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「カブ知恵」発、個人投資家向け株式情報 2009年4月30日発行
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★ 目次
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★ 各種株価指数の状況
★ 相場概況（主力株）
★ 今後の相場イメージ（主力株）
★ 今後の相場イメージ（新興市場）
★ ＩＰＯ情報
★ 編集後記
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★ 各種株価指数の状況
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日経２２５ 8828.26 334.49 3.94％
ＴＯＰＩＸ 837.79 25.8 3.18％
日経ＪＡＳＤＡＱ 1040.59 4.02 0.39％
Ｊ−Ｓｔｏｃｋ 828.66 -20.53 -2.42％
マザーズ 344.55 2.44 0.71％
ヘラクレス 490.15 -0.3 -0.06％
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★ 相場概況（主力株）
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30日の日経平均は28日終値比334.49円高の8828.26円、高値は10時４分の8844.
77円、安値は始値の8615.45円。東証一部の売買代金は１兆6717億円、値上が
り銘柄数は1378銘柄、値下がり銘柄数は240銘柄、変わらずは87銘柄だった。
日経平均は大幅に反発。
29日のNYダウは前日比168.78ドル高の8185.73ドルで取引を終えた。09年1-3月
期の米ＧＤＰは前期比年率6.1％減と市場予想の4.6％減以上に落ち込んだが、
個人消費が３四半期ぶりにプラス転換したことが好感された。ＦＲＢが、ＦＯ
ＭＣ後に発表した声明文で「景気悪化のペースが幾分鈍化した」などと指摘し
たことも買い材料になった。そして、金融調査会社フォックスピット・ケルト
ンが29日付で米銀の投資判断を「アンダーウエート」から「マーケットウエー
ト」に１段階引き上げたことで、金融株が買われた。
NY円相場は６日ぶりに大幅に反落した。前日比１円20銭円安・ドル高の1ドル
＝97円60-70銭で取引を終えた。円は対ユーロで大幅に続落した。前日比２円
80銭円安・ユーロ高の1ユーロ＝129円55-65銭で取引を終えた。
前場の東京株式市場では、ブルームバーグが「オバマ米大統領は30日にクライ
スラーの連邦破産法11条の適用申請を発表する見通し。」と報じたことや、Ｗ
ＨＯが、新型インフルエンザに対する警戒レベルをさらに１段高い「フェーズ
５」に引き上げたことが、日経平均の上値を抑えた。一方、米国株上昇や円安、
今回の新型インフルが感染しても比較的軽症で済む弱毒性の可能性が高まって
いることは追い風となった。
なお、寄り付き前発表された３月の鉱工業生産指数は市場予測の平均の前月比
0.9％上昇を上回り、同1.6％上昇した。生産指数がプラスに転じるのは昨年９
月以来6カ月ぶり。製造工業生産予測指数は、４月は前月比4.3％上昇、5月も
6.1％上昇する見込みだった。生産指数自体の水準は依然低く、世界経済の先
行きは不透明感であることに加え、新型インフルの今後の世界経済への悪影響
も懸念されるが、足元の企業生産の回復が確認できたこと、先行き回復期待が
芽生えたことは、買い材料視された。
後場に入り、ウォールストリート・ジャーナル紙が、「クライスラーの債務削
減をめぐる米財務省と債権者との交渉は29日決裂し、破産法申請が目前に迫っ
ている。」と報じたことが市場に伝わったが、東京市場への影響は限定的だっ
た。また、14時発表の３月の新設住宅着工戸数は前年同月比20.7％減と４カ月
連続で減少し、３月の大手50社の建設受注総額は前年同月比37.8％減と、５カ
月連続で減少した。こちらも特に材料視されなかった。
東証33業種では全業種が値上がりした。繊維製品、ゴム製品、その他金融、輸
送用機器、鉱業、不動産、倉庫・運輸、電気機器、機械、建設、銀行、石油・
石炭製品、海運などの値上がりが目立つ。
個別では、東証一部の値上がり率トップは大東紡績（3202）、２位はトーア紡
