Thursday, May 1, 2008

「カブ知恵」発、景気悪化懸念強まる、日経は、2日続落�

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「カブ知恵」発、個人投資家向け株式情報 2008年5月1日発行

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★ 目次
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★ 各種株価指数の状況
★ 相場概況(主力株)
★ 今後の相場イメージ(主力株)
★ 相場概況(新興市場)
★ 今後の相場イメージ(新興市場)
★ 出来高を考慮した翌日のデイトレ用監視銘柄
★ IPO情報
★ 編集後記

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★ 各種株価指数の状況
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日経225 13766.86 -83.13 -0.6%
TOPIX 1346.1 -12.55 -0.92%
日経JASDAQ 1470.64 -2.16 -0.15%
J−Stock 1422.36 2.6 0.18%
マザーズ 604.57 -6.37 -1.04%
ヘラクレス 1030.02 12.61 1.24%
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★ 相場概況(主力株)
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1日の日経平均は前日比83.13円安の13766.86円、高値は9時33分の13884.63円、
安値は14時33分の13727.07円。東証一部の売買代金は2兆2716億円、値上がり
銘柄数は437銘柄、値下がり銘柄数は1167銘柄、変わらずは117銘柄だった。日
経平均は2日続落した。

前場は、30日に、日銀が発表した経済・物価情勢の展望(展望リポート)で08
年度の実質経済成長率見通しが下方修正されたことで、市場で改めて景気減速
懸念が強まったことが、相場の重石となった。また、米国では、FOMC後の
声明で、追加利下げ休止が強く示されなかったことで、これまでの債券から株
式への資金の流れが止まったことも影響した。

後場に入ると上値の重さを嫌気した手仕舞い売りが断続的に出た。日経平均は、
大引けにかけ下げ幅をやや拡大した。米国では、1日の米サプライマネジメン
ト協会(ISM)製造業景気指数、2日の雇用統計の発表が予定されている。
この内容と金融市場の反応を見極めたい市場参加者は多く、後場に入ると、一
段と手控え気分が強まった。

東証33業種では、ガラス・土石、海運、空運、化学、ゴム製品、情報・通信、
精密機械、電気機器の8業種が値上がりした。一方、不動産、銀行、非鉄金属、
建設、証券、商品先物、倉庫・運輸、鉱業、電気・ガス、その他金融、保険、
食料品、小売、その他製品、金属製品、水産・農林などが値下がりした。

個別では、東証一部の値上がり率トップは日本調剤(3341)、2位はワコム(
6727)、3位はサニックス(4651)。一方、値下がり率トップはシーズクリエ
イト(8921)、2位はゼビオ(8281)、3位はアスクル(2678)。

個別銘柄動向は以下の通り

日本調剤(3341)、09年3月期通期連結業績予想と自己株式取得を好感
1815円 300円高のストップ高買い気配
30日、09年3月期通期連結業績予想と自己株式取得を発表した。これが好感
された。売上高は929億3000万円(前期比16.5%増)、営業利益は44億7900万
円(同58.7%増)、経常利益は43億3900万円(同69.0%増)、当期純利益は
24億4100万円(同510.6%増)の見通し。08年3月期の1株あたりの配当額は、
中間、期末とも1株当たり20円(中間期は実施済み、年間配当金額1株当たり
40円)。09年3月期の1株当たり配当金は、中間、期末配当とも1株当たり20円
(年間配当金額は1株当たり40円)とする予定。自己株式取得に関しては、取
得しうる株式の総数上限は50万株(発行済株式総数に対する割合6.2%)、取
得価額の総額上限は15億円、取得期間は08年5月1日から08年6月25日。

ワコム(6727)、09年3月期通期連結業績、2桁増収営業増益見通しを好感
249000円 40000円高のストップ高買い気配
30日、09年3月期通期連結業績予想を発表した。2桁増収営業増益見通しが
好感された。為替レートを通期平均で1ドル100円、1ユーロ155円と想定し、
売上高は445億円(前期比21.1%増)、営業利益は65億円(同17.3%増)、経
常利益は64億5000万円(同15.6%増)、当期純利益は39億5000万円(同12.8%
増)の見通し。本格化するウインドウズ・ビスタの買い換え需要は同社ビジネ
スに追い風となり、タブレットPC向けのコンポーネント製品やウインドウズ・
ビスタのペン機能を活かすために必要なコンシューマ製品の業績を押上げるも
のと考えている。同時に、さらなる成長のシナリオとして新たに「中期経営計
画:WP1018(ワコムプラン1018)」を策定した。

