Thursday, July 3, 2008

「カブ知恵」発、日経平均は11連敗、54年ぶりの続落記録�

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「カブ知恵」発、個人投資家向け株式情報 2008年7月3日発行

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★ 目次
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★ 各種株価指数の状況
★ 相場概況(主力株)
★ 今後の相場イメージ(主力株)
★ 相場概況(新興市場)
★ 今後の相場イメージ(新興市場)
★ 出来高を考慮した翌日のデイトレ用監視銘柄
★ IPO情報
★ 編集後記

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★ 各種株価指数の状況
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日経225 13265.4 -20.97 -0.16%
TOPIX 1298.02 -3.13 -0.24%
日経JASDAQ 1482.12 -8.01 -0.54%
J−Stock 1292.59 -5.13 -0.4%
マザーズ 543.03 -6.2 -1.13%
ヘラクレス 898.13 -9.88 -1.09%
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★ 相場概況(主力株)
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3日の日経平均は前日比20.97円安の13265.40円、高値は13時43分の13326.95
円、安値は9時25分の13118.89円。東証一部の売買代金は2兆5334億円、値上
がり銘柄数は541銘柄、値下がり銘柄数は1077銘柄、変わらずは105銘柄。日経
平均は11連敗した。これは、「スターリン暴落」があった1953年の5月21日か
ら12日間連続に次ぐ続落記録。

2日の米国株式市場では、NYダウは3日ぶりに急落し、前日比166.75ドル安
の11215.51ドルで取引を終えた。なお、メリルリンチは、GMの投資判断を従
来の「バイ」から「アンダーパフォーム」に引き下げ、目標株価を同28ドルか
ら7ドルに下方修正したという。約150億ドルの資本増強が必要の可能性を指
摘し、破綻の可能性もないわけではないとした。

米国株の急落を受け、3日の東京株式市場は売り圧力が強かった。しかし、昨
日まで10日続落していることもあり、下値では押し目買いや、売り方の買戻し
が入り、前日比プラスに転じる場面があった。だが、ECB理事会や米雇用統
計発表を控え、積極的に上値を追う動きはなく、大引けにかけ失速した。

東証33業種では、銀行、不動産、陸運、小売、証券、商品先物、保険、空運、
情報・通信、その他製品、鉱業、サービスなどが値上がりした。一方、ガラス
・土石、卸売、鉄鋼、非鉄金属、電気・ガス、水産・農林、海運、化学、食料
品、石油・石炭製品、倉庫・運輸、輸送用機器などが値下がりした。

個別では、東証一部の値上がり率トップは日本高純度化学(4973)、2位はバ
ルス(2738)、3位は太平洋興発(8835)。一方、値下がり率トップはアスク
ル(2678)、2位はエス・サイエンス(5721)、3位は島田理化工業(6818)。

個別銘柄動向は以下の通り

バルス(2738)、6月の月次売上高、既存店の好調を好感
161000円 17000円高
2日、6月の月次売上高を発表した。既存店の好調が好感された。既存店売上
高は前年同月比13.4%増、客数は同19.9%増、客単価は5.4%減。全店売上高
は同28.6%増、客数は42.2%増、客単価は同9.6%減。店舗数は前月から1店舗
減の126店舗。既存店は91店舗。

太平洋興発(8835)、輸入石炭販売事業拡大が買い材料
110円 11円高
3日、「輸入石炭販売などの太平洋興発は同事業を拡大する。北海道で運営す
る貯炭場の処理設備や在庫能力を拡充、2009年度中に関西にも輸送中継基地を
新設する。石炭価格の高騰で事業の収益力が高まっているため、07年度で前年
度比7割増の138万トンと過去最高になった石炭輸入量をさらに拡大する。本
格的な設備投資は約10年ぶりとなる。」と一部報じられた。これが買い材料と
なった。

