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「カブ知恵」発、個人投資家向け株式情報 2009年6月1日発行
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★ 目次
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★ 各種株価指数の状況
★ 相場概況（主力株）
★ 今後の相場イメージ（主力株）
★ 今後の相場イメージ（新興市場）
★ ＩＰＯ情報
★ 編集後記
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★ 各種株価指数の状況
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日経２２５ 9677.75 155.25 1.63％
ＴＯＰＩＸ 912.52 14.61 1.63％
日経ＪＡＳＤＡＱ 1112.34 10.59 0.96％
Ｊ−Ｓｔｏｃｋ 875.78 -8.44 -0.95％
マザーズ 396.70 2.65 0.67％
ヘラクレス 609.68 13.47 2.26％
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★ 相場概況（主力株）
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１日の日経平均は前週末比155.25円高の9677.75円、高値は13時24分の9691.73
円、安値は９時９分の9491.26円。東証一部の売買代金は１兆6606億円、値上
がり銘柄数は1204銘柄、値下がり銘柄数は396銘柄、変わらずは99銘柄。日経
平均は４日続伸。
29日のＮＹダウは前日比96.53ドル高の8500.33ドルで取引を終えた。原油先物
相場が１バレル66ドル台で終えるなど商品相場が上昇し、素材株が相場を押し
上げた。チャプター11申請観測が強まっているＧＭは0.75ドルと、１ドルを割
り込んで取引を終えた。
ＮＹ円相場は５日ぶりに大幅に反発した。前日比１円50銭円高・ドル安の１ド
ル＝95円30-40銭で取引を終えた。円は対ユーロで小反発した。前日比05銭円
高・ユーロ安の１ユーロ＝134円90銭-135円ちょうどで取引を終えた。為替市
場では、商品先物相場の上昇を背景に、対ドルで資源国通貨や英ポンドなど高
金利通貨の上昇が目立った。シカゴ日経平均先物は9550円大証終値比40円高だ
った。
前場の東京株式市場では、米国株堅調が好感された。日経平均はザラ場で昨年
10月８日以来となる9600円台を一時回復した。国際商品相場の上昇基調を背景
に、資源関連株が買われた。一方、29日オリックス（8591）傘下で経営再建中
のジョイント・コーポレーション（8874）は、東京地裁に会社更生法の適用を
申請した。これを受け、新興不動産株の一角が売られた。
前引け直後の11時２分、ダウ・ジョーンズ通信が、「米政府、米ＧＭが連邦破
産法11条を申請へと発表」と報じた。また、前場取引時間中、中国の５月の製
造業購買担当者景況感指数（ＰＭＩ）が前月比1.1ポイント改善の51.2となっ
たと発表したことが、市場に伝わっていた。改善は２カ月連続で、好不況の分
かれ目の50も２カ月連続で上回った。同指数は、世界的な需要減退の影響で、
08年８月から09年３月まで50を下回っていた。
後場に入り、アジア各国・各地域の株式市場が全面高となったことや、CME Gl
obexで、米株価指数先物が堅調に推移していることが好感され、日経平均は一
段高となった。また、東京外国為替市場で、午前中１ドル＝94円台まで円高に
なった円相場が、95円台の円安に振れたことも買い材料になった。
東証33業種では、海運、卸売、鉄鋼、非鉄金属、証券、商品先物、銀行、その
他製品、石油・石炭製品、繊維製品、機械、倉庫・運輸、医薬品などが値上が
りした。一方、ゴム製品、空運の２業種が値上がりした。
個別では、東証一部の値上がり率トップはサンデン（6444）、２位はピクセラ
（6731）、３位は丸文（7537）。一方、値下がり率トップはジョイント・コー
ポレーション（8874）、２位はフィデック（8423）、３位は東日カーライフグ
ループ（8291）。
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昨年発生した「100年に一度」とされる未曾有の金融危機を経て、足元の株式
市場は、過度の悲観からの揺り戻しで、やや冷静さを取り戻しています。
この戻り相場に上手く乗れた方もいらっしゃるでしょうが、そうでもない個人
投資家の方が非常に多いということをよく耳にします。
そうではない個人投資家の多くは、サラリーマンや自営業などの本業を抱え、
投資情報の収集に十分な時間をかけられない方が大部分を占めると推察されま
す。
また、投資のプロである機関投資家や証券会社の自己売買部門に比べて、圧倒
的に情報量が不足していることも、パフォーマンスが向上しない一因と推察し
ます。ですが、市場には有益な情報も、無駄な情報も、混在し、且つ、無数存
在しています。その中から、本当に投資家にとって重要な情報を効率的に抽出
