Wednesday, March 25, 2009

「カブ知恵」、225先物一時8510円まで上昇も、引けにかけ失速�

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「カブ知恵」発、個人投資家向け株式情報 2009年3月25日発行

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★ 目次
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★ 各種株価指数の状況
★ 相場概況(主力株)
★ 今後の相場イメージ(主力株)
★ 今後の相場イメージ(新興市場)
★ IPO情報
★ 編集後記

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★ 各種株価指数の状況
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日経225 8479.99 -8.31 -0.1%
TOPIX 818.49 5.77 0.71%
日経JASDAQ 1027.81 5.89 0.58%
J−Stock 843.4 5.5 0.66%
マザーズ 308.7 10.53 3.53%
ヘラクレス 468.01 -0.65 -0.14%

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★ 相場概況(主力株)
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25日の日経平均は前日比8.31円安の8479.99円、高値は13時2分の8553.01円、
安値は10時33分の8392.56円。東証一部の売買代金は1兆5088億円、値上がり銘
柄数は1188銘柄、値下がり銘柄数は434銘柄、変わらずは92銘柄だった。日経
平均は3日ぶりに小幅反落。

24日のNYダウは前日比115.89ドル安の7659.97ドルで取引を終えた。利益確定
売りが優勢となった。NY円相場は3日続落した。前日比90銭円安・ドル高の1
ドル=97円80-90銭で取引を終えた。円は対ユーロで3日ぶりに反発した。前
日比30銭円高・ユーロ安の1ユーロ=131円80-90銭で取引を終えた。

前場の東京株式市場は、利益確定売りが優勢となった。3月、9月決算企業の
権利付き最終日ということもあり、高配当銘柄中心に買いが入った。また、全
般相場に手掛かり材料が不足していることもあり、株価が100円以下の超低位
株に短期資金が流入し、値を飛ばすものが目立った。

後場寄り直後から、年金とみられる信託銀行経由の買いが入っているとの観測
から日経平均は上げ幅を拡大する場面があった。日経平均先物は13時1分に8510
円まで上昇した。8500円台乗せは先物中心限月の日中取引で1月14日の8530円
以来、約2カ月ぶりのこと。しかし、その後は高値警戒感から利益確定売りに
押され、結局、日経平均は反落した。

東証33業種では、電気・ガス、情報・通信、鉄鋼、海運、食料品、陸運、医薬
品、石油・石炭製品、卸売、水産・農林、小売などが値上がりした。一方、そ
の他金融、ゴム製品、鉱業、証券、商品先物、ガラス・土石、電気機器、保険、
機械、精密機械、空運の10業種が値下がりした。

個別では、東証一部の値上がり率トップはアトリウム(8993)、2位は山水電
気(6793)、3位はクラリオン(6796)。一方、値下がり率トップは巴川製紙
(3878)、2位は田辺三菱製薬(4508)、3位は東日カーライフグループ(829
1)。

個別銘柄動向は以下の通り

JR東海(9022)、野村のレーティング「1」継続が買い手掛かり
592000円 48000円高
 野村證券は、同社のレーティング「1」を継続したそうだ。これが買い手掛
かりになったと観測される。一方、目標株価は従来の73.5万円を71万円に引き
下げたという。10年3月期まで減益局面が続くと予想されるが、11年3月期に
かけてはマクロ景気の回復に伴い旅客需要の回復が期待できるという。直近の
株価下落で10年3月期予想基準のPERは11.4 倍と、08年1月以降の平均16.
1倍を大きく下回っているそうだ。中央新幹線建設の資金負担等を考慮しても、
現在の株価水準は割安と判断しているもよう。

三菱マ(5711)、CSの目標株価360円への引き上げが買い手掛かり
281円 7円高
 クレディ・スイス証券は、同社の投資評価を従来の「Neutral」から「OUTPE
RFORM」へ、目標株価を従来の240円から360円へ引き上げたそうだ。これが買
い手掛かりになったようだ。同社の事業ポートフォリオの多様さにより全ての
事業が悪化している状況になく、相対的な優位性を発揮できる状況になりつつ
あると判断するためだという。過去はこの多様性がコングロマリットディスカ
ウントの要因となったが、現在はむしろ多様性による相対的優位性を積極的に
評価すべきであるそうだ。セメント事業、電力ケーブル向け銅事業、太陽電池
向けポリシリコン事業など同社を広義の公共投資関連会社と捉えることもでき、
相対的な業績安定性を与えているとCSでは考えているという。

住友不(8830)、JPの投資判断「Overweight」への引き上げが買い材料
1159円 5円高
 JPモルガン証券は、同社の投資判断を従来の「Neutral」から「Overweigh
t」に引き上げ、目標株価は1400円としたそうだ。これが買い材料になったよ
うだ。マンション販売の回復(市場目線にあった新たな価格設定)、オフィス事
業の安定性(新ビル稼動効果による業績安定性)、不動産流動化事業による下方
修正リスクがない、という3つの理由で、不況下でも住友不動産の業績安定性
は高いとJPモルガンでは考えているという。財務リスクは懸念されるが、S
PCのリファイナンスも今期分は終了しており、財務状況に関する懸念は当面
少ないとみているとも。

