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「カブ知恵」発、個人投資家向け株式情報 2008年4月1日発行
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★ 目次
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★ 各種株価指数の状況
★ 相場概況（主力株）
★ 今後の相場イメージ（主力株）
★ 相場概況（新興市場）
★ 今後の相場イメージ（新興市場）
★ 出来高を考慮した翌日のデイトレ用監視銘柄
★ ＩＰＯ情報
★ 編集後記
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★ 各種株価指数の状況
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日経２２５ 12656.42 130.88 1.04％
ＴＯＰＩＸ 1230.49 17.53 1.45％
日経ＪＡＳＤＡＱ 1452.82 -1.64 -0.11％
Ｊ−Ｓｔｏｃｋ 1415.53 -28.6 -1.98％
マザーズ 612.43 -8.47 -1.36％
ヘラクレス 964.05 6.75 0.71％
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★ 相場概況（主力株）
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１日の日経平均は前日比130.88円高の12656.42円、高値は12時32分の12779.14
円、安値は９時13分の12521.84円。東証一部の売買代金は２兆885億円、値上
がり銘柄数は1145銘柄、値下がり銘柄数は490銘柄、変わらずは85銘柄だった。
寄り付き前に発表された日銀短観（3月調査）で、大企業製造業のDIは前回の
07年12月調査に比べ８ポイント低下のプラス11となった。悪化幅は８ポイント
低下の05年３月調査以来、12期ぶりの大きさとなった。大企業製造業08年度想
定為替レートは１ドル＝109円21銭、企業全産業の08年度設備投資は1.6％減だ
った。しかし、大企業製造業DIが市場の予想範囲内で、相場への影響は限定的
だった。
前場は、前日の米国株式市場が反発したことで、買いが優勢だった。新年度運
用資金の一部が割安株を中心に買いを入れたと観測され、底堅い動きとなった。
後場寄り付き直後は、日銀短観を前にイベントドリブン型の債先買い・株先売
りの反対売買が加速して上げ幅を拡大したが、実需の追随買いはなく、大引け
にかけ徐々に伸び悩んで取引を終えた。
業種別では、東証33業種中、値下がりは非鉄金属、証券、商品先物、建設、水
産・農林、卸売、繊維製品の６業種。一方、保険、電気・ガス、不動産、小売、
その他金融、精密機械、陸運、医薬品、銀行、鉄鋼、ゴム製品、その他製品、
パルプ・紙、化学、金属製品などの値上がりが目立つ。
個別では、東証一部の値上がり率トップはクミアイ化学（4996）、２位は駒井
鉄工（5915）、３位はNISグループ（8571）。一方、下落率トップは佐伯建設
（1889）、２位はシーエーシー（4725）、３位は千代田化工建（6366）。
個別銘柄動向は以下の通り
クミアイ化学（4996）、売り禁と農業関連で人気化
286円 80円高のストップ高買い気配
日証金は、31日約定分から、クミアイ化株の貸借取引で申込停止措置を講じた。
弁済繰り延べ期限が来た買いの現引きを除き、制度信用取引の新規売り及び買
いの現引きに伴う申し込みで。この売り禁をきっかけに、売り方の買い戻しを
誘う動きが加速したようだ。また、世界的な穀物市況の高騰などを背景に、農
家の設備投資意欲の高まりによってメリットを受ける農業関連銘柄への市場の
関心が集まっている。このため、同社へ農薬原体を供給しているイハラケミカ
ル（4989）、農機の井関農機（6310）など農業関連の一角に短期資金が流入し
ているとみられる。
キングジム（7962）、自己株式取得を好感
895円 100円高のストップ高買い気配
31日、自己株式取得を発表した。これが好感された。取得する株式の総数上限
は360万株（自己株式を除く発行済株式総数に対する割合11.6％）、取得価額の
総額上限は32億円、取得する期間は、08年４月２日〜08年４月９日。
カカクコム（2371）、子会社の貴金属の証拠金取引開始が買い材料
661000円 51000円高
１日、カカクコム（2371）の100％子会社のカカクコム・フィナンシャルは、同
社が運営する手数料無料の外国為替証拠金取引サービス「ｋａｋａｋｕＦＸ」
において、金・銀の貴金属証拠金取引を提供開始すると発表した。これが買い
材料視されたようだ。金１トロイオンスが一時1000ドルに達するなど、貴金属
の相場に大変注目が集まっている。カカクコム・フィナンシャルでは、このよ