クミアイ化学(4996)、食料自給率を50%に引き上げる工程表策定が買い手掛
かり
305円 18円高
3日、「農林水産省は2日、食料自給率を50%に引き上げる工程表を策定する
方針を固めた。自給率は2006年度時点で39%に低下し、13年ぶりに4割を下回
った。現在の行動計画では15年度に45%まで高める目標を立てているが、食料
価格の高騰に対応するため同目標を事実上引き上げる。新工程表には米粉や飼
料用のコメの拡大を盛り込む見通しだ。」と一部報じられた。これが買い手掛
かりになったと観測される。

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若林栄四のプロフィール

1966年、京都大学法学部卒業。東京銀行(現、三菱東京UFJ銀行)入行。同行
シンガポール支店為替課長、本店為替資金部課長、ニューヨーク支店為替課長
を経て、85年よりニューヨーク支店次長。1987年、勧角証券(アメリカ)執行
副社長。1996年末退職。歴史観に裏づけされた洞察力から生み出される、内外
金融市場全般に亘る鋭い相場大局観及び問題の本質を把握し明確に語りきる同
氏の姿勢は、日本国内に限らず海外のプロフェッショナル・機関投資家・ファ
ンド・マネジャーの間でも注目されている。

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として作成されておりますが、元本を保証するものではありません。投資の最
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(株)ワカバヤシ エフエックス アソシエイツ
金融商品取引業者 登録番号 関東財務局長(金商)第1698号
社団法人日本証券投資顧問業協会 会員番号012-02024
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★ 今後の相場イメージ(主力株)
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日経平均は11日続落と、1954年の4月28日から15日間連続して下落して
以来、54年ぶりの続落記録を樹立した。

市場関係者はECB理事会、米雇用統計を受けた欧米金融市場への警戒し続
けている。

原油価格の騰勢が一向に弱まらず、インフレ懸念が高まっている一方で、世
界的な景気減速も心配されている。特に、米国経済にその傾向が顕著で、投
資家はスタグフレーションを恐れている。

また、2日の米国市場では、NYダウは、昨年10月に付けた過去最高値から
の下落率は「弱気相場(ベアマーケット)」入りのメドとなる20%を超えた。
このため、テクニカル面でのNYダウの下落加速懸念も強まっていることだ
ろう。

だが、4日は米国は独立記念日で休場のため、明日の東京市場は晩の米国市
場を気にしなくて良いため、多少需給面で通常の週末とは異なる見通し。

外部環境が余程の波乱とならない限り、買い戻される可能性は高いとみてい
る。

3日の東京株式市場で東証1部の騰落レシオ(25日移動平均)は前日比7.40
ポイント低下の75.66%となり、1月28日の68.11%以来、約5カ月ぶりの
水準に低下している。短期的にやや売られ過ぎだ。買戻しを起爆剤にいつ何
時、自律反発入りしても不思議はない状態と考える。

(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)

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★ 相場概況(新興市場)
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3日の新興3市場は全面安。日経ジャスダック平均は3日続落。東証マザーズ
指数、大証へラクレス指数も続落した。ヘラクレス指数は算出来安値を更新し
た。

個別では、エイチアイ(3846)、モンテカルロ(7569)、イーター電機(6891
)、ネクサス(2799)、T&Cホールディングス(3832)、クロニクル(9822
)、ネクストジェン(3842)、メディビックグループ(2369)、エーティーエ
ルシステムズ(4663)、エー・ディ・エム(3335)、エス・エム・エス(2175
)、放電精密加工研(6469)、新華ファイナンスリミテッド(9399)、ウェブ
マネー(2167)、ヒガシトゥエンティワン(9029)などの値上がりが目立つ。

一方、アジア・メディア・カンパニー(2149)、ミナトエレ(6862)、ニュー
ディール(4740)、ワールド・ロジ(9378)、サイバーファーム(2377)、日
本ユピカ(7891)、中小企業信用(8489)、ミホウジャパン(2880)、アイビ
ーダイワ(3587)、シンクレイヤ(1724)、日本テクシード(2431)、ダイヤ
モンドダイニング(3073)などの値下がりが目立つ。

