Monday, August 10, 2009

「カブ知恵」発、雇用統計、ポジティブサプライズ、日経は10500円乗せ

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「カブ知恵」発、個人投資家向け株式情報 2009年8月10日発行

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★ 目次
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★ 各種株価指数の状況
★ 相場概況(主力株)
★ 今後の相場イメージ(主力株)
★ 今後の相場イメージ(新興市場)
★ IPO情報
★ 編集後記

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★ 各種株価指数の状況
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日経225 10524.26 112.17 1.08%
TOPIX 969.24 12.48 1.3%
日経JASDAQ 1218.8 6.3 0.52%
J−Stock 1026.02 9.41 0.93%
マザーズ 462.59 5.76 1.26%
ヘラクレス 632.81 7.55 1.21%

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★ 相場概況(主力株)
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10日の日経平均は前週末比112.17円高の10524.26円、高値は10時39分の10585.
37円、安値は13時29分の10487.70円。東証一部の売買代金は1兆4455億円、値
上がり銘柄数は1209銘柄、値下がり銘柄数は355銘柄、変わらずは127銘柄だっ
た。日経平均は3日続伸。

7日のNYダウは前日比113.81ドル高の9370.07ドルで取引を終えた。7月の雇
用統計は失業率が9.7%程度に上昇すると予想されていたが、発表数値は前月
から0.1ポイント低い9.4%にとどまった。低下は1年3カ月ぶり。また、非農
業部門の雇用者数は前月より24万7000人減と、減少幅は6月の44万3000人(改
定値)から改善し、金融危機が起きた昨年9月以降、最も少なかった。これが
株式市場で好感された。

NY円相場は大幅に続落した。前日比2円10銭円安・ドル高の1ドル=97円50−
60銭で取引を終えた。雇用統計発表後の米長期金利の大幅上昇などを手掛かり
に、円に売りが膨らんだ。円は対ユーロでも続落した。前日比1円40銭円安・
ユーロ高の1ユーロ=138円30〜40銭で取引を終えた。

寄り付き前発表の機械受注統計では、6月単月の機械受注は前月比9.7%増と
4カ月ぶりの増加となった。4−6月期の機械受注は、設備投資の先行指標
となる「船舶・電力を除く民需」は前期比4.9%減だった。減少は5四半期連
続で、7−9月期の受注見通しも8.6%の減少となっている。一方、4−6月
期は製造業からの受注額が4四半期期ぶりのプラスに転じた。

また、7月の対外及び対内証券売買契約等の状況(指定報告機関ベース)で
は、対内株式は、差し引き8740億円の資本流入超と、4カ月連続の買い越し
だった。買越額は今年最大で、昨年5月の9022億円以来の高水準だった。

米株高、円安を好感し、前場の東京株式市場では、国際優良株やメガバンクな
ど主力株中心に全面高となった。だが、円相場が若干円高に振れていることも
あり、日経平均はやや伸び悩んだ。

後場に入っても、日経平均は年初来高値圏でもみあった。短期的な過熱感から
利益確定売りが出る一方、売り方の買戻しが入り、相場は膠着した。

東証33業種では、ゴム製品、証券、商品先物、機械、輸送用機器、繊維製品、
金属製品、銀行、鉄鋼、海運、不動産、電気機器、化学、倉庫・運輸、卸売、
ガラス・土石、石油・石炭製品などが値上がりした。一方、電気・ガス、食料
品の2業種が値下がりした。個別では、東証一部の値上がり率トップは三菱レ
イヨン(3404)、2位は三協・立山HLDGS(3432)、3位は林兼産業(22
86)。一方、値下がり率トップは山口フィナンシャルG(8418)、2位は日本
農薬(4997)、3位はイエローハット(9882)。

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★ 今後の相場イメージ(主力株)
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米雇用統計へのポジティブサプライズで、10日の日経平均は3日連続で年初来
高値を更新しました。本日は、6月の機械受注統計が市場予想(2.8%増)を
大きく上回る9.7%の増加を示したことに加え、6月の国際収支で経常黒字額
が16カ月ぶりに増加したことも追い風となりました。

また、14時発表の7月の景気ウオッチャー調査では、街角の景気実感を示す現
状判断指数は前月比0.2ポイント改善の42.4となり、7カ月連続で改善しまし
た。7カ月連続の改善は01年8月以降で初めてです。