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株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏
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★ 今後の相場イメージ（主力株）
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米政府が31日発表したＧＭの連邦破産法11条申請は、市場は完全に織り込み
済みだった。むしろ、本日の株式市場は当面の悪材料出尽くしという反応を示
した。
現在の市場ムードは悪材料には目を瞑り、好材料に過度に反応するという状態
になっている感がある。よって、目先の天井をつけに行く、最終局面の可能性
が高そうだ。
なお、企業の生産活動は改善傾向を示し、政府の景気対策を背景に、消費マイ
ンドは悪くない。このため、先行き景気の腰折れ懸念が強まることは当分なさ
そう。この結果、仮に、天井を打ったとしても下値は限定されるとみている。
日経平均の想定レンジだが、５月28日までは、8500円〜9500円だったが、29
日以降は、上振れリスクが高まったことで、9000円〜１万円程度に切り上がっ
たとみられる。
テクニカル的には、５日移動平均線（１日現在、9480.24円）を割り込まない
限り、上値を追う可能性が高いと考える。
つまり、５日移動平均線を上回って推移している間は、行けるところまで行く
という、乱暴な買いが入り易い。同時に、予想外の相場の強さに、売り方の踏
みは断続的に入るだろう。
現在、マインドを明るくさせている原動力は資源高とみられる。資源高が資
源関連だけでなく、代替エネルギー関連銘柄の上昇に寄与しているためだ。
これらの関連銘柄は、低位の材料株が多く含まれている。これが、現在、東京
株式市場での買いの主役である個人投資家のマインドを暖化させている公算が
大きい。指数以上に、体感温度が高い相場になっている。これが冷めるサイン
が、日経平均の５日移動平均線割れだろう。
（株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏）
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★ 今後の相場イメージ（新興市場）
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１日のＩＰＯレシオは135.90と、前週末から1.00ポイント下落した。下落は２
日ぶりぶり。ＩＰＯレシオ５日移動平均線は140.59と、こちらは２日連続の上
昇。
ＩＰＯレシオが５日移動平均線を僅かだが下回っている。だが、５日移動平均
線自体は上向きだ。直近ＩＰＯ市場は調整が一巡して、上値追いの状況になっ
た可能性が出たとみている。ただし、５日移動平均線が安定的に下向けば、調
整色が強まるだろう。
一方、３市場売買代金は前週末から92億円減少して392億円となった。売買代
金が急減したことはネガティブだ。この傾向が続くようなら、新興市場は調整
入りする可能性が高いと考える。
なお、主要な３指数は揃って上昇した。日経ジャスダック平均株価は７日続伸
した。大引け（確報）は前週末比10.59円高の1112.34円と、年初来高値を更新
した。東証マザーズ指数は８日続伸し年初来高値を更新した。大証ヘラクレス
指数も10日続伸し、年初来高値を更新した。
ただし、東証マザーズ指数の週足ベースの一目均衡表の雲下限は１日現在370.
93ポイント、雲上限は541.59ポイントと、その幅は170.66ポイントと分厚い。
少なくとも、雲を上抜けない限り、新興市場の本格的な上昇は確信が持てる状
況ではない点には注意したい。
だが、今後も、ボリューム増加を伴って上昇基調が続くなら、ここまで売り叩
かれた市場でもあり、雲上抜けの可能性は決して低くはないとみている。目先
は、５日移動平均線（１日現在、385.43ポイント）を割り込むまでは、強気維
持でよいだろう。ちなみに、本日終値は396.70ポイント。
（株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏）
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★ ＩＰＯ情報
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★ 編集後記
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４月の毎月勤労統計調査では、製造業の残業時間は季節調整済みの指数で前月
比３％増の55.6となり、７カ月ぶりにプラスに転じました。ですが、現金給与
総額は全産業で前年同月比では2.5％減と11カ月連続の減少です。残業代は４
割以上減少しました。企業の生産活動には底入れ感が出ていますが、給与の落
ち込みは続いています。これでは、力強い景気回復は当分期待できませんねぇ。
（藤井英敏）
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