山田おんりー（*≧ｍ≦*）
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「カブ知恵」発、個人投資家向け株式情報 2009年2月9日発行
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★ 目次
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★ 各種株価指数の状況
★ 相場概況（主力株）
★ 今後の相場イメージ（主力株）
★ 今後の相場イメージ（新興市場）
★ ＩＰＯ情報
★ 編集後記
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★ 各種株価指数の状況
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日経２２５ 7969.03 -107.59 -1.33％
ＴＯＰＩＸ 778.9 -11.94 -1.51％
日経ＪＡＳＤＡＱ 1045.02 -6.63 -0.63％
Ｊ−Ｓｔｏｃｋ 876.26 -10.09 -1.14％
マザーズ 319.57 -12.56 -3.78％
ヘラクレス 481.13 -7.71 -1.58％
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★ 相場概況（主力株）
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９日の日経平均は前週末比107.59円安の7969.03円、高値は９時24分の8257.71
円、安値は大引け値。東証一部の売買代金は１兆3394億円、値上がり銘柄数は
282銘柄、値下がり銘柄数は1332銘柄、変わらずは97銘柄。日経平均は反落し
た。
６日のＮＹダウは前日比217.52ドル高の8280.59ドルで取引を終えた。新たな
金融安定化策が週明け９日に発表される見通しだったことで、これが期待材料
となった。一方、１月の雇用統計では、失業率は前月から0.4ポイント上昇し
7.6％と、92年９月以来、16年４カ月ぶりの水準に悪化した。また、非農業部
門の雇用者数は前月から59万8000人減少し、74年12月の60万2000人減以来、約
34年ぶりの落ち込みとなった。
ＮＹ円相場は続落した。前日比70銭円安・ドル高の1ドル＝91円80-90銭で取引
を終えた。一時92円22銭まで下げた。
寄り付き前発表の08年12月の機械受注統計では、国内設備投資の先行指標であ
る「船舶・電力を除く民需」の受注額は前月比1.7％と、87年７月以来、約21
年ぶりの低水準となった。10-12月期の「船舶・電力を除く民需」は前期比16
.7％減少し、減少率は比較可能な87年４-６月期以来で過去最大だった。
また、08年12月の国際収支速報では、経常収支の黒字は1254億円と、前年同月
比92.1％減少し、比較可能な86年以来で過去最大の減少幅となった。経常黒字
の縮小は10カ月連続。貿易収支は1979億円の赤字で２カ月連続の赤字。そして、
08年の経常黒字は16兆2803億円で前年比34.3％減少し、過去最大の減少幅とな
った。
前場の東京株式市場では、米株高と円安が好感され買いが先行した。しかし、
買い一巡後は伸び悩んだ。米財務省が８日、ガイトナー財務長官による金融安
定化策の発表を９日から10日に発表を延期すると伝わったことが、東京株式市
場にややネガティブに作用したとみられる。また、12月の機械受注は市場予想
平均の8.9％減ほど悪化しなかったが、経常収支の悪化も加わり、改めて、足
元及び先行きの景気への懸念が強まったことも、日経平均の上値を抑制したよ
うだ。なお、テクニカル的には、日経平均は25日移動平均線（９日時点、8241
.28円）が抵抗となった。
後場に入ると、上値の重さを嫌気した売りがかさみ、結局、日経平均はマイナ
ス転換し、8000円大台を割り込んで取引を終えた。CME Globexで米株価紙数先
物が軟調に推移したことや、東京外国為替市場で円安が一服したことが嫌気さ
れた。１月の街角景気は、1.2ポイント上昇の17.1と10カ月ぶり上昇したが、
特に、材料視されなかった。
東証33業種では、輸送用機器、機械、卸売の３業種が値上がりした。一方、証
券、商品先物、ガラス・土石、建設、倉庫・運輸、サービス、その他金融、小
売、金属製品、繊維製品、水産・農林、陸運、その他製品、情報・通信、化学
などが値下がりした。
個別では、東証一部の値上がり率トップはテイ・エステック（7313）、２位は
古河電池（6937）、３位はＦＤＫ（6955）。一方、値下がり率トップは日本綜
合地所（8878）、２位はベンチャーリンク（9609）、３位はシルバー精工（64