うな市場背景に対応し、24時間リアルタイムに変動する価格の動きを見ながら
タイムリーに金・銀の売買ができる環境を個人投資家に提供することとした。
金・銀の口座、ツールには外為証拠金取引で既に使用している「ｋａｋａｋｕ
ＦＸトレーダー」を使用しており、同じ口座内で共通の証拠金を使用して為替
と金・銀双方の取引ができる。
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★ 今後の相場イメージ（主力株）
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本日発表の短観では、08年度の想定為替レートは、上期が１ドル＝109円56
銭、下期が108円86銭で、通期では109円21銭と、足元の円相場からは大
幅な円安・ドル高水準だ。
市場では、輸出企業の為替予約状況は４−６月期にメドを付けたところが多
いが、７−９月期以降はまだ取れていないという。
このため、現在の円高基調が続けば製造業を中心に企業収益は一段と悪化す
る可能性が高い。よって、為替動向が日経平均の動きを大きく左右する展開
が続く見通し。
また、大田経済財政担当相は、日銀短観で企業の業況判断が悪化したことに
ついて、「大規模製造業の2008年度の設備投資計画の落ち込みが大変気がか
りだ」、「今後企業の判断がどうなっていくか非常に注意が必要な段階だ」
と述べたという。
その一方で、「企業収益では上期は下がるが、下期は持ち直す計画のような
ので、このままどこまでも悪くなるという感じではない」と指摘したとも。
だが、内需の牽引役だった設備投資計画の落ち込みは要注意だ。確かに、期
初計画のため、企業は慎重な計画を出し、その後、徐々に上方修正される可
能性が高いだろう。
しかし、円相場や原油相場等が想定以上に高くなり、米国中心に世界景気の
減速が強まるようだと、08年度下期回復も、夢物語になる可能性も決して低
くはない。
ところで、スイスの金融大手ＵＢＳは１日、第１・四半期に190億ドルの評
価損を計上し、その結果、同期の最終損益が120億スイスフラン（120億3000
万ドル）の赤字になるとの見通しを示した。
ＵＢＳは、４月23日に開催する年次株主総会で、株主割当増資を通じて100
億スイスフラン（100億3000万ドル）を調達する提案が議題になると明らか
にした。
投資銀行の資本増強の動きは確かにポジティブなニュースだが、市場の懸念
を払拭するには十分とは言えない。穴の開いたバケツに水を一生懸命注入し
ているようにしか投資家の目には映らないからだ。
このような国内情勢、国際金融情勢を鑑みると、当面、投資家は積極的な投
資姿勢に転じるとは思えない。薄商いの中、方向感乏しいもみいが継続する
可能性が高そうだ。
（株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏）
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★ 相場概況（新興市場）
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１日の新興３市場は高安マチマチ。日経ジャスダック平均株価、東証マザーズ
指数はいずれも下落した。一方、大証ヘラクレス指数は５営業日ぶりに反発し
た。
個別では、ムラキ（7477）、日本精密（7771）、アイレックス（6944）、日本
一ソフトウェア（3851）、ブロッコリー（2706）、イーネット・ジャパン（33
34）、テックファーム（3625）、メッツ（4744）、ラ・パルレ（4357）、イン
デックスHLDGS（4835）、スタートトゥデイ（3092）、ぱど（4833）、フライ
ングガーデン（3317）、ガンホー・オンライン・エンター（3765）などの値上
がりが目立つ。
一方、さくらインターネット（3778）、LTTバイオファーマ（4566）、レイコ
フ（8941）、NESTAGE（7633）、スター・マイカ（3230）、イー・レヴォリュ
ーション（4233）、モック（2363）、ユナイテッドテクノロジーズHD（2146）、
ホロン（7748）、オーベン（4797）、ピーシーデポコーポ（7618）、カウボー
イ（9971）、サイバーファーム（2377）などの値下がりが目立つ。
個別銘柄動向は以下の通り
メッツ(4744)、09年３月期通期業績、大幅増収二桁営業増益見通しを好感
14210円 2010円高のストップ高買い気配
１日７時に発表した、09年３月期通期業績予想は、売上高110億円(前年同期
比138.0％増)、営業利益21億円(同11.1％増)、経常利益19億円(同4.8％増)、
当期純利益11億円(同2.3％増)だった。大幅増収二桁営業増益見通しが好感さ
れた。セキュリティリアルエステート事業、セキュリティ事業の両事業の収
益を中核としながら、そこから派生する新たな事業領域も開拓していくこと
