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「カブ知恵」発、個人投資家向け株式情報 2009年1月22日発行
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★ 目次
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★ 各種株価指数の状況
★ 相場概況（主力株）
★ 今後の相場イメージ（主力株）
★ 今後の相場イメージ（新興市場）
★ ＩＰＯ情報
★ 編集後記
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★ 各種株価指数の状況
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日経２２５ 8051.74 150.1 1.9％
ＴＯＰＩＸ 795.91 8.76 1.11％
日経ＪＡＳＤＡＱ 1080.44 -3.85 -0.36％
Ｊ−Ｓｔｏｃｋ 946.77 9.05 0.97％
マザーズ 327.7 3.07 0.95％
ヘラクレス 491.3 5.09 1.05％
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★ 相場概況（主力株）
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22日の日経平均は前日比150.10円高の8051.74円、高値は大引け値、安値は10
時25分の7809.89円。東証一部の売買代金は１兆3625億円、値上がり銘柄数は
1035銘柄、値下がり銘柄数は551銘柄、変わらずは124銘柄。日経平均は３日ぶ
りに反発した。
21日のＮＹダウは前日比279.01ドル高の8228.10ドルで取引を終えた。20日夕
にＩＢＭが市場予想を上回る利益見通しを発表したことや、米信託銀大手ノー
ザン・トラストが増益決算を発表したことなどが好感された。
ＮＹ円相場では、円が急伸した。対ドルで一時１ドル＝87円10銭と約13年６カ
月ぶりの円高になった。対ユーロでも６年10カ月ぶりに１ユーロ＝112円台前
半をつけた。対英ポンドでは1ポンド＝119円台と変動相場制移行後の最高値を
更新するなど、円はほぼ全面高となった。なお、ＮＹ円相場の終値は前日比30
銭円高・ドル安の1ドル＝89円40-50銭。
金融機関の経営不安に加え、金融機関救済に必要な政府支出も増大するとの見
方から欧州通貨全体に売りが膨らんだ。米国でも、オバマ政権で景気対策など
による国債増発で財政赤字がさらに拡大し、ドル売りが出やすくなるとの見方
が強まったことで、円が買われた。また、円急伸の需給的な要因として、オバ
マ大統領就任翌日を期日とする多額のオプション取引に絡む一時的円買い・ド
ル売りだったとの見方も出ている。
前場の日経平均は米国株高を好感した買いが一巡後に失速し、小幅に３日続落
した。円高を嫌気した輸出関連株売りが指数の足を引っ張った。また、先物市
場では、現物価格が先物価格を上回る「逆ザヤ」状態が連日続き、市場の一部
で警戒感が強まっていた。
後場に入り、日銀が金融政策決定会合の結果が好材料視され、日経平均は上げ
幅を拡大させた。日銀は、総額３兆円を上限にＣＰと資産担保ＣＰ（ＡＢＣＰ
）の買い取りを決定した。３月31日までの時限措置で、ａ-１格相当以上で残
存期間は３カ月以内のものを買い取る。また、残存１年以内の社債購入を検討
し、不動産投資法人債を適格担保に追加した。そして、国債買い切りオペの利
付債の期間別、銘柄別の年間購入額も正式に発表した。CME Globexで、米株価
指数先物が堅調に推移したことも追い風となった。
東証33業種では、保険、証券、商品先物、不動産、医薬品、鉱業、その他金融、
建設、小売、情報・通信、電気・ガス、倉庫・運輸、パルプ・紙、その他製品、
水産・農林などが値上がりした。一方、輸送用機器、鉄鋼、ガラス・土石、機
械、ゴム製品、卸売の６業種が値下がりした。
個別では、東証一部の値上がり率トップは東北ミサワホーム（1907）、２位は
シティグループ（8710）、３位はピーエス三菱（1871）。一方、値下がり率ト
ップはクリード（8888）、２位は西松建設（1820）、３位はパシフィックＨＤ
（8902）。
個別銘柄動向は以下の通り
マネックスＧ（8698）、ＣＳの「OUTPERFORM」への引き上げが買い手掛かり
27090円 3000円高のストップ高買い気配
クレディ・スイス証券は、悪材料が出尽くしつつある証券セクターの来るべ
きリバウンド局面を想定し、同社の投資評価を従来の「Neutral」から「OUTPE
RFORM」に引き上げたそうだ。これが買い手掛かりになったと観測される。業
績予想は下方修正したが、92年から93年の上昇局面におけるＰＢＲや過去１年
のＰＥＲ上限を参考に、目標株価は３万円を据え置いたそうだ。ファンダメン
タルズは今まさに最悪期を迎えているが、最悪の局面で投資をしなければ証券
セクターへの投資でリターンを追及することは困難であるとみているもよう。
テクノ菱和(1965)、09年３月期末、１株を1.1株に分割するとの観測が買い材料
600円 48円高
22日付けの日本経済新聞が、「テクノ菱和は2009年３月期末の株主を対象に、
１株を1.1株に分割する見通しだ。今期の連結純利益が土地売却益の計上などで
16年ぶりに最高を更新するのがほぼ確実なため株主への利益配分を手厚くする。