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若林栄四のプロフィール

1966年、京都大学法学部卒業。東京銀行(現、三菱東京UFJ銀行)入行。同行
シンガポール支店為替課長、本店為替資金部課長、ニューヨーク支店為替課長
を経て、85年よりニューヨーク支店次長。1987年、勧角証券(アメリカ)執行
副社長。1996年末退職。歴史観に裏づけされた洞察力から生み出される、内外
金融市場全般に亘る鋭い相場大局観及び問題の本質を把握し明確に語りきる同
氏の姿勢は、日本国内に限らず海外のプロフェッショナル・機関投資家・ファ
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★ 今後の相場イメージ(主力株)
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前日の米国市場が反落したこともあり、25日の東京株式市場もさすがに一服し
た。本日の25日移動平均線は7563.52円で、乖離率は12.12%だ。短期的な過熱
感は否めない。このため、目先は、この過熱感を解消するべく、時間、若しく
は、値幅の調整が予想される。

一方、GPIF(公的年金)による株式組み入れはラストスパートに入ってい
るとみられるため値幅調整は、少なくとも3月中は考え難い。このため目先は
時間調整となる公算が大きいとみている。

テクニカル的には、上昇する5日移動平均線(25日現在、8220.39円)がサポ
ートとして機能しよう。また、日経平均は本日、一目均衡表の雲(上限8470.6
4円)をわずかだが、上抜けた。この上抜け状態が維持されている限り、需給
は良好なため、上がり易い状態とみておく必要がある。

つまり、短期的な過熱感を背景に、調整入りしてもおかしくないのだが、まだ
まだ過熱して上昇する可能性は残しているとみるべきだろう。

本日が3月、9月決算企業の権利付き最終日だったことで、投資家の関心はイ
ンカム・ゲインからキャピタル・ゲインに向かう公算が大きい。このため、明
日からは、投資家は需給面に着目し、信用取り組み妙味の大きい銘柄への関心
が高まるとみている。

(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)

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★ 今後の相場イメージ(新興市場)
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25日のIPOレシオは前日の82.35から59.75ポイントの急騰となり、142.11と
なった。上昇は3日ぶり。IPOレシオ5日移動平均線は98.90と、こちらも
2日ぶりの上昇。

昨日段階では、IPOレシオが5日移動平均線を下回り、且つ、5日移動平均
線自体が下向きのため、直近IPO市場は調整局面入り不可避とみていた。

しかし、本日の上昇で景色が一変した。当面、IPOレシオは過熱ゾーンの200
超を実現する可能性が高まったと考える。

一方、3市場売買代金は前日から115億円増加して、317億円となった。2月3
日の320億円以来の300億円超だ。東証マザーズ指数は4日続伸し、終値は308.
70ポイントと、約1カ月ぶりに300ポイント台を回復した。また、マザーズ市
場の売買代金は164億円と、今年に入って最高となり、昨年12月25日の191億円
以来の水準を回復した。

本日は、時価総額上位の主力インターネット関連株にストップ高まで上げる銘
柄が続出したことが、マザーズ指数の堅調とボリューム増加の主因となった。

なお、本日のネット株上昇の背景は、高値警戒感から東証一部の銘柄には利益
確定売りが目立ち、出遅れ感のあった新興ネット株に投資家の関心が向かった
結果とみられている。また、一部では、主として新興株を組み入れていた小型
株ファンドの解約売りが一巡したとの観測も囁かれていた。


明日以降も売買代金の増加と指数の上昇が実現するようなら、久しぶりに短期
資金の流入による値幅取りが活発化する可能性が高まろう。ただし、個人投資
家の投資マインドは相当冷え込んでいる可能性が高いため、新興ラリー発生へ
の過度の期待は禁物だ。

(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)

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★ IPO情報
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★ 編集後記
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25日付け日経速報ニュースは、「東京証券取引所の斉藤惇社長は25日都内で
講演し、東証マザーズについて「年内をめどにあり方を見直している」と話
した。マザーズの上場廃止基準などを明確化する。また、「東京AIMとマザ
ーズの改善で新興市場を整理したい」との考えを示した。斉藤社長は4月に
開設する見通しのプロの投資家向け市場東京AIMの上場基準は緩いとした
うえで、「プロというのは、自己責任でリスクが分かっていても高いリターン
のためや事業の育成のために投資する」と説明した。個人投資家がいるマザ
ーズと差別化する方針だ。」と報じました。TOKYO AIMは「プロ投資家」のみ
を対象にしています。おそらく、いつまで経っても二部や一部に上がれない
マザーズ銘柄はTOKYO AIMにブチ込まれるのでしょう。

(藤井英敏)

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