コーポレーション（3204）、３位は東海染工（3577）。一方、値下がり率トッ
プはフィデック（8423）、２位はシルバー精工（6453）、３位はフージャース
コーポレーション（8907）。
個別銘柄動向は以下の通り
ＮＥＣキャピ(8793)、10年３月期通期連結業績、大幅営業増益、最終黒字転換
を好感
804円 100円高のストップ高買い気配
28日、10年３月期通期連結業績予想を発表した。大幅営業増益、最終黒字転換
が好感された。売上高は2430億円(前期比6.9％減)、営業利益は60億円(同66.0
％増)、経常利益は60億円(同78.5％増)、当期純利益は36億円(前期は38億600
万円の赤字)の見通し。同社は、第３次中期計画で定めた３つの中核事業それ
ぞれにつき、(1)金融ソリューション領域では株式会社リサ・パートナーズ(89
24)の強みである金融機関ネットワークや企業投資・再生分野での競争力のあ
る新たな事業モデルの構築、(2)資産ソリューション領域ではリブートテクノロ
ジーサービス株式会社の資産管理ノウハウおよび世界的な販売ネットワークの
活用、(3)ベンダーソリューション領域では日本電気(6701)との協働新体制の早
期構築、等に向けて各種施策を展開中。今後とも着実に事業ポートフォリオを
広げる一方、同社のコアコンピタンスであるNEC ブランドバリューを最大限に
活用し、顧客に対して付加価値のあるソリューションを提供できる企業を目指
していく。09年度の配当は前年度と同額の第２四半期末22円、期末22円、年間
44円の予定。
栗田工（6370）、ＧＳの目標株価引き上げが買い手掛かり
2380円 195円高
ゴールドマン・サックス証券は、同社の投資判断「買い」を継続するとともに、
コンビクション・リストへの採用を続け、今後12 ヵ月の目標株価を従来の2390
円を2450円に引き上げたそうだ。これが買い手掛かりになったようだ。超純水
供給などサービス事業の収益安定性を高評価しているという。５月８日開催予
定の説明会では、12年３月期に向けた新中期計画の詳細が発表される見込みだ
そうだ。サービス事業とアジア売上の拡大といったこれまでの施策を深化させ
る一方で、次の成長分野をどこに定めるかが注目されるという。また、豊富な
フリーＣ／Ｆが想定されることから、株主への利益還元に対する姿勢にも着目
したいとも。
マブチ（6592）、ＣＳの投資評価・目標株価引き上げが買い手掛かり
4450円 360円高
クレディ・スイス証券は、同社の投資評価を従来の「Neutral」から「OUTPERF
ORM」へ、目標株価は同3800円を5200円へ、それぞれ引き上げたそうだ。これ
が買い手掛かりになったと観測される。第２四半期以降、営業利益は赤字を脱
し、通期ではコンセンサスと異なり黒字確保が可能とみているという。また、
金融危機以前から構造改革を進めていた成果で主力用途先である自動車市場の
縮小鈍化をベースに急ピッチな業績回復が期待できると予想しているそうだ。
強固なバランスシート、赤字脱却、成長ドライバーも育ってきた点を考慮する
とＰＢＲ１倍評価は十分可能であると考えるとも。
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若林栄四のプロフィール
1966年、京都大学法学部卒業。東京銀行（現、三菱東京UFJ銀行）入行。同行
シンガポール支店為替課長、本店為替資金部課長、ニューヨーク支店為替課長
を経て、85年よりニューヨーク支店次長。1987年、勧角証券（アメリカ）執行
副社長。1996年末退職。歴史観に裏づけされた洞察力から生み出される、内外
金融市場全般に亘る鋭い相場大局観及び問題の本質を把握し明確に語りきる同
氏の姿勢は、日本国内に限らず海外のプロフェッショナル・機関投資家・ファ
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★ 今後の相場イメージ（主力株）
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明日は大型連休谷間で、且つ、長期休場を控えた週末ということもあり、積極
的な売買は手控えられる見通し。しかし、市場参加者に厚みがないため、流動
性が乏しいため、相場は一方方向に動き易い点には注意したい。
なお、本日後場、「米財務省とクライスラーの一部債権者との交渉が決裂し、
同社が30日に連邦破産法の適用を申請する可能性が高まった」と伝わっている。
これに関する米株式市場の反応はひとまず悪材料の出尽くしという展開になる