日本電気硝子(5214)、09年3月期通期連結業績予想と増配を好感
1813円 200円高
30日、09年3月期通期連結業績予想と増配を発表した。これが好感された。売
上高は3900億円〜4300億円(前期比5.9%増〜16.8%増)、営業利益は1000億円
〜1300億円(同0.9%減〜28.9%増)、経常利益は1000億円〜1300億円(同3.2
%増〜34.1%増)、当期純利益は600億円〜750億円(同18.4%増〜48.0%増)の
見通し。主力のFPD用ガラスを中心に堅調な事業環境が期待できることから、
引き続き売上げの増加を見込んでいる。配当に関しては、08年3月期は1株に
つき5円とし(1株につき4円の中間配当金と合わせ年間配当金は1株につき9
円)。09年3月期は中間配当は1株につき5円を見込み、期末配当は1株につき
5〜6円を見込んでいるが、今後の業績状況などを踏まえて判断する。

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若林栄四のプロフィール

1966年、京都大学法学部卒業。東京銀行(現、三菱東京UFJ銀行)入行。同行
シンガポール支店為替課長、本店為替資金部課長、ニューヨーク支店為替課長
を経て、85年よりニューヨーク支店次長。1987年、勧角証券(アメリカ)執行
副社長。1996年末退職。歴史観に裏づけされた洞察力から生み出される、内外
金融市場全般に亘る鋭い相場大局観及び問題の本質を把握し明確に語りきる同
氏の姿勢は、日本国内に限らず海外のプロフェッショナル・機関投資家・ファ
ンド・マネジャーの間でも注目されている。

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として作成されておりますが、元本を保証するものではありません。投資の最
終判断はご自身の責任で行うようお願い申し上げます。

(株)ワカバヤシ エフエックス アソシエイツ
金融商品取引業者 登録番号 関東財務局長(金商)第1698号
社団法人日本証券投資顧問業協会 会員番号012-02024
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★ 今後の相場イメージ(主力株)
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東証が1日発表した4月25日時点の裁定取引に伴う現物株の買い残高(期
近・期先合計)は7週連続で増加した。前週と比べ2119億円増の3兆2119
億円となった。実需の買いが入らず、商いが盛り上がらない中、売り物薄の
中、裁定買いが断続的に入り、日経平均を押し上げた様子が窺える。

日経平均は2日続落し、5日移動平均線(1日現在、13783.11円)を割り込
んだ。早期に同線を回復できないようだと、同線が下降転換し、同線をレジ
スタンスにした調整入りの可能性が高まる見通し。

調整入りした際の押し目メドは25日移動平均線(同13289.16円)を想定し
ておきたい。なお、9日間ベースのRSIも下降転換し、1日現在74.21%だ。
水準的に過熱していることもあり、RSIが反転するまでは、調整する可能性
が高いと考える。

ところで、東証が30日発表した25日時点の信用買い残(東京・大阪・名古
屋三市場、制度信用と一般信用の合計)は前週に比べ897億円減少し、1兆
8309億円だった。減少は7週連続で、03年9月19日以来、4年7カ月ぶり
の低水準となった。

また、信用倍率は1.48倍に低下し、03年7月11日以来の低水準だった。信
用買い残の減少傾向に歯止めが掛からない。個人投資家が日本株に興味を失
い、市場から資金を引き揚げ続けている。この傾向に変化が出ない限り、日
経平均などの指数はともかくとして、市場の体感温度が上昇することはない
だろう。

(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)

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★ 相場概況(新興市場)
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1日の新興3市場は高安マチマチ。日経ジャスダック平均、東証マザーズ指数
はいずれも下落した。一方、大証ヘラクレス指数は4日続伸した。新興市場全
般的には、大型連休の谷間で見送り気分が強かった。

個別では、アールテック・ウエノ(4573)、サミーネットワークス(3745)、
フォーバルクリエーティブ(2724)、アイビーダイワ(3587)、デザインエク
スチェンジ(4794)、ホッコク(2906)、大崎エンジニアリング(8259)、メ
ディアグローバルリンクス(6659)、フリービット(4310)、エリアリンク(
8914)、フィスコ(3807)、オーネックス(5987)などが値上がりした。

一方、日本ライトン(2703)、日本レップ(8992)、YOZAN(6830)、アテクト
(4241)、ニューディール(4740)、ニッシン債権回収(8426)、大塚家具(8
186)、ユナイテッドテクノロジーHD(2146)、ソフィアホールディングス(69
42)、共同ピーアール(2436)、アクセス(4700)、アクロディア(3823)、
アーティストハウスHLDGS(3716)などの値下がりが目立つ。