53）。
個別銘柄動向は以下の通り
シャープ（6753）、野村やみずほの投資判断引き上げが買い手掛かり
778円 36円高
野村證券は、同社のレーティングを従来の「３」から「１」へ、目標株価を
同540円から874円へ、それぞれ引き上げたそうだ。これが買い手掛かり。09年
３月期の営業損失を300億円と発表、この１−３月期に全ての膿を出す意思表明
と捉えているという。拡大戦略を一時的に軌道修正することで10年３月期の期
間損益黒字化がみえてきたそうだ。総額1000億円の固定費圧縮を表明、中期的
な成長戦略の提示などは先になるが、止血に向けた施策を実行する姿勢をポジ
ティブに評価するという。また、みずほ証券は、同社の投資判断を従来の「３
」から「２」へ引き上げたそうだ。これも買い手掛かりになったようだ。09年
３月期第３四半期決算発表で、構造改革の方向性を明示したことを評価したと
いう。パイオニア（6773）株の下落や年金、当期赤字などによるＢＰＳの下落
はあろうが、10年３月期みずほ証券予想ＢＰＳ950円程度がひとつの目安とな
るとみているもよう。
パイオニア(6773)、薄型テレビ生産から撤退するとの報道を買い材料視
176円 13円高
７日付けの日本経済新聞が、「パイオニアは薄型テレビの開発・生産中止を
柱とする経営再建策をまとめた。2009年３月期に５期連続の連結最終赤字とな
る見通しになっており、赤字のテレビ事業を大幅に縮小する。不採算のＤＶＤ
機器の開発も、シャープ（6753）と共同出資で設立する新会社に移管。経営資
源をカーナビゲーションシステムなど車載機器に集中して生き残りを目指す。」
と報じた。これが買い材料視されたようだ。なお、会社側は、７日13時58分、
「本日（平成21年２月７日）、当社のディスプレイ事業等に関する一部報道が
ありましたが、これは当社が発表したものではありません。当社が現在検討し
ております構造改革策につきましては、今後内容の確定および機関決定を経た
上で、平成21年２月12日に発表させていただく予定です。」とコメントしてい
る。
トヨタ(7203)、09年３月期通期連結業績の下方修正発表も、悪材料出尽くしの
動き
3190円 100円高
６日、09年３月期通期連結業績予想の下方修正を発表した。これで悪材料出
尽くしの動きとなった。通期連結業績予想を、売上高21兆円(前回予想比2.3％
減)、営業損益4500億円の赤字(前回予想は1500億円の赤字)、税前損益5000億
円の赤字(同500億円の赤字)、当期純損益3500億円の赤字(同500億円の黒字)に、
それぞれ下方修正した。想定を上回る自動車市場の縮小を受けて販売計画を見
直したことにより、前回公表した予想を下回る見込みとなった。なお、09年３
月期通期の連結販売台数について、前回業績予想公表時には、754万台を見込
んでいたが、今回、販売計画の見直しに伴い、22万台少ない732万台となるこ
とを見込んでいる。これを受け、クレディ・スイス証券は、同社の投資評価を
従来の「Underperform」を「NEUTRAL」へ、目標株価を同2500円を3300円へ、
それぞれ引き上げたそうだ。当面の悪材料は出尽くし、かえって来期以降のコ
ストを前倒し計上している印象さえあるという。在庫調整完了のタイミングを
計りながら大底の株価を拾う方向で考えたいそうだ。
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若林栄四のプロフィール
1966年、京都大学法学部卒業。東京銀行（現、三菱東京UFJ銀行）入行。同行
シンガポール支店為替課長、本店為替資金部課長、ニューヨーク支店為替課長
を経て、85年よりニューヨーク支店次長。1987年、勧角証券（アメリカ）執行
副社長。1996年末退職。歴史観に裏づけされた洞察力から生み出される、内外
金融市場全般に亘る鋭い相場大局観及び問題の本質を把握し明確に語りきる同
氏の姿勢は、日本国内に限らず海外のプロフェッショナル・機関投資家・ファ
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★ 今後の相場イメージ（主力株）
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週末の米国株高や円安を追い風に、本日は買いが先行したが、結局、日経平均
は反落した。市場では、取引開始前から、米財務省が８日、ガイトナー財務長
官による金融安定化策の発表を９日から10日に発表を延期すると伝わっていた。
これへの懸念もあったとみられる。
市場では、従来から「バッドバンク構想」に代表されるウルトラＣ的な解決策
への期待が燻っている。しかし、現時点では、そのような超法規的な、ポジテ