で収益拡大を図る予定。しかしながら、不動産業界においては引き続き厳し
い状況が予想され、保有する販売用不動産の大型化により販売用不動産開発
期間が延びることや、また完成・販売期間として決算期を跨ぐ場合、市場環
境の更なる悪化等で人気商業地域に特化し取得を行っている物件でさえも売
却価格下落や交渉に時間を要し予定収益を圧迫した場合などが想定されると
している。
インデックスHD（4835）、モバイル向け体制強化策発表を好感
15190円 2000円高のストップ高買い気配
１日、子会社、インデックスネクストとインデックスミーメディアが合併、
さらに中国の関連開発会社シャーメン・インデックスを子会社化し、モバイ
ル向けトータルソリューションの提供に向け体制を強化すると発表した。こ
れが好感された。同社では現在、コアとなる子会社を軸に事業効率を高める
べく、グループ会社の再編成を実行している。すでにその一環として、イン
デックスグループの中核会社で、モバイルコンテンツ、サービスを展開する
インデックスのもとにインデックスネクストおよびインデックスミーメディ
アを配し、子会社としたが、モバイル向けトータルソリューションの提供に
向けた体制の強化を図るべく、インデックスネクストとインデックスミーメ
ディアは、08年９月１日を効力発生日とする両社の合併について、両社取締
役会にて決議した。存続はインデックスネクスト。
日本精密(7771)、子会社株式会社村井によるライセンス契約締結が買い材料
117円 28円高
31日、子会社である株式会社村井は、08年３月31日開催の取締役会において、
株式会社ヒシヌマ＆コーと、ファッションブランドの眼鏡を開発販売するラ
イセンス契約締結について決議したと発表した。これが買い材料視された。
株式会社村井は、眼鏡、サングラスの企画・製造卸売および輸出入を行って
いる。一方、株式会社ヒシヌマ＆コーは、YOSHIKI HISHINUMA ブランドで、
婦人服の企画、製造販売を行っている。今回のライセンス契約により、株式
会社村井の販売力の強化が見込まれる。09年３月期の連結業績予想に与える
影響については、内容が確定次第公表する。
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★ 今後の相場イメージ（新興市場）
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東証マザーズ指数は、テクニカル的に、緩やかに下降する25日移動平均線
（１日現在、626.91ポイント）が強力な抵抗として機能している様子が窺え
る。
より強力な抵抗としては、一目均衡表の基準線（同、639.53ポイント）や雲
下限（同、645.67ポイント）が挙げられる。
少なくとも、これら抵抗線を上抜けない限り、短期テクニカルが改善するこ
とはない。それまでは調整が続く公算が大きい。
逆に、上抜ければ、週足ベースの一目均衡表の基準線（同、767.41ポイント）
や雲下限（同、785.28ポイント）、26週移動平均線（同、746.32ポイント）
を目指す可能性が高まるだろう。
なお、週足ベースのMACDは、MACDがマイナス59.17、シグナルがマイナス57.84
で、ゴールデン・クロスが視野に入っている。これがゴールデン・クロスして
くるようなら、短期のテクニカルも好転する確度が高まるだろう。
だが、投資環境は決して良好ではない。国内景気減速懸念が強まり、内需系
銘柄が相対的に多い新興市場には逆風が吹き続けている。
このため、新興市場の売買代金は一向に盛り上がる気配をみせて来ない。こ
の閑散商い状態が続く限り、新興の先高観が強まることはないだろう。
（株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏）
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★ ＩＰＯ情報
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★ 編集後記
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東証が１日に発表した３月28日申込時点の信用取引の買い残高は、３週連続
減少しました。買い残は、前週比702億円減の２兆1806億円と、04年３月
５日の２兆1291億円以来の低水準でした。一方、信用売り残は前週比82億
円減の１兆538億円です。信用売り残と買い残ともに低水準となっています。
個人が信用取引から資金を引き揚げる動きが鮮明となっています。投資家の
間で、「お前まだ日本株なんてやってるの？今は、FXとミニ先物の時代だぜ。」
という会話がどこそこで取り交わされていることでしょう。
（藤井英敏）
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