個別銘柄動向は以下の通り

アールテック・ウエノ(4573)、三菱UFJ、適応症の拡大により更に成長が加速
する期待
1210000円 200000高のストップ高買い気配
三菱UFJ証券は、同社へのレーティングは未付与ながら、ポジティブなレポート
をリリースした。米国FDA は、4 月29 日Amitiza カプセルの便秘型過敏性腸症
候群への適応症拡大について、18 歳以上の女性を対象に認可を行ったという。
18 歳未満の子供と男性の承認は得られなかったが、同症候群は女性に多く見ら
れる疾患で、FDA が公表した資料によると、女性患者は少なくとも男性患者の2
倍以上としているそうだ。Amitiza カプセルは、米ナスダックに上場するSucam
po 社が開発した製剤で、アールテック・ウエノが独占的に製造・供給を行って
いる。07 年3 月に競合薬のZelnorm が販売中止になった影響からAmitiza の販
売は急拡大を遂げ同社の主力製品に育っていたが、適応症の拡大により更に成長
が加速する期待が出てきたとそうだ。効能追加の承認を受け、同社は製造設備の
拡充を行う予定を公表、生産能力を現在の2 倍に引き上げ、米国薬価基準で2000
億円程度をまかなう体制にする計画だという。

インフォコム(4348)、09年3月期通期連結業、大幅増益見通しを好感
45300円 4000円高のストップ高買い気配
30日、09年3月期通期連結業績予想を発表した。大幅増益見通しが好感された。
売上高は360億円(前期比14.4%増)、営業利益は12億5000万円(同189.5%増)、
経常利益は13億円(同171.3%増)、当期純利益は6億円(同162.2%増)の見通
し。08年3月期の通期連結業績に影響を与えた「大型システム開発案件で生じた
不具合」や「要件追加やカスタマイズによるプロジェクトの大型化、長期化」等
による大幅なコストの増加について改善を図る事は、重要な経営課題の1つであ
ると認識している。このことから、08年3月期中に実施したGRANDIT 事業を中心
とした製品、SI、サービスの品質管理体制の見直しを更に進展させ、ソリューシ
ョン事業の各事業本部を統轄する「ソリューション事業統轄本部」を設置するこ
ととした。

エリアリンク(8914)、第1四半期業績、中間期計画に対する高進捗率を好感
10090円 1000円高のストップ高買い気配
30日、08年12月期第1四半期連結業績を発表した。売上高は45億7800万円(前年
同期比62.6%減)、営業利益は2億8600万円(同91.3%減)、経常利益は1億42
00万円(同95.4%減)、第1四半期純利益は8500万円(同95.3%減)だった。不
動産運用サービス事業においては、ストレージ事業を今後のコア事業の一つと位
置づけ、トランクルーム、コンテナの現場数・区分数を積極的に増加させ、拡大
を図っていく予定。不動産再生・流動化サービス事業においては、不動産運用サー
ビス事業への転換期とし、高収益の見込める物件に特化していく見込み。中間期
計画に対する進捗率は、売上高は59.2%、営業利益は53.5%、経常利益は55.5%、
当期純利益は68.0%。この高い進捗率が好感されたようだ。

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★ 今後の相場イメージ(新興市場)
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1日のIPOレシオは前日の151.28から12.26ポイント低下して139.02とな
った。低下は2日ぶり。IPOレシオ5日移動平均線は144.13と前日の147.18
から3.05ポイント低下した。低下は14日ぶり。

本日の低下でIPOレシオは5日移動平均線を割り込み、且つ、トレンドを示
す5日移動平均線自体も下降に転じた。直近IPO市場の調整入りが濃厚にな
ったと考える。通常の取引レンジの底値圏である50〜70程度までIPOレシ
オは調整する可能性が高い。

一方、3市場売買代金は前日から13億円増加して654億円となった。相変わ
らず、活況の目安となる1000億円を下回り、新興市場に資金が流入していな
い。

本日は、アクロディア(3823)、ミクシィ(2121)、フルスピード(2159)と
いったネット、モバイル関連の人気銘柄が軟調展開となった。このあたりの
銘柄群に物色の矛先が向かってこないと、新興市場の売買代金の増加は期待
できないだろう。

ところで、ヘラクレス指数が一目均衡表の雲を上抜けた。ヘラクレス指数の
終値は1030.02ポイント、雲上限は1025.00ポイントだ。

上値抵抗としては100日移動平均線(1日現在、1046.87ポイント)、200日
移動平均線(同1162.99ポイント)が控えている。

この中期線を次々にブレイクできるようなら、ヘラクレス指数の中期トレン
ドは上向きに転じる公算が大きい。明日以降の動きに注目しておきたい。一
方、東証マザーズ指数は、現在、一目均衡表の雲の下で推移しており、「売り
の時代」が続いている。

(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)

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★ IPO情報
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★ 編集後記
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1日の債券先物相場は続伸しました。中心限月の6月物は前日比25銭高の
136円40銭で通常取引を終了しています。日銀の「経済・物価情勢の展望(展
望リポート)」で、金融政策について利上げを視野に入れた路線から中立に修
正したことや、FRBがFOMC後の声明で「利下げ休止」を明示しなかっ
たと受け止められたことで、買い安心感が広がったようです。これで、「債券
先物買い+株価指数先物売り」の反対売買が一巡したようです。為替市場では
ドル高一服となるでしょう。これは株式市場にとってはネガティブですね。

(藤井英敏)

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