と考える。残るはＧＭの行方と、ストレステストの結果ということになるだろ
う。
クライスラーとＧＭに関しては、チャプター11を申請するかどうかで、昨年か
ら株式市場は振り回されてきた。「いい加減、結論出せよ！」というのが投資
家の本音だろう。
無秩序な破綻でないなら、市場は両社共にチャプター11申請を好感するとみて
おきたい。
一方、ストレステストに関しても、過度の心配は不要だろう。
オバマ政権は米金融システムへの公的なサポートによる安定化を目指している。
経営の自由度を求めるシティ、バンカメの経営陣と米政府の確執については若
干の懸念は確かにあるが、金融システムが揺るがすような事態は想定する必要
は乏しい。
最終的には、ストレステスト結果を踏まえ、両行共に資本増強に応じると考え
る。銀行業務は、お上に逆らってできる業務ではない。両行共に、米政府の意
向に沿った対応をせざるを得ないとみている。
よって、両行が資本増強に踏み切れば、米株式市場はほぼ完全に悪材料出尽く
になると考える。
新型インフル問題に関しても、今回のウイルスが弱毒性の可能性が高いため、
感染が拡大したとしても、世界経済への影響を過度に悲観視する必要はなさそ
う。
このため、明日は長期休場直前ということもあり、これまで値を飛ばしてきた
同関連銘柄は波乱の展開になるとみている。新型ウイルスが、強毒性で致死率
が高ければ、大相場になっただろうが、弱毒性ではその物色の賞味期間は短い
と考えておく必要があると考えるからだ。
（株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏）
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★ 今後の相場イメージ（新興市場）
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30日のＩＰＯレシオは28日の132.58から15.99ポイント上昇して148.57となっ
た。上昇は３日連続。ＩＰＯレシオ５日移動平均線は124.92と、こちらは８日
連続の上昇。
ＩＰＯレシオが５日移動平均線を上回り、且つ、５日移動平均線自体が上向き
のため、直近ＩＰＯ市場の反発局面は継続している。今後、５日移動平均線を
割り込むまで、直近ＩＰＯ市場の上昇局面は続く見通し。当面、ＩＰＯレシオ
は150〜200程度まで上昇する公算が大きいとみておきたい。
一方、３市場は売買代金は28日から63億円減少して221億円となった。４月23日
から３営業日連続で売買代金が300億円を超えたため、短期資金の流入が確認で
きたが、早くも人気が離散したようだ。
売買代金が低迷しているようでは、新興市場に先高観が生じることはないだろ
う。引き続き、人気離散、流動性枯渇状態が継続しよう。
（株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏）
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★ 編集後記
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東証が30日発表した24日時点の裁定買い残は、前週比306億円減の7171億
円と９週ぶりに減少しました。この傾向が続くようだと、日経平均の上値は
相当重く、調整が長引く可能性があります。３月中旬を底にした日経平均上
昇の原動力は、裁定買い残の積み上がりと、信用売り方の買戻しでしたから。
ただし、信用評価損益率は９週連続で改善しています。24日申し込み時点で
はマイナス13.50％と、前週のマイナス13.60％からマイナス幅が0.10ポイ
ント改善しています。買い方の手の内が僅かながら改善しているため、買い
方の投げ売りが出難い点は、足元の需給面ではポジティブ材料ですね。
（藤井英敏）
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【等幅フォントで御覧ください】
フォントの設定をWindowsは「MSゴシック」、Macは「Osaka-等幅」等として
いただきますと見やすくご覧いただけます。
＜Outlook Express の場合＞
メニューから「ツール」−「オプション」−「読み取り」−「フォント」
で「ＭＳゴシック」をお選びください。
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