Monday, March 23, 2009

「カブ知恵」、米バットバンク構想への期待で、8000円台回復�

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「カブ知恵」発、個人投資家向け株式情報 2009年3月23日発行

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★ 目次
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★ 各種株価指数の状況
★ 相場概況(主力株)
★ 今後の相場イメージ(主力株)
★ 今後の相場イメージ(新興市場)
★ IPO情報
★ 編集後記

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★ 各種株価指数の状況
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日経225 8215.53 269.57 3.39%
TOPIX 791.56 26.79 3.5%
日経JASDAQ 1013.81 6.18 0.61%
J−Stock 828.16 27.75 3.47%
マザーズ 293.7 2.89 0.99%
ヘラクレス 462.09 7.03 1.54%

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★ 相場概況(主力株)
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23日の日経平均は前週末比269.57円高の8215.53円、高値は14時52分の8229.13
円、安値は9時8分の7922.55円。東証一部の売買代金は1兆4864億円、値上
がり銘柄数は1520銘柄、値下がり銘柄数は127銘柄、変わらずは127銘柄。日経
平均は2日ぶりに大幅に反発した。

20日のNYダウは前日比122.42ドル安の7278.38ドルで取引を終えた。19日に
第1回目の申し込みが締め切られたTALF(ターム物資産担保証券貸し出し
)は、申し込み額が47億ドルと、想定枠の2000億ドルを大きく下回った。この
低調な滑り出しが嫌気された。また、19日、下院が50億ドル以上の公的資金注
入を受けた金融機関が支払った高額賞与などに課税する法案を可決した。金融
機関の監督強化で、金融安定化策に積極的に参加する金融機関が減り安定化が
遅れるとの懸念も強まった。

19日のNY円相場は一時1ドル=93円台と約3週間ぶりの高値を付けたが、20
日は3日ぶりに大幅に反落した。前日比1円45銭円安・ドル高の1ドル=95円90
銭-96円ちょうどで取引を終えた。円は対ユーロで反落した。前日比1円05銭円
安・ユーロ高の1ユーロ=130円25-35銭で取引を終えた。円は一時130円49銭ま
で下落した。

なお、米財務省は22日、ガイトナー財務長官が米東部夏時間23日午前8時45分
(日本時間午後9時45分)に金融システム安定化策について会見する、と発表
した。長官は会見で、銀行への資金注入や融資拡大に向け、包括的な金融シス
テム安定化策について語る見通しだという。

また、寄り付き前発表の1-3月期の法人企業景気予測調査では、大企業全産
業の景況判断指数はマイナス51.3と、04年に調査を始めて以来の最低水準を更
新した。先行き関しては、4-6月期がマイナス24.8、7-9月期がマイナス7.
0となり、マイナス幅は縮小する。

前場の東京株式市場では、日本が連休中の米国株式市場が続落したことを嫌気
した売りが出たが、1ドル=96円台の為替相場の円安が好感された上、米金融
システム安定化策への期待から、買いが優勢となった。また、20日は反落した
とは言え、前日にNY原油相場は期近物として昨年12月初め以来の高値を付け
ていた。このため、商社など資源関連にも物色の矛先が向かった。

日経平均は後場に入り上げ幅を拡大し、1月7日に付けた今年の高値9325.35
円から今月10日に付けた安値7021.28円までの下げ幅2304.07円の半値戻しにあ
たる8173.32円を超えた。CME Globexで米株価指数先物が堅調だったことや、
アジア各国・各地域の株式市場が堅調だったことが好感された。

東証33業種では、全業種が値上がりした。その他金融、証券、商品先物、卸売、
鉱業、石油・石炭製品、海運、ガラス・土石、非鉄金属、不動産、機械、パル
プ・紙、銀行、水産・農林、その他製品、化学、鉄鋼、小売、建設などの値上
がりが目立つ。

個別では、東証一部の値上がり率トップはアイフル(8515)、2位は富士火災
(8763)、3位はCSKホールディングス(9737)。一方、値下がり率トップ
はSFCG(8597)、2位はフタバ産業(7241)、3位はニチハ(7943)。

個別銘柄動向は以下の通り

アイネス(9742)、CSの目標株価780円への引き上げが買い手掛かり
555円 50円高
 クレディ・スイス証券は、同社の投資評価を従来の「Neutral」から「OUTPE
RFORM」 へ、目標株価を同490円から780円へ引き上げたそうだ。これが買い手
掛かりになったと観測される。08年度業績は、売上高が前年度比6.1%減の384
億円、営業利益は同12.6%増の17.1億円になると予想しているという。受注は、
製造業を中心に産業向けと証券向けが景気後退の影響を受けているものの、保
険向けと自治体向けが順調に推移しており、売上高はほぼ計画385億円に近い
水準を確保するそうだ。09年度は、売上高が同1.6%増の390億円、営業利益は
同4.1%増の17.8億円と営業増益が続くという。前期にあった後期高齢者制度
対応特需反動減と産業向け受注減が見込まれるものの、定額給付金対応特需が
発生するほか、前期に受注した自治体関連のビジネスがカバーするとみられる
ことによるそうだ。

富士火(8763)、AIU保険との提携強化報道が買い材料
76円 18円高
 21日付け日本経済新聞は、「米アメリカン・インターナショナル・グループ
(AIG)の損保子会社、AIU保険はAIGが筆頭株主の中堅損保、富士火
災海上保険との提携関係を強化する。コストがかさむ代理店システムやコール
センターの共有化などを検討するとみられる。AIGはAIUなどの損保事業
を別会社化する方針。連携を強め、生き残りを目指す。」と報じた。これが買
い材料になった。

