Friday, October 16, 2009

「カブ知恵」発、週末要因、手仕舞い売りで日経は伸び悩み

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「カブ知恵」発、個人投資家向け株式情報 2009年10月16日発行

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★ 目次
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★ 各種株価指数の状況
★ 相場概況(主力株)
★ 今後の相場イメージ(主力株)
★ 今後の相場イメージ(新興市場)
★ IPO情報
★ 編集後記

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★ 各種株価指数の状況
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日経225 10257.56 18.91 0.18%
TOPIX 900.95 -3.16 -0.35%
日経JASDAQ 1216.48 -1.35 -0.11%
J−Stock 992.2 -1.84 -0.19%
マザーズ 437.55 -4.91 -1.11%
ヘラクレス 584.72 -2.86 -0.49%
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★ 相場概況(主力株)
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16日の日経平均は前日比18.91円高の10257.56円。高値は9時5分の10290.31
円、安値は13時52分の10216.14円。東証一部の売買代金は1兆3228億円、値上
がり銘柄数は607銘柄、値下がり銘柄数は933銘柄、変わらずは144銘柄。日経
平均は小幅に2日続伸。

15日のNYダウは小幅続伸し、前日比47.08ドル高の10062.94ドルだった。原
油先物相場が大幅高になったことで、シェブロンやエクソンモービルなど資源
株が買われ、相場が押し上げられた。一方、09年7−9月期決算が市場予想を
上回ったGSが好材料出尽くしで売られ、高水準の貸倒引当金が嫌気されたシ
ティグループが売られた。また、09年7−9月期の最終損益が赤字に転じたこ
とが嫌気され、ノキアが急落した。

NY円相場は3日ぶりに大幅反落。前日比1円20銭円安・ドル高の1ドル=90
円50〜60銭で取引を終えた。円は対ユーロで大幅に5日続落。前日比1円90銭
円安・ユーロ高の1ユーロ=135円30〜40銭で取引を終えた。

NY原油先物相場は6日続伸。WTI期近の11月物は前日比2.40ドル高の1バ
レル77.58ドルで取引を終えた。一時、77.97ドルと08年10月以来の高値を付け
た。週間の石油在庫統計でガソリン在庫が大幅に減少したことが買い材料とな
った。金先物相場は続落した。12月物は前日比14.1ドル安の1トロイオンス10
50.6ドルで取引を終えた。

米株堅調、円安を好感し、前場の東京株式市場は買いが先行した。しかし、国
内要因での上昇ではないため、買いは売り方のショート・カバー中心だったも
ようだ。このため、これが一巡すると、日経平均は急速に伸び悩んだ。

後場に入ると、週末要因による手仕舞い売りで、日経平均はマイナスに転じる
場面があった。しかし、押し目では売り方の買戻しがすかさず入り、大引けに
かけ、小幅ながらプラス圏に浮上して取引を終えた。

東証33業種では、ゴム製品、鉱業、その他製品、食料品、水産・農林、小売、
精密機械、石油・石炭製品などが値上がりした。一方、保険、空運、その他金
融、証券、商品先物、鉄鋼、銀行、金属製品、非鉄金属、不動産、建設、情報
・通信などが値下がりした。

個別では、東証一部の値上がり率トップはUKCホールディングス(3156)、
2位は蝶理(8014)、3位はフィデアホール(8713)。一方、値下がり率トッ
プはシルバー精工(6453)、2位は山水電気(6793)、3位は日本航空(9205
)。

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◎本日の新着個別銘柄動向

更新時間:2009/10/16 9:15:01

蝶理(8014)、10年3月期第2四半期連結業績の上方修正を好感
107円 13円高
15日、10年3月期第2四半期連結累計期間業績予想の上方修正を発表した。こ
れが好感された。第2四半期連結累計期間業績予想を、売上高888億円(前回予
想比0.9%増)、営業利益24億円(同45.5%増)、経常利益24億円(同60.0%増)、
四半期純利益18億円(同100.0%増)に、それぞれ上方修正した。前年同期比の
減収減益となったが、不況に比較的耐性のある繊維事業の下支えと、中国経済
の早期回復に牽引された化学品事業の反転により、売上高は前回予想並みとな
る見通し。営業利益・経常利益及び四半期純利益は、採算向上に加え、経費削
減を進めた結果、前回予想を上回る見通しとなった。通期業績予想については、
世界的な経済環境の不透明感及び同社を取巻く事業環境の厳しさを勘案し、前
回予想を据え置いた。

