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「カブ知恵」発、個人投資家向け株式情報 2009年2月13日発行
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★ 目次
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★ 各種株価指数の状況
★ 相場概況（主力株）
★ 今後の相場イメージ（主力株）
★ 今後の相場イメージ（新興市場）
★ ＩＰＯ情報
★ 編集後記
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★ 各種株価指数の状況
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日経２２５ 7779.4 74.04 0.96％
ＴＯＰＩＸ 764.59 4.3 0.57％
日経ＪＡＳＤＡＱ 1036.48 -0.68 -0.07％
Ｊ−Ｓｔｏｃｋ 881.95 31.3 3.68％
マザーズ 316.74 -2.5 -0.78％
ヘラクレス 477.7 0.99 0.21％
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★ 相場概況（主力株）
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13日の日経平均は前日比74.04円高の7779.40円、高値は12時48分の7887.74円、
安値９時26分の7730.27円。東証一部の売買代金は１兆3560億円、値上がり銘
柄数は1031銘柄、値下がり銘柄数は545銘柄、変わらずは130銘柄。日経平均は
４日ぶりに反発した。
12日のＮＹダウは前日比6.77ドル安の7932.32ドルで取引を終えた。ＮＹダウ
は一時245.55ドル安の7693.98ドルまで売り込まれたが、急速に下げ渋った。
ロイター通信が「米当局は住宅ローン支払いに問題を抱えている住宅所有者に
補助金を出すことを計画している」と報じたことが、買戻しのきっかけとなっ
た。
ＮＹ円相場は４日ぶりに反落した。前日比55銭円安・ドル高の1ドル＝90円90
銭-91円ちょうどで取引を終えた。円は対ユーロで３日ぶりに反落した。前日
比35銭円安・ユーロ高の1ユーロ＝116円95銭-117円05銭で取引を終えた。ＮＹ
金先物相場は３日続伸した。４月物は前日比4.7ドル高の1トロイオンス949.2
ドルで取引を終えた。
本日は２月限オプションＳＱ値算出日。ＳＱ値は当社推計で7811.93円。１単
位あたり推定株数は、225型では４万7000株の買い超、推定金額は、225型で90
億円買い超。推定出来高は、225型で、0.75億株、709億円、TOPIX型で0.15億
株、97億円、ＳＱ絡みの売買合計は0.90億株、806億円と観測されている。
前場の東京株式市場では、ＳＱ値確定後、それを下回って推移したことで軟調
だった。しかし、その後下げ渋り、前引けにかけ、日経平均はＳＱ値を超えた。
円高が一服したことが株式相場の追い風となった。
後場に入り、日経平均は本日高値を付けたが、徐々に手仕舞い売りに押される
展開となった。真偽の程は不明だが、市場の一部では、年金が先物を買ってい
るとの観測が囁かれていた。また、東京外国為替市場でやや円安になったこと
も好感された。だが、週末ということ、上値が重かったことなどを背景に、日
経平均は、大引けにかけ伸び悩んだ。
東証33業種では、ゴム製品、パルプ・紙、鉱業、サービス、水産・農林、医薬
品、金属製品、情報・通信、小売、石油・石炭製品、建設、その他製品などが
値上がりした。一方、保険、海運、その他金融、証券、商品先物、機械、不動
産、ガラス・土石、鉄鋼の８業種が値下がりした。
個別では、東証一部の値上がり率トップは石川製作所（6208）、２位は東栄住
宅（8875）、３位はソフトブレーン（4779）。一方、値下がり率トップは日本
綜合地所（8878）、２位はパイオニア（6773）、３位はアルプス技研（4641）。
個別銘柄動向は以下の通り
ＣＳＫＨＤ(9737)、最終損益1000億円前後の赤字との観測で、悪材料出尽くし
の動き
293円 21円高
13日付けの日本経済新聞が、「情報サービス大手のＣＳＫホールディングス
は投資不動産の評価損を一括処理する方針を固め、2009年３月期の連結最終損
益が1000億円前後の赤字（前期は12億円の黒字）になる見通しとなった。財務
の健全化に加え、新本社建設の取りやめや年間100億円規模のコスト削減に取
り組み、収益の回復を目指す。」と報じた。これで、当面の悪材料出尽くしの
動きとなった。
アルバック(6728)、09年６月期第２四半期連結累計期間連結業績の上方修正を
好感
1490円 70円高
12日、09年６月期第２四半期連結累計期間連結業績の上方修正を発表した。
これが好感された。売上高は従来の1190億円を1081億1000万円に下方修正した
が、営業利益は同24億円を37億6600万円へ、経常損益は同３億円の赤字を11億
6700万円の黒字へ、四半期純損益は同10億円の赤字を14億3900万円の黒字へ、
それぞれ上方修正した。売上高は、半導体関連の投資計画の延期・凍結、液晶
ディスプレイ関連で台湾などでの納入延期および液晶メーカーの減産などによ
る材料関連の受注減などで、予想値が達成できなかった。営業利益は、売上高
が予想を下回ったものの、液晶ディスプレイや太陽電池製造装置の収益性向上
やコストダウンが寄与した。通期業績予想は、売上高は従来の1737億円を1545
億円に下方修正したが、営業損失21億円、経常利益２億円、当期純利益14億円
は従来予想を据え置いた。
トウペ(4614)、09年３月期通期連結業績の下方修正、悪材料出尽くし
72円 ４円高
12日、09年３月期通期連結業績の下方修正を発表した。これで、当面の悪材
料出尽くしの動きとなった。売上高は従来の173億円を159億円へ、営業損失は
同２億6000万円を６億円へ、経常損失は同３億2000万円を６億7000万円へ、当
期純損失は同３億6000万円を７億5000万円へ、それぞれ下方修正した。当第３
四半期は、世界経済の急速な減速から国内外の経済情勢も著しく悪化し、同社
