各地域の株
式市場が総じて冴えない動きだったことは、重石となっていた。

東証33業種では、輸送用機器、保険、電気機器、その他製品、ガラス・土石、
精密機械、証券、商品先物、などが値上がりした。一方、石油・石炭製品、金
属製品、非鉄金属、水産・農林、建設、倉庫・運輸、鉱業、その他金融、卸売、
サービスなどが値下がりした。

個別では、東証一部の値上がり率トップはキッツ(6498)、2位は極東証券(
8706)、3位はインボイス(9448)。一方、値下がり率トップは第一実業(80
59)、2位は日本航空電子(6807)、3位はハマキョウレックス(9037)。

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★ 今後の相場イメージ(主力株)
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日経平均は終値ベースの年初来高値を更新しました。明日以降、ザラ場高値の
7月27日の10179.59円を上抜けるかが注目されます。

なお、本日の上昇で、終値で6月のSQ値10147.65円を上回りました。これに
より、東京株式市場の需給は劇的に改善しました。需給は買い方に圧倒的に有
利になったとみています。よって、外部環境が急速に悪化しない限り、踏み上
げ相場が到来するとみています。

踏み上げ相場終了のサインは、日経平均が5日移動平均線(30日現在、10079.
78円)を割れることを想定しています。つまり、5日移動平均線を上回って推
移する限り、買い方有利の状況・踏み上げが継続するでしょう。

戻りメドですが、7月1日の高値10086.18円から13日の安値9050.33円までの
下げ幅は1035.85円です。これを10086.18円にリプレイスすると11122.03円が
算出されます。最大で、このレベルを目指すとみています。

ただし、07年2月の18300.39円から昨年10月安値6994.90円までの下げ幅は113
05.49円です。この3分の1戻しの水準が10763.40円ですので、このレベルで
の売り圧力は相当強いとみておく必要があるでしょう。つまり、10763.40円は
ミニマム・ターゲットです。

ただし、チャートも需給も、圧倒的に買い方有利な状況ですが、日経平均が終
値で5日移動平均線を割り込んだら、即撤退するという慎重さは必要とみてい
ます。逆に、割り込むまでは、強気を維持して問題ないでしょう。

(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)

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★ 今後の相場イメージ(新興市場)
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30日のIPOレシオは121.43と、前日から23.51ポイント急上昇しました。上
昇は3日ぶりです。

IPOレシオ5日移動平均線は127.61と、こちらは3日連続で低下しました。

IPOレシオが5日移動平均線を下回っている上、5日移動平均線自体も下向
きに転じていることで、直近IPO市場の調整の青信号が点灯した状態です。

しかし、明日以降、IPOレシオが5日移動平均線を上抜けるようだと、調整
一巡感が出る可能性が高まっています。

一方、3市場売買代金は前日から42億円減少し325億円でした。引き続き、売
買代金が低迷傾向であることはネガティブ材料です。短期資金の新興市場への
流入が枯渇してるようです。

なお、主要3指数は高安マチマチでした。

日経ジャスダック平均は3日続落です。終値(確報)は、前日比22銭安の1208
円96銭でした。

ジャスダック市場の売買代金は概算で91億円でした。29日の122億円、28日の1
07億円、27日の102億円からも減少し、前週末の135億円からは大幅に減少して
います。あまりいい傾向とはいえません。個人投資家の新興離れが警戒されま
す。

東証マザーズ指数は2日、大証ヘラクレス指数は3日続伸しました。

ところで、17日、東証マザーズに新規上場したクックパッド(2193)は21日に
19100円で初値を付けました。本日は、24180円で寄った後、9時14分の24580
円を高値にもみあいました。結局、24500円前日比1100円高で取引を終えてい
ます。2日ぶりの反発です。

なお、売買代金は23日55.62億円、前週末24日12.66億円、27日6.17億円、28日
15.42億円、29日16.59億円、そして、本日8.37億円と、再び、売買代金が減少
してきました。今後、売買代金が低迷するようだと、ナイアガラを警戒してお
く必要があるでしょう。

なお、東証マザーズ指数の週足ベースの一目均衡表の雲下限は、30日現在346.
37ポイント、雲上限は489.70ポイントと、その幅は143.33ポイントと分厚いで
す。

少なくとも、雲を上抜けない限り、新興市場の本格的な上昇は確信が持てる状
況ではない点には、引き続き、注意したいところです。

ですが、今後、売買代金増加を伴って上昇基調に入るようなら、ここまで売り
叩かれた市場でもあり、雲上抜けの可能性は決して低くはないとみています。

雲上限を突破したら、マザーズ市場の騰勢が加速すると考えています。

なお、目先については、終値は464.73ポイントですので、5日移動平均線(30
日現在、456.89ポイント)を、上回っています。

また、パラボリックは買い転換(SAR411.05ポイント)しています。

5日移動平均線をブレイクし、パラボリックが買い転換しているため、マザー
ズ指数の上昇ピッチが加速する可能性が高いと考えます。

(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)

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★ IPO情報
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★ 編集後記
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30日の上海株式相場は反発しました。上海総合指数の終値は前日比55.128ポイ
ント(1.68%)高の3321.560ポイントでした。

上海総合指数は前日に5%超の急落を記録していただけに、警戒感が強まって
いましたが、翌日、すぐに反発したことは、世界の株式市場にとって、ポジテ
ィブです。

中国株の急落は昨日の米国株下落の一因になっていました。今晩の米株式市場
がこの中国株の反発を素直に好感するようなら、明日の日本株に好影響を与え
ることでしょう。

(藤井英敏)

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