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★ 今後の相場イメージ(主力株)
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来週の東京株式市場は米国株が急落しない限り、引き続き、10月6日の9628.6
7円を底値にした反発局面が継続するとみています。日経平均の想定レンジは9
900円〜10700円程度です。

足元で、円が、対ドルだけなく、ユーロ、豪ドルなど相対的に高金利の通貨に
対して売られています。この背景は、米国だけでなく、世界的な景気回復によ
る長期金利の上昇期待の高まりとみています。

行過ぎた米長金利上昇は、病み上がりの米景気にとって多大な悪影響を及ぼす
ことはないでしょう。むしろ、債券から株式への資金シフトの表れとポジティ
ブに評価します。

また、日米金利差拡大期待による対ドルでの円安は、東京株式市場、特に、輸
出企業にとってポジティブに作用する見通しです。当然これは、日経平均の上
値余地拡大に寄与するでしょう。ドル建ての日経平均の想定レンジは概ね110
ドル〜115ドルとみていますので、他の条件が不変なら、円安・ドル高になれ
ばなるほど、円ベースの日経平均の上値メドは切り上がると考えます。

一方、民主党政権による公共事業削減や銀行への貸し渋り対策に加え、JAL
(9205)再建問題など、国内要因については、相場の上値を抑える、若しくは、
足を引っ張り続けるとみています。民主党政権に関しては、予算のやりくりと
所得の再配分、借り手保護、労働者保護だけに注力している限り、株式市場に
対してポジティブに作用することはないでしょう。

つまり、企業と貸し手の銀行に配慮した、具体的、且つ、現実的なわが国の成
長戦略を市場に示すまでは、政治に関しては、中立、若しくは、ネガティブ要
因とみておく必要があります。

よって、来週も、好調な輸出関連、資源関連に対して、値動きの鈍い内需株と
いう構図は続く見通しです。当然これは、NT倍率の更なる拡大につながると
みています。

なお、足元で売り叩かれている銀行株の底打ちの条件は、メガバンクによる増
資の発表をイメージしています。それをもって、当面の悪材料出尽くしになる
と考えています。

(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)

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★ 今後の相場イメージ(新興市場)
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16日のIPOレシオは82.00と、前日から37.05ポイントの急低下となりました。
下落は3日連続です。

IPOレシオ5日移動平均線は128.61と、こちらは6日続伸です。

IPOレシオが5日移動平均線を下回っています。5日移動平均線自体は上向
きですが、IPOレシオの下落が急なため、直近IPO市場は自律反発局面は
終了したとみています。

一方、3市場売買代金は前日から14億円減少して244億円でした。東京株式市
場を取り巻く環境にやや明るさが出たことで、資金は、東証一部の主力株に向
かっているようです。投資家は新興市場には見向きもしていません。

なお、主要3指数は全面安でした。

日経ジャスダック平均の終値(確報)は、2日ぶりに反落し、前日比1円35銭
安の1216円48銭でした。ジャスダック市場の売買代金は概算で116億円でした。

東証マザーズ指数、大証ヘラクレス指数共に2日ぶりに反落しました。

なお、東証マザーズ指数の週足ベースの一目均衡表の雲下限は、16日現在307.
05ポイント、雲上限は464.67ポイントです。再び、雲の中に潜り込んでしまい
ました。今後、雲上限を上抜けない限り、マザーズ市場は調整すると考えてい
ます。

なお、目先については、終値は437.55ポイントと、5日移動平均線(16日現在、
441.39ポイント)を割り込みました。25日移動平均線(同、446.64ポイント)
も割り込んでいます。

今後、5日移動平均線を上抜くまでは、調整色が強まることでしょう。

(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)

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★ IPO情報
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★ 編集後記
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今週の日経平均は241.17円(2.4%)上昇しました。

10月6日の安値9628.67円からの上昇幅は628.89円、上昇率は6.5%でした。米
国株高を追い風に、東京株式市場は明るさを取り戻しました。

ここにきて、相場の重石だった円高も一服し、円安に動き出しています。

これはこれで、今後のポジティブ材料といえるでしょう。銀行株が弱いのでス
カッとした上昇にはなっていませんが、9月下旬から10月6日までの相場を考
えれば、贅沢な悩みなんでしょうね。

それでは、皆様、よい週末をお過ごしください。

(藤井英敏)

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