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「カブ知恵」発、個人投資家向け株式情報 2009年9月1日発行
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★ 目次
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★ 各種株価指数の状況
★ 相場概況（主力株）
★ 今後の相場イメージ（主力株）
★ 今後の相場イメージ（新興市場）
★ ＩＰＯ情報
★ 編集後記
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★ 各種株価指数の状況
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日経２２５ 10530.06 37.53 0.36％
ＴＯＰＩＸ 968.77 3.04 0.31％
日経ＪＡＳＤＡＱ 1256.41 1.97 0.16％
Ｊ−Ｓｔｏｃｋ 1038.54 11.85 1.15％
マザーズ 457.61 9.09 2.03％
ヘラクレス 640.51 4.67 0.73％
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★ 相場概況（主力株）
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１日の日経平均は前日比37.53円高の10530.06円、高値は13時10分の10577.19
円、安値は９時21分の10438.51円。東証一部の売買代金は１兆2030億円、値上
がり銘柄数は880銘柄、値下がり銘柄数は636銘柄、変わらずは165銘柄。日経
平均は２日ぶりに反発。
８月31日のＮＹダウは続落し、前週末比47.92ドル安の9496.28ドルで取引を終
えた。８月のシカゴ購買部協会景気指数（ＰＭＩ）は50と市場予想の48前後を
上回り、３カ月連続で上昇したが、中国株安や原油安が嫌気された。
ＮＹ円相場は反発した。前週末比45銭円高・ドル安の１ドル＝93円10〜20銭で
取引を終えた。一時92円70銭まで上昇した。円は対ユーロで５日続伸。前週末
比35銭円高・ユーロ安の１ユーロ＝133円45〜55銭で取引を終えた。
ＮＹ原油先物相場は３日ぶりに大幅に反落した。ＷＴＩ期近の10月物は前週末
比2.78ドル安の１バレル69.96ドルで取引を終えた。一時69.13ドルまで下落し、
19日以来の安値を付けた。
前場の東京市場は、米株安、原油安、円高を嫌気した売りが先行したが、徐々
に、押し目買いや売り方の買戻しが優勢になった。ザラ場中に、中国の８月の
製造業購買担当者景況感指数（ＰＭＩ）が前月比0.7ポイント改善の54.0と、
３ヶ月連続の改善となった上、好不況の分かれ目となる50を６カ月連続で上回
ったことが伝わり、好感された。上海株式相場がこじっかりで推移したことも
追い風となった。
後場に入り、上海株式市場などアジア各国・各地域の株式市場がほぼ全面高で
推移したことや、東京外国為替市場で円高が一服していることなどが追い風と
なり、買いが優勢な状況が続いた。だが、日経平均の上値は重かった。物色面
では、米半導体工業会（ＳＩＡ）が31日に発表した７月の世界半導体売上高が
６月比5.3％増となり、半導体関連銘柄が買われた。また、８月の国内新車販
売台数（軽自動車除く）が前年同月比2.3％増と、昨年７月以来、13カ月ぶり
に前年同月を上回ったことで、自動車関連の一角が物色された。他では、新型
インフルエンザ間連や、鉄道関連にも物色の矛先が向かった。
東証33業種では、精密機械、輸送用機器、保険、金属製品、ガラス・土石、パ
ルプ・紙、ゴム製品、電気機器、石油・石炭製品、機械などが値上がりした。
一方、海運、倉庫・運輸、サービス、鉄鋼、卸売、陸運、不動産、電気・ガス。
その他製品などが値下がりした。
個別では、東証一部の値上がり率トップはＴＣＭ（6374）、２位はゼクス（89
13）、３位は日本エアーテック（6291）。一方、値下がり率トップは新日本科
学（2395）、２位はロプロ（8577）、３位はもしもしホットライン（4708）。
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★ 今後の相場イメージ（主力株）
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日経平均は反発しましたが、上値は重いですねぇ。テクニカル的には、５日移
動平均線（１２日現在、10534.08円）が抵抗中です。これを終値で上回らない
と、売り方の買戻しも入らないでしょう。むしろ、明日以降、25日移動平均線
（同、10408.10円）をちゃんとキープできるかに注目しています。
ですが、選挙を無事通過し、民主党の圧勝で政治リスクは大幅に後退したにも
かかわらず、日本株を積極的に買うというムードは、今のところ、皆無に近い
ですねぇ。株式市場全体が、組閣から予算編成までの民主党のお手並み拝見と
いう感じで、様子見気分で覆われている感じです。
このため、内部要因で相場は動くことは無く、引き続き、米株動向、円相場、
原油等商品相場、そして、上海株式相場などのアジア株の動向に、一喜一憂、
