Thursday, May 15, 2008

「カブ知恵」発、機械受注悪化も、円安・米株高で、日経は4日続伸�

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「カブ知恵」発、個人投資家向け株式情報 2008年5月15日発行

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★ 目次
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★ 各種株価指数の状況
★ 相場概況(主力株)
★ 今後の相場イメージ(主力株)
★ 相場概況(新興市場)
★ 今後の相場イメージ(新興市場)
★ 出来高を考慮した翌日のデイトレ用監視銘柄
★ IPO情報
★ 編集後記

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★ 各種株価指数の状況
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日経225 14251.74 133.19 0.94%
TOPIX 1392.87 19.83 1.44%
日経JASDAQ 1520.69 9.51 0.63%
J−Stock 1429.42 -8.29 -0.58%
マザーズ 664.88 4.57 0.69%
ヘラクレス 1097.65 -0.75 -0.07%
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★ 相場概況(主力株)
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15日の日経平均は前日比133.19円高の14251.74円、高値は13時ちょうどの143
52.84円、安値は始値の14167.02円。東証一部の売買代金は2兆9519億円、値上
がり銘柄数は1305銘柄、値下がり銘柄数は341銘柄、変わらずは76銘柄だった。
日経平均は4日続伸した。

内閣府が15日発表した3月の機械受注統計では、設備投資の先行指標となる「
船舶・電力を除く民需」(季節調整値)は前月比8.3%減と、2カ月連続のマイ
ナスだった。3月下旬時点でまとめた4-6月の受注見通しも前期比10.3%の減少
となり、内閣府は基調判断を「足元は弱含んでいる」に下方修正した。

この機械受注の悪化を嫌気した売りが前場寄付直後に出たが、米国株高や為替
の円安を好感する買いの勢いの方が強く、日経平均は寄り底となり、上値を追
った。

後場入り直後は買いの勢いは止まらなかった。しかし、後場中ごろから、短期
急騰に対する高値警戒感が強まり、手仕舞い売り、利益確定売りに押され、大
引けにかけやや伸び悩んで、本日の取引を終えた。

東証33業種では、値下がりは鉱業と情報・通信の2業種のみ。一方、鉄鋼、水
産・農林、倉庫・運輸、証券、商品先物、銀行、海運、輸送用機器、繊維製品、
電気機器、非鉄金属、その他製品、ガラス・土石、パルプ・紙、保険、医薬品、
サービス、機械、卸売などが値上がりした。

個別では、東証一部の値上がり率トップは近畿車輛(7122)、2位は日本システ
ムウエア(9739)、3位は酒井重工業(6358)。一方、下落率トップはフェイス
(4295)、2位は日東工業(6651)、3位は新日本科学(2395)。

個別銘柄動向は以下の通り

近畿車輛(7122)、09年3月期連結業績、大幅増収営業増益を好感
419円 80円高のストップ高買い気配
14日、09年3月期連結業績予想を発表した。大幅増収営業増益が好感された。
売上高は640億円(前期比41.6%増)、営業利益は50億円(同129.2%増)、経
常利益は50億円(同122.3%増)、当期純利益は16億円(同18.8%増)の見通し。
鉄道車両関連事業では、アラブ首長国連邦ドバイ向けの大型案件が本格的に売
上計上されるため、量産効果により一定の利益確保ができる見込み。

酒井重工(6358)、08年3月期連結業績の上方修正を好感
230円 36円高
14日、08年3月期連結業績の上方修正を発表した。これが好感された。売上高
は従来の200億円を217億円へ、営業利益は同6億1000万円を8億8000万円へ、
経常利益は同3億4000万円を4億5000万円へ、当期純利益は同1億7000万円を
3億円へ、それぞれ上方修正した。北米の急激な需要調整が一巡して底這い傾向
に近づく一方、アジア及びその他新興国市場で引き続き好調な販売を維持する
とともに、国内でも前年を上回る販売を確保し、第4四半期(1〜3月期)の
連結売上高は、前年同期比36%増の69億8000万円を達成することができる見通
しとなり、この結果として、通期連結売上高は前年同期比14%増、前回発表の
連結業績予想数値比で8.5%増の217億円となる見通し。

