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「カブ知恵」発、個人投資家向け株式情報 2009年5月7日発行
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★ 目次
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★ 各種株価指数の状況
★ 相場概況（主力株）
★ 今後の相場イメージ（主力株）
★ 今後の相場イメージ（新興市場）
★ ＩＰＯ情報
★ 編集後記
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★ 各種株価指数の状況
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日経２２５ 9385.7 408.33 4.55％
ＴＯＰＩＸ 885.93 39.08 4.61％
日経ＪＡＳＤＡＱ 1048.54 11.05 1.07％
Ｊ−Ｓｔｏｃｋ 818.91 -2.14 -0.26％
マザーズ 349.41 4.53 1.31％
ヘラクレス 509.03 17.52 3.56％
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★ 相場概況（主力株）
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７日の日経平均は１日終値比408.33円高の9385.70円、高値は大引け値、安値
は９時５分の9100.11円。東証一部の売買代金は２兆1363億円、値上がり銘柄
数は1437銘柄、値下がり銘柄数は199銘柄、変わらずは66銘柄。日経平均は大
幅に３日続伸し、１月７日以来、４カ月ぶりに年初来高値を更新した。東証一
部の売買代金は昨年11月７日の２兆1896億円以来、半年ぶりの高水準となった。
６日のＮＹダウは前日比101.63ドル高の8512.28ドルで取引を終えた。ストレ
ステストの結果が事前に懸念したほど厳しいものにならないとの見方が強まり、
金融株中心に買われた。 政府がバンカメに対し、約340億ドルの資本不足を
指摘したと米紙が報じたが、優先株の普通株への転換や、資産売却などで対応
可能な金額と受け止められ、バンカメ株は17％高と急伸した他、資本不足が報
じられたシティやウェルズ・ファーゴなども軒並み上昇した。
一方、４月のADP雇用リポートでは、非農業部門（政府を除く）の雇用者数は
前月比49万1000人減だった。減少幅は３月の70万8000人や市場予想の65万人を
大幅に下回った。これも好感された。
ＮＹ円相場は反発した。前日比50銭円高・ドル安の1ドル＝98円25-35銭で取引
を終えた。円は対ユーロで続伸した。前日比80銭円高・ユーロ安の1ユーロ＝
131円05-15銭で取引を終えた。
前場の東京株式市場では、日本がゴールデン・ウィークで休場中の米国株式市
場が大幅高となったことで、日経平均は大幅高となった。連休中の下落に備え
たヘッジ売りの買戻しが上昇を加速させたとみられる。
後場に入ると、日経平均はやや伸び悩んだ。明日のオプション５月物ＳＱ算出
絡みのヘッジの先物買いが一巡したことや、CME Globexで、米株価指数先物が
軟調推移したことが影響した。だが、大引けにかけ、買戻しが再び加速し、日
経平均は結局、高値引け。
東証33業種では全業種が値上がりした。銀行、証券、商品先物、保険、海運、
その他金融、不動産、非鉄金属、倉庫・運輸、鉱業、機械、鉄鋼、ゴム製品、
電気機器、卸売、ガラス・土石、輸送用機器、石油・石炭製品、金属製品など
の値上がりが目立つ。
個別では、東証一部の値上がり率トップは住友精化（4008）、２位は御幸ホー
ルディングス（3216）、３位はサクラダ（5917）。一方、値下がり率トップは
大和紡績（3107）、２位は大東紡績（3202）、３位は帝国繊維（3302）。
個別銘柄動向は以下の通り
住精化(4008)、世界初となるアルゴンガスのリサイクル技術開発が買い材料
356円 80円高のストップ高買い気配
６日付けの日本経済新聞が、「住友精化は半導体や太陽電池向けシリコンの製
造に欠かせないアルゴンガスのリサイクル技術を世界で初めて開発した。2010
年春をメドに実用化する。自然エネルギーの１つとして太陽電池の普及が進む
なか、今後アルゴンガスの需給が逼迫（ひっぱく）すると判断。日本企業のリ
サイクル技術が先端産業の成長を下支えすることになりそうだ。」と報じた。
これが買い材料になった。
日立金（5486）、大和のレーティング「３」への引き上げが買い手掛かり
840円 100円高のストップ高買い気配
大和総研は、同社の株式レーティングを従来の「４」から「３」へ引き上げた
そうだ。これが買い手掛かりになったと観測される。製品需要の後退や在庫調
整局面などの最悪期は脱したと判断するという。DIRの経常利益予想は09年度
収支均衡(従来予想は80億円の損失)、10年度130億円(同100億円)と、従来予想
をそれぞれ増額したもよう。08 年度後半は、大幅な製品需要の後退や受注の
キャンセルが相次いだが、同社は生産調整を先行させて過剰在庫の解消にめど
をつけたという。自動車やエレクトロニクス、設備投資関連産業など主力需要
業界の底打ち時期は不透明ながら、在庫調整の進展に伴い需要業界に対して同
社製品の回復時期が遅行するリスクは小さくなったとも。なお、会社側は09年
度の経常利益を65 億円(前期比36％減)と予想しているという。
オリックス(8591)、政府・日本政策投資銀行に追加の危機対応融資打診報道が
買い材料
5030円 420円高
６日付け日本経済新聞は、「日産自動車（7201）とオリックスが政府・日本政
策投資銀行に追加の危機対応融資を打診していることが５日、明らかになった。
業績低迷による資金繰り悪化に備え、ともに1000億円規模の借り入れを要望し
ている。政投銀は国民負担につながる可能性もある融資の性格を念頭に置いて、