イビデン(4062)、GSの目標株価2500円への引き上げが買い手掛かり
2410円 180円高
 ゴールドマン・サックス証券は、従来の目標株価2300円達成を受けコンビク
ション・リストから削除したが、今後12ヵ月の目標株価を2500円に引き上げ、
投資評価「買い」は継続したそうだ。これが買い手掛かりになったと観測され
る。「将来ROEを高められる優良企業はPBRが1倍以上でも不思議ではな
い」とのGSの見解は不変であるという。一方、株式市場は評価のポイントを
シナリオ評価の局面から「実際どの程度急速に業績を高められるか」の業績評
価に移すと予想しているという。今後の同社の株価は4−6月黒字化や7−9
月業績拡大の勢いを見極めながら、緩やかに上昇すると判断しているもよう。

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若林栄四のプロフィール

1966年、京都大学法学部卒業。東京銀行(現、三菱東京UFJ銀行)入行。同行
シンガポール支店為替課長、本店為替資金部課長、ニューヨーク支店為替課長
を経て、85年よりニューヨーク支店次長。1987年、勧角証券(アメリカ)執行
副社長。1996年末退職。歴史観に裏づけされた洞察力から生み出される、内外
金融市場全般に亘る鋭い相場大局観及び問題の本質を把握し明確に語りきる同
氏の姿勢は、日本国内に限らず海外のプロフェッショナル・機関投資家・ファ
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(株)ワカバヤシ エフエックス アソシエイツ
金融商品取引業者 登録番号 関東財務局長(金商)第1698号
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★ 今後の相場イメージ(主力株)
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財務省は22日、ガイトナー財務長官が米東部夏時間23日午前8時45分(日本時
間午後9時45分)に金融システム安定化策について会見する、と発表した。

ガイトナー財務長官は会見で、銀行への資金注入や融資拡大に向けたその他の
試みを通じた包括的な金融システム安定化策について語る見通しだという。こ
の内容と、これを受けた米国株式市場の動向次第では、明日の東京株式市場は
続伸する可能性が高いとみている。

仮に、米国株が続落したとしても、わが国固有の追加景気対策への期待が残る
ため、相場が崩れる展開は考え難い。与謝野財務・金融・経済財政担当相は22
日、テレビ朝日の番組に出演し、追加経済対策について「財政支出が2、3兆
円の規模では、とても世の中に起きていること、起きそうなことに対応できな
い」と述べ、大規模な対策になるとの見通しを示している。

追加対策の事業規模をめぐっては、自民党内に、日本経済全体の需要不足分を
示すGDPギャップに相当する20兆円規模を求める声に対し、与謝野氏は「山
勘としてはいい数字」と述べるにとどめ、具体的言及は避けたが、09年度補正
の大型化は必至の情勢だ。

テクニカル的には、日経平均は26週移動平均線(23日現在、8249.80円)を上
抜けることが出来るかに注目する。これを上抜けることができれば、売り方の
買戻しを起爆剤に1月高値の9325.35円や、週足ベースの一目均衡表の基準線
(同、9528.78円)などを目指す可能性が高まるとみている。

少なくとも、5日移動平均線(同、7957.38円)を上回って推移する限り、買
い方有利の需給が続くともみている。

明日に関しては、不動産セクターの値動きに注目したい。国土交通省が23日発
表した09年1月1日時点の公示地価は全国平均(全用途)で前年比3.5%下落し、
3年ぶりに前年を下回った。全ての都道府県でマイナスとなった。

特に、3大都市圏(東京、名古屋、大阪)の下落率は住宅地で3.5%、商業地
で5.4%と、全国平均を上回った。リーマンの破綻をきっかけに金融市場の混
乱が拡大し、それまで国内の不動産に流れ込んでいた国内外の投資ファンドや
REITの資金が急速に細ったことが背景だ。

この公示価格発表で、当面の悪材料出尽くしとなるようなら、明日の主役は不
動産セクターということになるだろう。

(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)

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★ 今後の相場イメージ(新興市場)
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23日のIPOレシオは前週末の95.83から4.00ポイント低下して91.84となった。
低下は2日ぶり。IPOレシオ5日移動平均線は91.50と、こちらは5日連続の
上昇。

IPOレシオが5日移動平均線を上回り、且つ、5日移動平均線自体が上向き
のため、直近IPO市場の自律反発は継続しているようだ。だが、IPOレシ
オの上昇ピッチが鈍化している。反発力は鈍い点には注意が必要だろう。

一方、3市場売買代金は前週末の223億円から35億円減少して188億円となった。
個人投資家の資金が一向に流入していないため、商いが一向に盛り上がらない。
完全に投資対象から外されていると印象。物色の柱らしい柱も見当たらない。
売買代金が増加する要素も見当たらない。

引き続き、個人投資家は新興市場を無視するだろう。

(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)

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★ IPO情報
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★ 編集後記
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ガイトナー長官の記者会見は要注目ですね。2月の時と同様に、期待外れと
失望される可能性が残っています。不良資産の買い取り額は最大で1兆ドル
規模になると伝わっていますが、21日付の米紙ニューヨーク・タイムズ電子
版はアナリストの試算として「米国の銀行は少なくとも2兆ドルの不良資産
を抱えている」と報じています。額が小さ過ぎると失望されるようだと、日
米共に金融株は売られることになるのでしょう。しかし、そうでなく、詳細
が発表されたこと自体が好感されるようなら、明日の金融株は急騰するでし
ょうね。まあ、ある意味、丁半バクチです(笑)

(藤井英敏)

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