グループの売上高は予想を大きく下回る結果となった。第４四半期以降は原油
価格の下落傾向から原材料費の減少も予想されるが、塗料事業・化成品事業と
もに需要の急激な回復は見込みにくい状況にあるので、09年３月期の通期業績
予想を個別・連結ともに下方修正した。
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若林栄四のプロフィール
1966年、京都大学法学部卒業。東京銀行（現、三菱東京UFJ銀行）入行。同行
シンガポール支店為替課長、本店為替資金部課長、ニューヨーク支店為替課長
を経て、85年よりニューヨーク支店次長。1987年、勧角証券（アメリカ）執行
副社長。1996年末退職。歴史観に裏づけされた洞察力から生み出される、内外
金融市場全般に亘る鋭い相場大局観及び問題の本質を把握し明確に語りきる同
氏の姿勢は、日本国内に限らず海外のプロフェッショナル・機関投資家・ファ
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社団法人日本証券投資顧問業協会 会員番号012-02024
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★ 今後の相場イメージ（主力株）
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来週の東京株式市場は、日経平均で8000円±500円の狭いレンジでのもみあい
を想定する。テクニカル的には25日移動平均線（13日現在、8083.98円）を超
えない限り、軟調なもみあいが継続しよう。25日移動平均線を上抜けるために
は、米国株の安定的な上昇と為替市場での一段の円安が必要とみている。
政治が混迷の度合いを深めていることもあり、内部環境では、相場全体を押し
上げたり、押し下げたりする材料は特に見当たらない。このため、東京株式市
場は、外部環境次第の自律性の乏しい相場が続く見通しだ。
18-19日開催の金融政策決定会合で、日銀は企業の資金繰り支援策を拡充する
という。社債などを担保に低利で貸し出す制度やコマーシャルペーパー（ＣＰ）
の買い取りについて、年度末対策として設けた期限を延長するとみられる。こ
れ自体は、株式相場にとってポジティブであるが、新味に乏しい内容のため相
場を押し上げるには力不足とみている。
また、16日には、昨年10-12月ＧＤＰ（1次速報)が発表される。市場コンセン
サスは前期比マイナス3.0％減、年率はマイナス11.6％だ。市場は年率で２桁
マイナス成長を織り込んでいる。発表数値が多少下振れしたところで、ネガテ
ィブ・サプライズを伴う動きにはなりそうにない。逆に、多少上振れたところ
で、足元のマクロ環境が悪化していることもあり、ポジティブな反応も限定的
とみている。
ところで、下方修正ラッシュの結果、日経平均の12日時点でのＥＰＳは129.79
円にまで低下した。8000円でＰＥＲは61.6倍に達することになる。バリュエー
ションからは、とてもでないが買える水準ではない。
しかし、信託銀行経由のＧＰＩＦ（公的資金）のＰＫＯが続く限り、下値は限
定され続ける見通しだ。
一方、２月１-７日の対内株式は、海外からの取得２兆7842億円に対し処分が
３兆616億円で、差し引き2773億円の資本流出超だった。外国人投資家による
売り越しは10週連続だ。外国人投資家の売りが続く限り、需給は悪い状況が継
続し、相場の上値は限定されるだろう。
（株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏）
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★ 今後の相場イメージ（新興市場）
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13日のＩＰＯレシオは前日の69.81から34.95ポイント上昇して104.76となった。
ＩＰＯレシオ５日移動平均線は77.12と、こちらは２日ぶりに上昇した。
ＩＰＯレシオ及び５日移動平均線が上昇しているため、直近ＩＰＯ市場は反発
色を強めている。これには、直近ＩＰＯ市場の人気銘柄のグリー（3632）の堅
調な値動きが寄与しているとみている。
同社株は、本日5570円で寄った後、９時38分の5660円を高値、13時33分の5480
円を安値にして、結局、前日比50円高の5550円で取引を終えた。５日移動平均
線は本日現在5482円であり、これを超えた。今後、本日現在5570円の25日移動
平均線をブレイクできれば、騰勢が強まる可能性が高い。そうなれば、直近Ｉ
ＰＯ市場全体に好影響を及ぼす見通しだ。
一方、３市場売買代金は前日から２億円減少して237億円となった。相変わら
ず、流動性が枯渇している。個人投資家は新興市場銘柄を無視し続けている。
余程のポジティブな材料が出ない限り、この傾向は当分続くと覚悟しておきた
い。
物色の柱となる人気のスター銘柄が出るまでは、個人マネーの新興への流入は
期待薄と考える。新興市場は当分、底練り相場が続くとみておきたい。
（株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏）
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★ 編集後記
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東証が13日発表した２月第１週（２-６日）の投資部門別売買動向では、外
国人が４週連続で売り越しました。売越額は1829億円（前週は2593億円の
売越）でした。今年に入ってからの外国人の売越額の合計は早くも１兆円を
超えています。一方、信託銀行は５週連続で買い越しました。買越額は2420
億円と前週3228億円からは縮小しましたが、売買に占めるシェアは10.5％と
前週の8.8％から大きく上昇しました。信託銀行経由のＧＰＩＦ（公的資金）
が外国人投資家の売りを拾いまくり、相場を支え続けている様子が窺えます。
作為的相場形成のニオイがプンプンします。しかし、これは国策でしょうか
ら、何でもありということなんでしょう。
（藤井英敏）
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