右往左往という格好となり、自律性、主体性の乏しい相場に、東京株式市場は
なっています。
ボリュームも一向に盛り上がりません。おそらく、現在、市場に積極的に参加
しているのは、証券自己売買部門のディーラーと個人の短期売買を好むセミプ
ロ級のアクティブ個人がメインでしょう。売買回転率の低い個人は遠巻きに株
式市場を眺めているだけという感じがします。
このような売買回転率が低く、バイ・アンド・ホールドを好む個人が市場に参
加してこないと、トレンドは発生することはなさそうです。メインプレーヤー
の殆どは、宵越しのポジションはキャリーしませんからねぇ。
また、おそらくこの手の投資家は相場が高いうちは買ってくることはないと思
います。相場が急落する場面では、押し目買いでドッと入ってくるのでしょう
が。
そうなると、上値を買う投資家が見当たりません。ＳＱまでは、先物絡みの買
いが入るかもしれませんが、ＳＱ通過後は、一体誰が日本株を買うのかなとい
う感じです。よって、先物売りや個別銘柄の空売りをしない投資家は、ＳＱま
での相場の高い場面では、いったん株式を現金化して、相場の調整を待つとい
うスタンスがよいのではないかと思います。
なお、相場上振れの材料としては、今晩発表の米８月のＩＳＭ製造業景況感指
数の50超えや、週末発表の米雇用統計で失業率が７月に続き２ヶ月連続で改善
するなどが、挙げられます。
（株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏）
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★ 今後の相場イメージ（新興市場）
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１日のＩＰＯレシオは92.00と、前日から19.78ポイント上昇しました。
ＩＰＯレシオ５日移動平均線は77.70と、こちらは11日ぶりに上昇に転じまし
た。
ＩＰＯレシオが５日移動平均線を上回り、ＩＰＯレシオ５日移動平均線自体が
上向きに転じたため、直近ＩＰＯ市場の自律反発に青新信号が点灯したとみま
す。
一方、３市場売買代金は前週末から30億円増加して368億円でした。絶対水準
は低いままですが、増加したことはポジティブです。
なお、主要３指数は全面高でした。
日経ジャスダック平均の終値（確報）は、前日比１円97銭高の1256円41銭と、
３日続伸し、３日連続で年初来高値を更新しました。
ジャスダック市場の売買代金は概算で178億円と、前日の174億円、前週末の16
6億円から増加傾向です。これはポジティブです。
東証マザーズ指数、大証ヘラクレス指数は共に４日ぶりに反発しました。
なお、東証マザーズ指数の週足ベースの一目均衡表の雲下限は、１日現在333.
49ポイント、雲上限は464.67ポイントです。少なくとも、雲を上抜けない限り
新興市場の本格的な上昇は確信が持てる状況ではない点には、引き続き、注意
したいところです。ですが、雲上限が目の前に迫っています。
今後、売買代金増加を伴って上昇基調に入るようなら、ここまで売り叩かれた
市場でもあり、雲上抜けの可能性は決して低くはないとみています。
また、雲上限を突破したら、マザーズ市場の騰勢が加速すると考えています。
なお、目先については、終値は457.61ポイントですので、５日移動平均線（１
日現在、454.83ポイント）を、割り込んだままです。しかし、パラボリックは
買い転換（ＳＡＲ446.14ポイント）しました。明日以降、５日移動平均線を上
回ってくるようなら、上昇ピッチが加速することでしょう。
（株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏）
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★ ＩＰＯ情報
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★ 編集後記
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東証１部の売買代金は概算で１兆2030億円と、７月17日以来、約１カ月半ぶり
の低水準でした。
誰も何もやっていない、そんな感じのボリュームです。
民主党政権に対する期待はあるものの、不安もあるため、積極的に株を買えな
いという状況なのでしょう。
まあ、民主党の政策は、自民党に比べ、富裕層や大企業に厳しく、経済弱者や
中小企業に優しい政策になるでしょうから、株式市場が不安になるのも無理は
ないでしょうねぇ。
実際、市場の一部では、証券税制の増税の可能性も囁かれているようですし。
ところで、シャープが液晶パネル生産設備を中国企業に売却するそうです。
民主党政権があまりに富裕層や大企業に対して、増税を含めて冷たい仕打ちを
するようなら、大企業は経済合理性を国益よりも優先して、製造拠点をドンド
ン、コストの安いアジアなどに移すことが予想されます。
投資家からすれば、このように、日本を魅力的な消費地であるが、製造拠点と
しては居心地が悪いとして、製造拠点の移設を実行する企業は「買い」でしょ
うね。
（藤井英敏）
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