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「カブ知恵」発、個人投資家向け株式情報 2008年5月30日発行
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★ 目次
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★ 各種株価指数の状況
★ 相場概況（主力株）
★ 今後の相場イメージ（主力株）
★ 相場概況（新興市場）
★ 今後の相場イメージ（新興市場）
★ 出来高を考慮した翌日のデイトレ用監視銘柄
★ ＩＰＯ情報
★ 編集後記
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★ 各種株価指数の状況
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日経２２５ 14338.54 214.07 1.52％
ＴＯＰＩＸ 1408.14 27.51 1.99％
日経ＪＡＳＤＡＱ 1527.7 11.2 0.74％
Ｊ−Ｓｔｏｃｋ 1403.54 15.38 1.11％
マザーズ 652.35 3.06 0.47％
ヘラクレス 1048.38 -6.31 -0.6％
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★ 相場概況（主力株）
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30日の日経平均は前日比214.07円高の14338.54円、高値は14時10分の14366.63
円、安値は９時３分の14192.17円。東証一部の売買代金は２兆9527億円、値上
がり銘柄数は1280銘柄、値下がり銘柄数は334銘柄、変わらずは105銘柄。日経
平均は大幅続伸し、１月10日以来の高値を付けた。
前場の日経平均は前日比115.88円高の14240.35円で取引を終えた。朝発表の４
月の全国消費者物価指数（ＣＰＩ）で、変動が大きい生鮮食品を除く総合は前
年同月比で0.9％上昇した。食料品の相次ぐ値上げなどで、７カ月連続で上昇
した。これを受け、債券先物が売られた。債券先物の前場終値は134円３銭前
日比７銭安。債券市場から株式市場への資金流入が相場を支えた。
しかし、後場に入ると、債券先物は買い戻された。終値は134円45銭前日比35
銭高。債券市場からの流入に代わり、投資信託の新規設定に伴う買いや、月末
の機関投資家によるドレッシング買いに加え、個人投資家や海外投資家の買い
が断続的に入った結果、日経平均は後場、上げ幅を拡大したとみられる。14時
発表の４月の住宅着工件数は、前年同月比8.7％減と市場コンセンサスの11.0
％減より減少幅が小さかったこともポジティブに作用したようだ。
東証33業種では、水産・農林の１業種だけが値下がりした。一方、銀行、輸送
用機器、鉱業、電気・ガス、ゴム製品、その他金融、海運、石油・石炭製品、
機械、繊維製品、電気機器、精密機械、建設、非鉄金属、ガラス・土石、金属
製品、パルプ・紙などの値上がりが目立つ。
個別では、東証一部の値上がり率トップはキーコーヒー（2594）、２位は東宝
不動産（8833）、３位は空港施設（8864）。一方、下落率トップは創建ホーム
ズ（8911）、２位は山水電気（6793）、３位は奥村組（1833）。
個別銘柄動向は以下の通り
藤森工業（7917）、三菱UFJ、レーティング「２」から「１」へ引き上げ
1220円 94円高
三菱UFJ証券は、同社のレーティングを従来の「２」から「１」へ引き上げ、
今後6〜12 ヶ月間の目標株を1500円とした。09 年３月期は新工場の利益寄与
が高まり、利益が急回復する見通しにあるという。LCD 偏光板用保護フィル
ムは、会社予想の収益はやや強気と判断するが、競合が限られるため価格下
落が比較的穏やかで、電子回路基板材料は小幅増の想定だが、逆に下期に大
きく増える可能性もある。包装部門なども、シャンプー詰め替え容器や介護
用流動食容器などが増加しつつあり、原料価格上昇にもかかわらず利益が回
復・拡大傾向にあるとも。10年３月期は、電子回路基板材料が大きく増える
可能性が高く、大幅増益を予想し、収益の拡大局面に入ったと判断している。
コニカミノルタ（4902）、ドイツ、目標株価2600円に引き上げ
1967円 59円高
ドイツ証券は、同社のレーティングは「Buy」を継続し、目標株価を従来の2
480円から2600 円に引き上げた。同社の業績は、TAC フィルムやデジタル印
刷機など高い優位性を有している製品群の好調により、円高や税制改正によ
る減価償却費の増加などのマイナスの影響をこなして、当面増益基調で推移
するとドイツ証券では予想している。株価は当面の好業績を依然織り込んで
いないと考えられるとも。
シチズンHD（7762）、スティールが筆頭株主、アデランスからの連想買い