分割は1997年９月以来。一株配当は前期比0.5円増の年16円（期末に9.5円配）の
計画で、分割を考慮すると1.45円の増配となる。」と報じた。これが買い材料に
なった。
アンリツ(6754)、光ファイバーの接続状況を分析できる測定器を開発が買い材
料
207円 ９円高
22日付け日経産業新聞は、「アンリツは高速・高精度に光ファイバーの接続状
況を分析できる測定器を開発し、21日発売した。従来の10倍の速度で測定でき、
光ファイバーの微小な損失も検出可能。作業効率の向上や測定時間の短縮を求
める工事・保守業者向けに売り込む。」と報じた。これが買い材料になったと
みられる。
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若林栄四のプロフィール
1966年、京都大学法学部卒業。東京銀行（現、三菱東京UFJ銀行）入行。同行
シンガポール支店為替課長、本店為替資金部課長、ニューヨーク支店為替課長
を経て、85年よりニューヨーク支店次長。1987年、勧角証券（アメリカ）執行
副社長。1996年末退職。歴史観に裏づけされた洞察力から生み出される、内外
金融市場全般に亘る鋭い相場大局観及び問題の本質を把握し明確に語りきる同
氏の姿勢は、日本国内に限らず海外のプロフェッショナル・機関投資家・ファ
ンド・マネジャーの間でも注目されている。
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★ 今後の相場イメージ（主力株）
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東証が、22日発表した１月第２週（１月13〜16日）の投資部門別売買動向では、
外国人が２週間ぶりに売り越しに転じた。売越額は3205億円だった。前週は35
3億円の買い越し。
一方、信託銀行は２週連続で買い越した。買越額は2557億円と、前週の921億
円から大幅に増加した。また、個人は６週ぶりに買い越しに転じた。前週は20
7億円の売り越しだったが、第２週は2848億円買い越した。
おそらく、このような需給の構図はしばらく続くとみている。
個人投資家は売り越し、買い越しを繰り返す可能性はある。しかし、外国人の
売りを信託銀行が吸収するという構図は、３月末まで継続する可能性が高いと
みている。
外国人投資家の売りはヘッジファンドの解約売り、信託の買いは主にＧＰＩＦ
（公的資金）と企業の自社株買いと推察している。
なお、信託銀行の買いは相場を勢い良く押し上げることはなさそう。相場が下
落したら、下を支える効果に過ぎないとみている。
一方の外国人投資家の売りは、確実に、且つ、一刻もはやく換金したいという
非常に強い意思を背景に出てくるとみられる。相場が比較的落ち着いていれば
良いが、相場が荒れてくれば、値段構わずの暴力的な売りに変化する可能性は
高いとみている。
よって、当面の株式市場では、外国人持ち株比率の低い銘柄群に物色の矛先が
向かう可能性が高いだろう。
また、外国人投資家の持ち株比率の高い銘柄は、時価総額上位の銘柄が多い。
このため、ＴＯＰＩＸや日経平均は、外国人の売りが止まらない限り、非常に
重い状態が続く見通しだ。
（株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏）
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★ 今後の相場イメージ（新興市場）
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22日のＩＰＯレシオは前日の100.00から8.51ポイント低下して91.49となった。
低下は３日連続。ＩＰＯレシオ５日移動平均線は106.63と、こちらは５日連続
の上昇。
ＩＰＯレシオが２日連続で５日移動平均線を割り込んでおり、直近ＩＰＯ市場
は調整局面と認識している。今後、ＩＰＯレシオは50〜70程度までは、少なく
とも低下すると考える。
一方、３市場売買代金は前日から53億円減少して179億円となった。日経平均
が３日ぶりに反発し、8000円大台を回復したにもかかわらず、売買代金が増加
せず、逆に、減少するという体たらくだ。個人投資家は完全に新興市場を無視
し、見放した状態が続いている様子が窺える。物色の柱も一向に育つ兆候もみ
られない。当分、この傾向は続くと覚悟しておく必要があろう。
（株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏）
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★ ＩＰＯ情報
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★ 編集後記
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ソニー（6758）は22日15時、09年３月期の連結営業損益（米国会計基準）を26
00億円の赤字に大幅下方修正しました。従来予想は2000億円の黒字でした。エ
レクトロニクス部門の収益悪化が響き、95年３月期以来、14年ぶりに営業赤字
に転落します。昨年９月末時点で金融資産を除いた現金・現金同等物は5300億
円程度だそうですので、今回どの程度まで減少しているかが注目されますね。
まさか、来期末に枯渇しちゃうなんてことないですよね？
（藤井英敏）
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