厳格に審査する方針。追加支援を巡る官民の調整では、明確な事業再生計画の
有無や経営責任のあり方などが焦点になりそうだ。」と報じた。これが買い材
料になった。なお、会社側は７日８時30分、「昨５月６日の日本経済新聞朝刊
において、当社が、日本政策投資銀行に対し「危機対応融資 1000億円規模」
の打診をしているかのような報道がありました。しかしながら、そのような事
実はありません。尚、日本政策投資銀行からは、数百億円レベルの融資を受け
ており、また共同で投融資等取引を行う等、緊密な取引関係を続けております。
当社の資金繰りについては、懸念なく推移していることを付言します。」とコ
メントした。
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若林栄四のプロフィール
1966年、京都大学法学部卒業。東京銀行（現、三菱東京UFJ銀行）入行。同行
シンガポール支店為替課長、本店為替資金部課長、ニューヨーク支店為替課長
を経て、85年よりニューヨーク支店次長。1987年、勧角証券（アメリカ）執行
副社長。1996年末退職。歴史観に裏づけされた洞察力から生み出される、内外
金融市場全般に亘る鋭い相場大局観及び問題の本質を把握し明確に語りきる同
氏の姿勢は、日本国内に限らず海外のプロフェッショナル・機関投資家・ファ
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（株）ワカバヤシ エフエックス アソシエイツ
金融商品取引業者 登録番号 関東財務局長（金商）第1698号
社団法人日本証券投資顧問業協会 会員番号012-02024
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★ 今後の相場イメージ（主力株）
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ゴールデン・ウィーク中の米国株式場や商品市況の高騰を受け、７日の日経平
均は大幅に続伸し、１月７日の年初来高値を更新した。
明日のオプションＳＱを控え、コールの売り方のデルタ調整の先物買いも入っ
た一方で、9300円オーバーは昨年秋以来の強力な抵抗でもあり利益確定売りも
出た。この結果、東証一部の売買代金も膨らんだ。
明日以降に関しては、明日算出のＳＱ値を上回って推移できるかに注目する。
ＳＱ値を上回って推移できるようなら、戻り相場が継続されよう。だが、割り
込んで推移するようだと、短期的には日経平均は調整色を強める公算が大きい。
ただし、その場合の押し目メドは25日移動平均線（７日現在、8753.43円）が
まずは意識される見通しだ。
現在の相場環境は多分に信用売り方の買戻しを原動力にしている感が強い。ま
た、先物に買い戻し圧力が掛かるため、先物需給が改善し、先物が割高になり、
裁定買いも誘発されているとみている。
つまり、実需の買いではなく、仮需の改善が相場水準を押し上げていると考え
る。
今後、相場が大きく育つかどうかは、この水準からさらに新規の信用売り残が
積み上がるかどうかに注目したい。
売り残が増加するようなら、将来的な踏み上げ第２ステージが期待できるだろ
う。逆に、売り残が減少し、同時に、買い残が増加するようなら、信用需給は
悪化し、相場全体の上値は重くなり、調整色が強まるとみている。
なお、超短期で考えれば、明日以降、騰勢が一服すれば、５月１日の9017.32
円と本日の9100.11円とで空けた窓は埋めに行く可能性は高いと考えている。
よって、目先は売り場探しで、9017円付近での買い戻し戦略に分があるとみて
いる。
（株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏）
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★ 今後の相場イメージ（新興市場）
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７日のＩＰＯレシオは１日の126.32から48.68ポイントの急騰となり、175.00
だった。上昇は２日ぶり。ＩＰＯレシオ５日移動平均線は142.81と、こちらは
10日連続の上昇。
１日の急落でＩＰＯレシオが５日移動平均線を割り込んだため、直近ＩＰＯ市
場の短期的な調整は不可避とみていたが、本日の急反発で景色が一変した。
今後、ＩＰＯレシオが５日移動平均線を割り込むまでは、直近ＩＰＯ市場の反
発は継続する見通しだ。
一方、３市場売買代金は１日の232億円から87億円増加して319億円となった。
売買代金が急増して300億円台を回復した点は評価できる。
だが、問題はこのレベルにとどまることではなく、増加傾向を示すかどうかだ。
増加傾向を示すようなら、新興市場の先高観が強まる公算が大きい。
そうでなければ、新興市場の底値圏でのもみあいが続くだろう。
（株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏）
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★ ＩＰＯ情報
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★ 編集後記
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７日の東証一部の売買代金は概算で２兆1363億円と連休前の１日の１兆4547億
円から急増したことに加え、ＳＱ算出日を除くと、昨年11月７日の２兆1896億
円以来、半年ぶりの高水準に達しました。売り方の買戻しと利益確定売りが激
しくぶつかったのでしょう。なお、明日のＳＱ算出後は、いったん売り方の買
戻しが一巡する可能性があるとみています。ＳＱ値を下回ると、買いが急減す
る可能性もあるので、明日以降は日経平均とＳＱ値との関係に注目しておきた
いと思います。
（藤井英敏）
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