893円 62円高
29日の定時株主総会で、岡本孝善社長ら現取締役の再任に関する議案が、筆
頭株主の米投資ファンド、スティール・パートナーズをはじめとした株主の
反対で否決されたことが手掛かりとなり、アデランスHD（8170）の株価が連
騰している。株主還元の強化や経営の改善への思惑などから買いが集まって
いるため。この連想で、07年９月末段階でスティール・パートナーズが12.6
％の筆頭株主となっている同社へも思惑買いが入ったようだ。
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若林栄四のプロフィール
1966年、京都大学法学部卒業。東京銀行（現、三菱東京UFJ銀行）入行。同行
シンガポール支店為替課長、本店為替資金部課長、ニューヨーク支店為替課長
を経て、85年よりニューヨーク支店次長。1987年、勧角証券（アメリカ）執行
副社長。1996年末退職。歴史観に裏づけされた洞察力から生み出される、内外
金融市場全般に亘る鋭い相場大局観及び問題の本質を把握し明確に語りきる同
氏の姿勢は、日本国内に限らず海外のプロフェッショナル・機関投資家・ファ
ンド・マネジャーの間でも注目されている。
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（株）ワカバヤシ エフエックス アソシエイツ
金融商品取引業者 登録番号 関東財務局長（金商）第1698号
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★ 今後の相場イメージ（主力株）
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今週は、株式が買われ、債券と円が売られる週だった。日経平均先物は週初
26日に14020円で寄った後、28日の13660円を安値に急速に買われ、結局
14340円で取引を終えた。
一方、債券先物は26日に134円25銭で寄った後、同日の134円81銭が高
値となり、週末30日に一時133円77銭の週安値を付けた。終値は134円
45銭だったが、これは30日後場の上昇は、月末特有の特殊要因での買戻し
による非常に短期的なイレギュラーとみており、実質的には前場の弱い動き
が本来の値動きとの感が強い。
また、円相場も週初１ドル＝103円11銭が週末には１ドル105円87銭まで
売られた。
この主体はCTA（商品投資顧問）とみられるが、29日、30日に関しては、
国内外の機関投資家も債券売り、株式買いを行ったとみられる。また、個人
投資家も同様に週後半は買い向かったと観測される。
さて、来週の株式市場だが、引き続き、債券市場から株式市場への資金流入
が継続する可能性が高いとみている。日経平均の想定レンジは13800円〜
14800円程度。
ただし、堅調相場を維持するためには、原油価格の騰勢が一服することが必
要と考える。
原油価格の騰勢が一服すれば、米国先行き景気への懸念が一段と薄らぎ、ド
ルが買われ、米株が買われる。また、原油高の影響と米国景気回復懸念で、
インフレ懸念が強まり、米国で、株式が買われ、債券が売られる流れが継続
しよう。そして、それは、わが国でも同様のことが発生するとみるからだ。
なお、日経平均は、月足ベースの一目均衡表の雲上限（30日現在、14307.82
円）を上抜けた。均衡表の好転（転換線と基準線の好転）と遅行スパンの好
転はまだ実現していないが、「雲上抜け」により、６月相場は需給の劇的な改
善を背景に、一段高となる可能性が高まったとみている。
（株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏）
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★ 相場概況（新興市場）
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30日の新興３市場は高安マチマチ。日経ジャスダック平均は続伸。大引け（確
報）は前日比11円20銭高の1527円70銭となり、高値引け。東証マザーズ指数も
続伸したが、大証ヘラクレス指数は反落した。東証１部の大手不動産が総じて
冴えず、ヘラクレス市場の不動産ファンド株が足を引っ張った。
個別では、アプレック（8489）、大新東（9785）、五洋インテックス（7519）、
カウボーイ（9971）、エリアクエスト（8912）、YAMATO（7853）、ネットイヤ
ーグループ（3622）、リアルコム（3856）、UBIC（2158）、セガトイズ（7842
）、ヒューネット（8836）、LTTバイオファーマ（4566）、アイビー化粧品（4
918）、翻訳センター（2483）、ソフトフロント（2321）などの値上がりが目
立つ。
一方、イチヤ（9968）、グローバル住販（3259）、SDホールディングス（3726
）、アリサカ（2328）、トライアイズ（4840）、テリロジー（3356）、ユニバ