ィブサプライズを与えるような金融安定化策はガイトナー財務長官が発表する
可能性が低下しているように感じられる。
また、景気刺激策に関しても、議会が承認すること自体は好材料だが、内容や
規模に関しては、市場に既に織り込み済みの感が強い。そうこう考えると、米
国時間10日に発表されるガイトナー長官の発表で、米国株式市場が当面の好材
料出尽くしとなる可能性が高まったと警戒しておく必要がありそうだ。
テクニカル的にも、本日、日経平均は25日移動平均線（９日現在、8241.28円）
に綺麗に撥ね返された。また、５日移動平均線（同、7971.95円）も、僅かだ
が割り込んだ。短期チャートは悪化している。９日ベースのＲＳＩも58.84％
と、下降傾向を示している。よって、早期に、25日移動平均線を上抜けない限
り、日経平均は下振れし易い状況に陥るとみておく必要があるだろう。
バリェーション的にも、６日時点の日経平均の予想ＰＥＲは36.05倍に達して
いる。本日も主力企業の下方修正ラッシュが相次いでおり、日経平均の水準が
変わらなくても、ＰＲＲの上昇は継続する見通しだ。よって、国際的にメチャ
クチャ割高水準の日本株については、外国人投資家の売りが継続するだろう。
一方、日経平均で8000円以下の水準では、信託銀行経由のＧＰＩＦ（公的資金
）がＰＫＯ的な買いを継続する見通し。また、その買い支えに期待した個人投
資家の買いも入るとみられる。よって、フリーフォール的な下落は想定してい
ない。
だが、どちらの投資主体も上値を追っていく買い方はしない可能性が高いため、
日経平均の上値は限定的となると考える。
主力企業の第３四半期決算も峠を越した。今後、もし、米金融安定化策発表で
米国市場が材料出尽くしで調整色を強めたら、東京株式市場は極度の材料難と
なる可能性が高そうだ。
（株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏）
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★ 今後の相場イメージ（新興市場）
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９日のＩＰＯレシオは前週末の69.81から5.53ポイント低下して64.29となった。
低下は２日ぶり。ＩＰＯレシオ５日移動平均線は68.37と、こちらは４日連続
の低下。ＩＰＯレシオが５日移動平均線を下回り、且つ、５日移動平均線が下
向きのため、直近ＩＰＯ市場の調整が続いているとみている。直近ＩＰＯ銘柄
の人気銘柄であるグリー（3632）は、本日は5470円前週末比180円安で取引を
終えた。25日移動平均線（９日現在、5562円）を割り込んでいる。短期チャー
トは悪化した。調整が長引く可能性が高まったとみている。これは直近ＩＰＯ
市場全体にも波及しよう。
一方、３市場売買代金は前週末比12億円増の254億円だった。本日の新興３市
場の主要な株価指数は全面安だった。小口売りを吸収できず、下落した様子が
窺える。個人投資家が新興市場への興味を全く失い、資金を新興に入れていな
い。このような状況が続く限り、新興市場の流動性は枯渇したままだろう。同
時に、先高観が生じることも、当分、なさそう。物色の柱であるスター銘柄が
出現するまでは、新興市場は閉塞感の強い状況が続く見通しだ。
（株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏）
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★ ＩＰＯ情報
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★ 編集後記
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今日の日経平均はメチャクチャ弱かったですねぇ。ＮＹダウがあれだけ上げ
て、円安になったのに、前場の寄り付き直後に買いが一巡すると、急速に伸
び悩みました。後場に入るとマイ転して、大引けにかけては投げ投げ状態に
なりました。まあ、日経平均のＰＥＲは既に40倍弱ですからねぇ。ここから
上を買うには、投資家が来期企業業績のＶ字回復というバラ色シナリオを熱
狂的に信じないと、無理があるでしょう。一方、外国人投資家は国際的に割
高になった感の強い日本株売りの手を緩めない可能性が高そうです。この売
り物を粛々とＧＰＩＦ（公的資金）が拾い続けることでしょう。この結果、
東京株式市場は膠着相場が続く見通しです。
（藤井英敏）
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