ですが、2〜3カ月先の景気の先行き判断指数は44.9で、0.7ポイント低下し
まし。低下は7カ月ぶりのことです。政府の景気対策を背景にした、街角の景
況感の改善に黄色信号が点灯しました。これは、相場の上値抑制要因になると
考えます。

ところで、7月の対外及び対内証券売買契約等の状況(指定報告機関ベース)
では、対内株式は差し引き8740億円の資本流入超と、4カ月連続の買い越しで
した。買越額は今年最大で、昨年5月の9022億円以来の高水準です。外国人投
資家がセッセッと日本株を売っています。

一方、個人投資家はセッセッと日本株を売っています。足元の需給の構図は、
「外国人買い・個人売り」です。外国人が買い続けている間は、相場は上を目
指し続けるでしょう。しかし、外国人の買いが鈍るか、外国人が売り越しに転
じた時の、買い手は不在です。

そうなってはじめて、東京株式市場に調整らしい調整が訪れることになるので
しょう。

7月の雇用統計が良好だったこともあり、米国株式市場は次の雇用統計発表前
後までは、堅調な相場になりそうです。そうなると、9月のメジャーSQが視
野に入ることになります。また、選挙も8月30日に終わります。よって、9月
のSQまでは、堅調な相場が現時点では期待できる公算が大きいでしょう。


(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)

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★ 今後の相場イメージ(新興市場)
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10日のIPOレシオは85.71と、前週末から5.71ポイント上昇しました。上昇
は6日ぶりです。

IPOレシオ5日移動平均線は90.64と、こちらは6日続落しました。IPO
レシオが5日移動平均線を下回っている上、5日移動平均線自体も下向きのた
め、直近IPO市場は、調整入りの青信号が点灯しています。

なお、今後、5日移動平均線を上抜ければ調整一巡感が出ることでしょう。

一方、3市場売買代金は前週末から38億円増加して349億円でした。この増加
はポジティブ材料です。しかし、絶対水準が低く、引き続き、新興市場への資
金流入細っています。

なお、主要3指数は全面高でした。

日経ジャスダック平均は反発です。終値(確報)は、前日比6円30銭高の1218
円80銭でした。約1ヶ月ぶりに年初来高値を更新しました。

ジャスダック市場の売買代金は概算で136億円と前週末7日の121億円や、6日
の116億円、5日の108億円からは増加し、4日の146億円に迫っています。こ
れはポジティブ材料です。

東証マザーズ指数、大証ヘラクレス指数共に反発しました。

なお、東証マザーズ指数の週足ベースの一目均衡表の雲下限は、10日現在344
.15ポイント、雲上限は489.70ポイントと、その幅は145.55ポイントと分厚い
です。

少なくとも、雲を上抜けない限り、新興市場の本格的な上昇は確信が持てる状
況ではない点には、引き続き、注意したいところです。

ですが、今後、売買代金増加を伴って上昇基調に入るようなら、ここまで売り
叩かれた市場でもあり、雲上抜けの可能性は決して低くはないとみています。

雲上限を突破したら、マザーズ市場の騰勢が加速すると考えています。

なお、目先については、終値は462.59ポイントですので、5日移動平均線(10
日現在、459.47ポイント)を、上抜いてきました。

また、パラボリックは買い転換(SAR446.38ポイント)しています。パラボ
リックが買い転換している間は、マザーズ指数の上昇ピッチが加速する可能性
が高いと考えます。ただし、パラボリックが売り転換すると、調整色は一段と
強まる見通しです。

(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)

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★ IPO情報
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★ 編集後記
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10日の上海株式相場は4日続落しました。上海総合指数の終値は前週末比10.9
30ポイント(0.33%)安の3249.760ポイントと、7月21日以来約3週間ぶりの
安値を付けました。

不思議なものです。東京市場の地合いが悪いと、中国株が下がったことを嫌気
するくせに、地合いが良いと、そんなものには見向きもしません。

今は、米株と円相場だけをみているのでしょう。まあ、こういう状況は買い方
にとって最高の相場でしょうね。

ただし、個人投資家は持株を売りまくっています。このため、多くの個人は、
できれば、今後は下がって買い戻したいというニーズの方が強いように感じま
す。

そういう時は、なかなかすぐには相場は下がらないような気がしますが。(笑)

(藤井英敏)

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