ーサルソリューションシス（3390）、ダヴィンチ・アド（4314）、SBSホール
ディングス（2384）、ウェブクルー（8767）、アライヴコミュニティ（1400）、
サイバーファーム（2377）などの値下がりが目立つ。
個別銘柄動向は以下の通り
大新東（9785）、TOB価格257円にサヤ寄せ
170円 50円高のストップ高買い気配
30日11時30分、シダックス（4837）が、大新東（9785）が発行する普通株式及
び新株予約権の全部の取得を目指した公開買付けを実施すると発表した。TOB
価格は１株あたり257円。これにサヤ寄せするべく買い物が殺到。大新東も完
全子会社化が、対象者の企業価値向上に寄与するものであると判断し、本公開
買付けに賛同する意見を表明した。買い付け期間は08年６月２日から７月14日
まで。大新東は上場廃止となる見通し。シダックスに次ぐ第２位株主のカレイ
ドＤＳＴは保有する全株式をＴＯＢに応募するとしている
UBIC(2158)、一部業界紙に社長インタビューが買い材料
7000円 1000円高
30日、一部業界紙に社長インタビューが掲載された。これが買い手掛かりにな
ったと観測される。電子証拠開示の米国市場は現状2700億円規模。日本企業が
絡むものに限ると300億円に上るとみられ、同社は２〜３年後には300億円のう
ち、10〜20％のシェアを得られるとみているという。
エー・ディー・ワークス(3250)、自己株式取得を好感
44000円 4000円高のストップ高買い気配
29日、自己株式を取得すると発表した。これが好感された。取得しうる株式の
総数は、1000株(上限)(発行済株式総数(自己株式を除く)に対する割合2.8％)
で、株式の取得価額の総額5000万円(上限)。取得期間は、08年６月27日から08
年12月30日まで。
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★ 今後の相場イメージ（新興市場）
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30日のIPOレシオは前日の83.67から2.04ポイント上昇して85.71となっ
た。上昇は２日連続。IPOレシオ５日移動平均線は85.77だった。低下は10
日連続。
IPOレシオは続伸したものの５日移動平均線を下回っており、且つ、５日移
動平均線自体が下向きのため、直近IPO市場の調整は継続している。
しかし、IPOレシオが28日の67.27で底打ちした可能性が高まっている上、
５日移動平均線に肉薄している。このため、来週早々、IPOレシオが５日移
動平均線を上抜く可能性は高いとみている。
なお、５日移動平均線が上向くには、月曜日のIPOレシオが104.44を超え
ないとならない。週明け月曜日にIPOレシオが104.44超なら、直近IPO市
場の調整は終了し、反発局面にようやく入ることだろう。
一方、３市場売買代金は前日から105億円増加して759億円となった。引き
続き、個人投資家の関心は、値動きが良好な東証一部の主力株に集まってい
る結果、資金流入の加速の兆しはみえていない。
活況の目安となる1000億円を大幅に下回っており、閑散相場が継続している。
しかし、東証一部の主力株の堅調が続くようなら、いずれどこかで出遅れ感
の強い新興市場にも見直し買いが入ると考える。
なお、日経ジャスダック平均（30日終値は1527円70銭）は13週移動平均
線（30日現在、1479円66銭）を上回り、26週移動平均線（同、1553円10
銭）に迫っている。一発で上抜けるかは微妙だが、これが実現すれば、日経
ジャスダック平均の中期的な底入れ機運が強まる公算が大きいと考える。
（株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏）
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★ ＩＰＯ情報
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★ 編集後記
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ジャスダック証券取引所が30日に発表したジャスダック上場銘柄の５月第
４週（19—23日）の投資部門別売買状況表では、個人が小幅ながら５月第１
週以来、３週ぶりに売り越しました。売越額は９億7400万円です。しかし、
日経ジャスダック平均が上昇基調の中の売り越しなので、個人投資家の手の
内、マインドは改善しているとみています。一方で外国人は５週連続の買い
越しです。買越額は34億6000万円です。それしても、外国人は買うと決め
たらどんどん買ってきます。だからこそ、相場にトレンドが発生するのでし
ょうが。
（藤井英敏）
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