Wednesday, December 2, 2009

「カブ知恵」発、米株高、円高一服に加え、政策期待で日経は小幅3日続伸

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「カブ知恵」発、個人投資家向け株式情報 2009年12月2日発行

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★ 目次
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★ 各種株価指数の状況
★ 相場概況(主力株)
★ 今後の相場イメージ(主力株)
★ 今後の相場イメージ(新興市場)
★ IPO情報
★ 編集後記

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★ 各種株価指数の状況
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日経225 9608.94 36.74 0.38%
TOPIX 858.74 0.98 0.11%
日経JASDAQ 1129.58 3.66 0.33%
J−Stock 940.27 -4.48 -0.47%
マザーズ 398.49 1.66 0.42%
ヘラクレス 524.3 3.56 0.68%
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★ 相場概況(主力株)
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2日の日経平均は前日比36.74円高の9608.94円、高値は9時51分の9643.32円、
安値は9時11分の9514.15円。東証一部の売買代金は1兆3808億円、値上がり
銘柄数は713柄、値下がり銘柄数は849銘柄、変わらずは122銘柄。日経平均は
小幅に3日続伸。

1日のNYダウは前日比126.74ドル高の10471.58ドルで取引を終えた。UAE
ドバイ首長国の信用不安に対する懸念がひとまず後退したとの見方から、買い
が優勢だった。10月の仮契約住宅販売指数が市場予想に反して上昇したこと、
11月のISM製造業景況感指数は53.6と前月から低下し市場予想を下回ったも
のの、個別指数の「新規受注」が上昇したこと、なども好感された。

NY円相場は5日ぶりに反落です。前日比30銭円安・ドル高の1ドル=86円65
〜75銭で取引を終えた。円は対ユーロで5日ぶりに大幅反落した。前日比1円
25銭円安・ユーロ高の1ユーロ=130円75〜85銭で取引を終えた。

NY原油先物相場は続伸した。WTI期近の1月物は前日比1.09ドル高の1バ
レル78.37ドルで取引を終えた。NY金先物相場は続伸した。2月物は前日比1
7.9ドル高の1トロイオンス1200.2ドルで取引を終えた。一時1204.0ドルまで
上昇し、中心限月として過去最高値を更新した。

前場寄り付き段階では、昨日の日銀の臨時会合への失望売りは出るには出たが、
米株上昇、円高一服を好感した買戻しが徐々に優勢になった。しかし、買戻し
が一巡すると、上値の重さを嫌気した手仕舞い売りに押され、日経平均は小幅
に反落した。なお、日銀が発表した11月の実効為替レートは実質ベースで前月
比0.7ポイント高い118.4と2カ月ぶりに上昇し、3月の119.8以来の高水準だ
った。

後場に入り、相場は膠着感が強まった。日経平均の後場の値幅は62.19円だっ
た。アジア各国・各地域の株式市場が総じて堅調だったことは追い風になった。
一方、1ドル=87円レベルからドルの上値が重いことは、株式相場の上値抑制
要因として機能した。

東証33業種では、鉄鋼、保険、輸送用機器、卸売、機械、情報・通信、不動産
などが値上がりした。一方、鉱業、海運、銀行、金属製品、繊維製品、その他
製品、倉庫・運輸、精密機械、石油・石炭製品、パルプ・紙などが値下がりし
た。

個別では、東証一部の値上がり率トップは東日カーライフグループ(8291)、
2位は兼松日産農林(7961)、3位は宮越商事(6766)。一方、値下がり率ト
ップはシルバー精工(6453)、2位はUKCホールディングス(3156)、3位
は角川グループHLDGS(9477)。

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◎本日の新着個別銘柄動向

更新時間:2009/12/02 10:10:16

東エレク(8035)、CSの投資評価・目標株価引き上げが買い手掛かり
5050円 190円高
クレディ・スイス証券は、同社の投資評価を従来の「Neutral」から「OUTPERF
ORM」 へ、目標株価は5300円から6300円へ、それぞれ引き上げたそうだ。これ
が買い手掛かりになったようだ。半導体設備投資に関するCS調査により、メ
モリ新規生産能力拡張投資及び投資時期前倒しの可能性の高まりを確認したと
いう。CSが注目していたメモリメーカーの新規拡張投資を含め、大手メモリ
メーカー、一部台湾半導体メーカー(DRAM、ファウンダリ)の大口設備投
資の決断がこの12月から1月に集中する可能性が高まっているそうだ。規模、
タイミングともCS想定よりも強く、遂に再開されるメモリの大口投資を牽引
役とした受注改善に期待するという。