個別銘柄動向は以下の通り

アンジェスMG(4563)、リンパ浮腫を対象とした医薬用途特許成立を好感
361000円 11000円高
2日、日本において、HGF遺伝子またはHGFタンパク質によるリンパ浮腫
を対象とした医薬用途特許が成立し、特許公報が発行されたと発表した。これ
が好感された。本特許の成立は、HGF遺伝子またはHGFタンパク質を新た
な適応症であるリンパ浮腫の治療薬として、独占的に製品化する権利を確保し
たことを意味するという。

セイクレスト(8900)、6月末の時価総額が5億円未満になったことを嫌気
3900円 320円安
2日、ジャスダック証券取引所は、同社株式の6月末の時価総額が上場廃止基
準である5億円を下回ったと発表した。これが嫌気された。一定期間内に時価
総額が5億円以上に回復しないと上場廃止となる。同日、同社は、今後3ヶ月
以内の間にジャスダック証券取引所へ「事業の現状、今後の展開、事業計画の
改善その他ジャスダック証券取引所が必要と認める事項を記載した書面」を提
出、開示する予定であると発表した。

スリープロ(2375)、立会外分売を実施で、需給悪化懸念を嫌気
92800円 5200円安
2日、立会外分売を実施すると発表した。需給悪化懸念を嫌気した売りが優勢
となったようだ。分売予定株式数は300株で、分売実施日は08年7月3日(木)。
分売の値段は95060円(ディスカウント率3.0%)。買付申込数量の限度は、買付
顧客1人につき10株(売買単位:1株)。実施の目的は、同社株式の分布状況改
善及び流動性向上を図るため。3日10時30分、会社側は予定通りに立会外分売
が終了したと発表した。

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★ 今後の相場イメージ(新興市場)
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3日のIPOレシオは前日の66.07から3.02ポイント上昇して69.09となっ
た。上昇は2日ぶり。IPOレシオ5日移動平均線は61.18と、こちらは2
日連続の上昇。

IPOレシオが5日移動平均線を上回り、且つ、5日移動平均線自体が上向
きのため、直近IPO市場は反発局面に入ったと考えている。

少なくとも、IPOレシオは100程度までの上昇は見込め、上手く回転が効
くようなら120〜150程度までの上昇は期待できるとみている。

本来、IPOが殆どなく、新しいものを買うための換金売りを浴び難いとい
う点では、直近IPO市場の需給は悪くはないはず。

しかし、その好需給は活かされていない。この最大の背景は、短期回転売買
を好むアクティブ個人が、新興市場のセカンダリー銘柄群だけでなく、直近
IPO銘柄への関心も喪失した影響が大きいと思われる。

一方、3市場売買代金は前日から77億円減少して427億円となった。ヘラク
レス指数が算出来安値を更新するなど、主要な株価指数も冴えない動きとな
っている。

現在の相場水準では売りたくない投資家が多いため、売買代金は増加してい
ない。戻れば、一分一秒でも早く売りたいという投資家は相当数存在してい
ると推察される。

逆に、この水準は絶好の買い場とみる投資家も非常に少ない。だから、相場
水準がここまで低下しても、押し目買いが一向に入ってこないのだろう。

売買代金が増加してこない限り、新興市場の戻りは期待薄。

また、潜在的な戻り売り圧力は強い反面、新興銘柄を買おうという個人投資
家の意欲は限りなくゼロに近い。新興の動向に関心を払っている投資家は、
個人投資家の中でも稀有な存在になりつつあるのだろう。

(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)

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★ 編集後記
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よくもまあ毎日毎日下がりますね。日経平均は一時プラスに転じる場面があ
りましたが、大引けにかけ、売り方にラッシュをかけられ、あえなく撃沈し
ました。11連敗は54年ぶりの快挙です。それもこれも、ドルが弱く、原油
が強く、米国株が弱いせいです。原因が分かっていても、抜本的にこれを改
善する有効な手立てがみえてきません。これでは、今後、相場がいったん戻
りに入っても、本格的な上昇相場の到来は期待薄で、上値余地は限定的です
ね。

(藤井英敏)

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