大同メタル(7245)、09年3月期連結業績、増収大幅営業増益を好感
688円 95円高
15日13時、09年3月期連結業績予想を発表した。増収大幅営業増益が好感され
た。売上高は730億円(前期比7.3%増)、営業利益は36億円(同314.4%増)、
経常利益は32億円(同839.4%増)、当期純利益は10億円(前期は20億6300万
円の赤字)の見通し。国内の自動車関連は、新興諸国を中心に輸出、海外生産
が堅調に推移することが見込まれる。また、造船は、各国の生産能力増強、生
産性向上等により、本年も、世界竣工量において、過去最高を更新する見込み
であり、引き続き高い伸びが期待できると予想している。建設機械においても、
日本の出荷予想額が前年度実績を上回ることが確実視されている。同社グルー
プは、好調を持続している各業界を背景に、生産能力増強を図り、海外ビジネ
ス拡大を推進するなど、売上増に積極的に取り組むと同時に、鋼材などの材料
費高騰による利益圧迫要因に対し、国内生産体制の再編効果、DMBの再建の推
進及び大同メタルロシアを含めた欧州体制の強化などにより、早期の利益拡大
を目指していく。

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若林栄四のプロフィール

1966年、京都大学法学部卒業。東京銀行(現、三菱東京UFJ銀行)入行。同行
シンガポール支店為替課長、本店為替資金部課長、ニューヨーク支店為替課長
を経て、85年よりニューヨーク支店次長。1987年、勧角証券(アメリカ)執行
副社長。1996年末退職。歴史観に裏づけされた洞察力から生み出される、内外
金融市場全般に亘る鋭い相場大局観及び問題の本質を把握し明確に語りきる同
氏の姿勢は、日本国内に限らず海外のプロフェッショナル・機関投資家・ファ
ンド・マネジャーの間でも注目されている。

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として作成されておりますが、元本を保証するものではありません。投資の最
終判断はご自身の責任で行うようお願い申し上げます。

(株)ワカバヤシ エフエックス アソシエイツ
金融商品取引業者 登録番号 関東財務局長(金商)第1698号
社団法人日本証券投資顧問業協会 会員番号012-02024
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★ 今後の相場イメージ(主力株)
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15日の東証1部の売買代金が2兆9519億円となり、先物・オプション3月
物の特別清算指数(SQ)算出日である3月14日の3兆7867億円以来の高
水準だった。SQ算出日を除くと2月20日の3兆459億円以来の水準だった。

ソニー(6758)が前日の大引け後、09年3月期の年間配当の増配予想を発表
し、本日の売買代金の上位に入ったが、前日のNTT(9432)同様、このよ
うに好材料に素直に反応する地合いとなっている。投資家の物色意欲が大幅
に回復している様子が窺える。

なお、5月第2週(5月7-9日)の投資部門別売買動向では、外国人が6週
連続で買い越した。5月の連休が入り取引日数が少なかったこともあり、買
越額は503億円と、前の週の4008億円を大きく下回った。

注目するべきは、個人が4週間ぶりの買い越しとなったこと。買越額は1681
億円(前の週は2653億円の売り越し)だった。個人投資家が株式市場に回帰
してきている。ネット証券の信用口座も増加しているもようだ。

個人投資家が市場に回帰するなら、売買代金は高水準が維持されるだけでな
く、相場の体感温度も上昇しよう。同時に、従来までと異なり、裁定解消売
りのインパクトも実需の買いで相殺される結果、裁定解消売りを過度に心配
する必要がなくなるだろう。

日経平均はテクニカル的に25日移動平均線(15日現在、13604.68円)を上
回っている限り、上昇トレンドが続く見通しだ。少なくとも、5日移動平均
線(同、13944.54円)を上回っている間は、売り方の損失覚悟の買戻しが入
り易く、上振れし易い状況が継続しよう。

(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)

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★ 相場概況(新興市場)
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15日の新興3市場は高安マチマチ。日経ジャスダック平均と東証マザーズ指数
は続伸したが、大証ヘラクレス指数は4日ぶりに反落した。好業績銘柄を中心
に買いが先行したものの、主力株を中心に利益確定売りに押され、上値は重か
った。

個別では、朝日ホームズ(1913)、KVK(6484)、田中亜鉛鍍金(5980)、
ミマキエンジニアリング(6638)、フォー・ユー(7641)、eBASE(3835
)、AS−SZKI(1995)、エルミック・ウェスコム(4770)、ネットイン
デックス(6634)、LTTバイオファーマ(4566)、プラコー(6347)、日本
テレホン(9425)、リロ・ホールディングス(2350)などの値上がりが目立つ。

一方、シライ電子工業(6658)、武井工業所(5286)、エイチアイ(3846)、
トーヨーコーケン(6352)、すみや(9939)、アルファホールディングス(66
33)、ケイティケイ(3035)、ウェブマネー(2167)、そーせいグループ(45
65)、リアルコム(3856)、ユー・エム・シー・ジャパン(6939)、e−まち
タウン(4747)、ホロン(7748)、ディー・ディー・エス(3782)、イーコン
テクスト(2448)、コスモイニシア(8844)などの値下がりが目立つ。