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★ 今後の相場イメージ(主力株)
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2日12時42分、時事通信は、「日銀の須田美矢子審議委員は2日、甲府市で講
演し、1日導入を決めた10兆円規模の新たな資金供給オペレーション(公開市
場操作)について「金融面から景気回復を支援する最も効果的な手段だ」と強
調した。その上で、「今後もベストと判断される金融調節手段を採用していく」
と述べ、必要に応じて追加金融緩和措置を取る姿勢を表明した。」と報じまし
た。

昨日の10兆円規模の新たな資金供給オペレーションは、市場の期待を完全に裏
切りました。しかし、市場では、日銀がデフレに対する危機感を政府と共有し
た点を評価しているようです。また、須田委員が述べたように、必要に応じて
追加の金融緩和措置を日銀が講じることへの期待も生じています。

先週末まで、市場の危機感は、主に、2つでした。まず、ひとつ目は、政府と
日銀と間にデフレに対する危機感への溝が生じているのではないかということ
です。これは、昨日の臨時会合で十分とは言えなくとも市場及び政府へのゼロ
回答を回避したことで解消したとみてよいでしょう。

ふたつ目は、政府が財政規律を重視するあまり、2次時補正の規模を、麻生補
正の執行止めで確保した2兆7000億円程度でお茶を濁すのではという不安でし
た。これに関しては、真水で4兆円程度に増額するもようです。09年7−9月
期で35兆円の需給ギャップを埋めるには、これまた十分ではありませんが、一
応、市場への回答はゼロ回答ではなく、済みそうです。

現時点で明らかになっている財政・金融政策は規模といい、内容といい、どち
らもわが国の脱デフレを実現するには不十分です。しかし、鳩山政権発足後、
初めて、深刻化する不況とデフレに本腰を入れて対応するファイティング・ポ
ーズをとったことを、市場は素直に喜ぶことになりそうです。

取り敢えずの現時点での戻りめどは、25日移動平均線(2日現在、9702.93円)
がミニマム、マックスで13週移動平均線(同、9934.78円)です。先週までの
長らくの下げ相場で、ショートもそれなりにたまっているでしょうから、当面
は、ショートカバーだけでも、相応の相場押し上げ効果が期待できると考えて
います。

(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)

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★ 今後の相場イメージ(新興市場)
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2日のIPOレシオは147.37と、前日から18.80ポイント上昇しました。上昇
は2日連続です。

IPOレシオ5日移動平均線は120.52と、こちらは8日続伸です。IPOレシ
オが5日移動平均線を上回っています。そして、5日移動平均線自体も上昇転
換しています。直近IPO市場は目先の底を入れたとみています。

一方、3市場売買代金は前日から8億円減少して393億円でした。

なお、主要3指数は全面高でした。

日経ジャスダック平均の終値(確報)は、前日比33銭高の1129円58銭でした。
ジャスダック市場の売買代金は概算で136億円と、前日の150億円からやや減少
しました。

東証マザーズ指数、大証ヘラクレス指数は共に3日続伸しました。

東証マザーズ指数の週足ベースの一目均衡表の雲下限は、2日現在358.43ポイ
ント、雲上限は439.71ポイントです。再び、雲の中に潜り込んでしまいました。

今後、雲上限を上抜けない限り、マザーズ市場は調整すると考えています。一
方、雲を下抜けると長い調整局面が到来することになるでしょう。

なお、目先については、終値は399.49ポイントと、5日移動平均線(2日現在、
388.97ポイント)を上回り、200日移動平均線(同、392.39ポイント)も上抜い
ています。よって、目先は、25日移動平均線(同、403.88ポイント)をトライ
することになるでしょう。

(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)

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★ IPO情報
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★ 編集後記
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本当は、昨日の臨時会合で、国債買取額の大幅増額と量的緩和、そして、時間
軸の表明をしてくれて、今日の朝刊で、政府の2次補正が真水で15兆円なんて
報道があったら、日経平均はぶっ飛んだでしょうが・・・。

まあ、そこまでの期待は妄想に近いですね・・・。取り敢えず、政府・日銀が
デフレ・円高対策に本腰を入れるスタンスを明確に打ち出したことを素直に喜
びませうか。

(藤井英敏)

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