個別銘柄動向は以下の通り

田中亜鉛鍍金(5980)、09年3月期連結業績予想、2桁営業増益を好感
362円 66円高
15日11時、09年3月期連結業績予想を発表した。2桁営業増益が好感された。
売上高は89億1300万円(前期比5.7%増)、営業利益は8億9400万円(同10.
9%増)、経常利益は8億4700万円(同12.8%増)、当期純利益は5億6100万
円(同0.5%増)の見通し。原料亜鉛の高止まりと原材料価格の高騰を反映し
た適正販売価格の形成を再度進めるとともに、より一層のコスト削減を推進
し、既に受注決定したシャープ堺新工場の物件の他、新たな民間建築などの
受注拡大に力を尽くす。「溶融亜鉛−アルミニウム合金めっき」「めっき後
の着色」は、引き続き本格的な受注活動とノウハウの販売に力をいれるとと
もに、中華人民共和国のめっき会社からの、海外進出のためのノウハウ・情
報の蓄積・プラント設計も引き続き行っていく。また、RoHS指令に対応
した「鉛レスめっき」は中型製品の出荷を始めており、現在は大型製品の実
用化に向けて検討中。

ミマキエンジニアリング(6638)、09年3月期連結業績、2ケタ営業増益予想
を好感
180000円 30000円高のストップ高買い気配
14日に発表した、09年3月期通期連結業績予想は、売上高323億8600万円(前
年同期比14.7%増)、営業利益23億円(同17.4%増)、経常利益21億6700万円(
同26.7%増)、当期純利益12億6500万円(同28.5%増)の見通し。2ケタ営業
増益予想が好感された。09年3月は、SG市場向けにおいて、JV33シリーズ、
JV5シリーズを中心に幅広いラインナップを活かしたプリンタ本体の拡販に
努め、IP市場向けにおいては、JFシリーズや次世代機種を中心に、引き続き
同社製品を活用したデジタル化によるオンデマンド生産を提案していく。

SDホールディングス(3726)、08年3月期通期連結業績上方修正を好感
1609円 200円高のストップ高買い気配
14日、08年3月期通期連結業績予想を上方修正した。これが好感された。
広告宣伝費等の販管費の効率化が奏効した。また、08年3月期より税効果会
計を適用し、同社の税務上繰越欠損金等に関する繰延税金資産に対する評価
性引当金等の取り崩しにより、法人税等調整額(益)を計上したことが利益を
押し上げた。これらを主因として、通期連結業績予想の売上高は前回予想に
据え置いたが、営業利益1億1200万円(前回予想比68.8%増)、経常利益1億
1100万円(同71.5%増)、当期純利益1億3900万円(同128.6%増)に、それぞ
れ上方修正した。

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★ 今後の相場イメージ(新興市場)
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15日のIPOレシオは前日の190.32から41.67ポイントの急落となり、
148.65となった。IPOレシオ5日移動平均線は173.63と、こちらも前日
の187.35から低下した。IPOレシオが超高値圏から高値圏に急落し、5日
移動平均線を割り込み、且つ、5日移動平均線が下向きに転じた。直近IP
O市場は調整入りした可能性は高い。

なお、象徴的なのはビリングシステム(3623)の本日の値動きだ。同社株は、
後場中ごろまで、14日に発表した08年1-3月期業績で営業利益の中間期ま
での進捗率が8割を超えていることを材料に、一時はストップ高となる前日
比4万円高の29万9000円まで上昇した。

しかし、08年12月期通期までの進捗率は24%にとどまっている点が警戒さ
れ、急速に伸び悩み、下げに転じた。終値は前日比2万円安の23万9000円
だ。14時39分には22万9000円まで下落した。本日の高値と安値の差は7
万円、高値からの下落率は23.4%に達した。当面は、このような乱高下を演
じる銘柄が相次ぐとみられる。

一方、3市場売買代金は前日から74億円増加して954億円となった。活況の
目安となる1000億円を僅かに下回っているが、増加傾向を継続していること
もあり、新興市場の先高観は強まっているとみている。東証一部の主力株が
上げ一服になれば、短期資金が新興に流入する公算が大きいと考える。

(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)

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★ 編集後記
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本日発表の3月の機械受注統計では、設備投資の先行指標となる「船舶・電
力を除く民需」(季節調整値)は前月比8.3%減でした。2カ月連続のマイナ
スです。3月下旬時点でまとめた4-6月の受注見通しも前期比10.3%の減少
となり、内閣府は基調判断を「足元は弱含んでいる」に下方修正しました。
市場コンセンサスは前月比4.8%減でしたので、これも下回りました。地合い
が悪ければこれが嫌気されたのでしょうが、そんなことはお構いなしに、本
日の日経平均は4日続伸しました。本当に相場環境が劇的に改善したなぁと
実感しました。

(藤井英敏)

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