Wednesday, May 13, 2009

「カブ知恵」発、方向感乏しい中、日経は小幅に反発

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「カブ知恵」発、個人投資家向け株式情報 2009年5月13日発行

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★ 目次
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★ 各種株価指数の状況
★ 相場概況(主力株)
★ 今後の相場イメージ(主力株)
★ 今後の相場イメージ(新興市場)
★ IPO情報
★ 編集後記

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★ 各種株価指数の状況
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日経225 9340.49 41.88 0.45%
TOPIX 888.75 3.32 0.37%
日経JASDAQ 1057.08 -3.93 -0.37%
J−Stock 855.44 10 1.18%
マザーズ 356.78 4.71 1.34%
ヘラクレス 528.34 10.05 1.94%

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★ 相場概況(主力株)
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13日の日経平均は前日比41.88円高の9379.47円、高値は13時33分の9379.47円、
安値は10時8分の9278.89円。東証一部の売買代金は1兆6173億円、値上がり
銘柄数は937銘柄、値下がり銘柄数は623銘柄、変わらずは139銘柄。日経平均
は小幅に反発した。

12日のNYダウは小幅に反発した。前日比50.34ドル高の8469.11ドルで取引を
終えた。ヘルスケアや消費安定などディフェンシブ系銘柄が買われ、ダウを押
し上げた。

米国市場では、11日夕にフォードやバンク・オブ・ニューヨーク・メロンが公
募増資を発表するなど、金融機関を中心に公募増資による資本増強を実施する
動きが加速している。このため、希薄化や需給悪化懸念が強まりつつある。ま
た、GMが連日急落していることも嫌気材料になっている。11日、ヘンダーソ
ンCEOが米連邦破産法11条を申請する可能性が強まっていると指摘したこと
や、GMの幹部数人が保有する自社株をすべて売却したと報道が悪材料視され
ている。

NY円相場は3日続伸した。前日比1円05銭円高・ドル安の1ドル=96円40-50
銭で取引を終えた。円は一時96円11銭まで上昇し、2週間ぶりの高値を付けた。
円は対ユーロで続伸した。前日比80銭円高・ユーロ安の1ユーロ=131円60-70
銭で取引を終えた。

NYダウが反発したとは言え、ナスダックが続落するなど、12日の米国株式相
場の方向感は乏しかった。また、円は対ドル、対ユーロで円高基調となってい
る。東京外国為替市場では一時1ドル=95円台に突入した。このため、輸出関
連などの主力株中心に売られ、前場の日経平均は軟調なもみあいとなった。

後場に入っても、相場に方向感は出なかった。ただ、下値を積極的に売る動き
よりも、現値付近での買い意欲が強かったこともあり、比較的底堅く、日経平
均は推移した。円相場が1ドル=96円台で推移し、午前に比べ、円高の勢いが
鈍ったことも、追い風となった。

東証33業種では、情報・通信、精密機械、保険、食料品、医薬品、その他製品、
パルプ・紙、小売、陸運、卸売、電気・ガス、サービス、繊維製品などが値上
がりした。一方、海運、電気機器、非鉄金属、輸送用機器、機械、ガラス・土
石、鉄鋼、不動産などが値下がりした。

個別では東証一部の値上がり率トップはピクセラ(6731)、2位はピーエス三
菱(1871)、3位は日本マタイ(8042)。一方、値下がり率トップは太平工業
(1819)、2位はゼクス(8913)、3位は日立(6501)。

個別銘柄動向は以下の通り

タカラトミー(7867)、10年3月期通期連結業績予想、41.8%営業増益を好感
480円 41円高
12日、10年3月期通期連結業績予想を発表した。大幅営業増益が好感された。
売上高は1730億円(前期比4.2%減)、営業利益は71億円(同41.8%増)、経
常利益は69億円(同26.9%増)、当期純利益は57億円(同313.9%増)の見通
し。玩具事業については、「トランスフォーマー」、「デュエル・マスターズ
」、「ベイブレード」など、コンテンツ展開によるヒット商品創出に注力する
とともに、トミカ、プラレール、リカちゃんなど定番商品は強力なブランド力
を活かし、商品企画力の強化と魅力ある買い場作りに取組んでいく。また、海
外販社については事業構造改革による早期の収益力回復を図る。特に、重点地
域である中国においては、初の中日合作アニメ「三国演義」の中国国営放送で
の放送開始を布石とし、コンテンツと関連商品の両面から積極的なビジネス展
開を目指す。玩具周辺事業については、グループ企業の再編を行い、収益性を
重視した経営への改善を進めており、引き続き、利益重視経営の徹底を図って
いく。09年度の1株当りの配当は前年度と同額の年間10円の予定。

CCC(4756)、10年3月期通期連結業績予想、2桁営業増益を好感
752円 100円高のストップ高買い気配
12日、10年3月期通期連結業績予想を発表した。2ケタ営業増益が好感された。
売上高は2070億円(前期比6.2%減)、営業利益は175億円(同14.8%増)、経
常利益は180億円(同12.1%増)、当期純利益は140億円(同71.9%増)の見通
し。全国に約1400店舗展開するTSUTAYA直営事業およびTSUTAYA
FC事業については、DVD、CD、書籍、ゲームソフト等あらゆるパッケ
ージソフトを網羅し、ブルーレイソフトやコミックのレンタル導入といった品
揃えの強化・拡充だけでなく、より地域や個店の顧客ニーズに沿ったサービス
や商品の提供、販促施策を展開していく。会員サービス事業では、引き続き販
促機能の強化を図るとともに、ネットでも「MPS×MUS」を拡充すること
で、リアル(=TSUTAYA店舗)との相互送客を図っていく。また、新規
事業であるリコメンド事業にも本格的に着手する。09年度の1株当りの配当は
年間9円の予定。08年度は8円。

ブックオフ(3313)、出版大手がブックオフ株取得へとのNHK報道が買い材料
841円 100円高のストップ高買い気配
13日6時59分、NHKは、「出版不況が深刻化するなか、「講談社」と「小学
館」、「集英社」の3社は、消費者の間で定着した中古の書籍市場を取り込む
ため、印刷会社などと組んで、中古書籍の販売で最大手の「ブックオフコーポ
レーション」の株式のおよそ30%を取得する方向で詰めの協議を進めているこ
とがわかりました。」と報じた。これが買い材料になった。

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若林栄四のプロフィール

1966年、京都大学法学部卒業。東京銀行(現、三菱東京UFJ銀行)入行。同行
シンガポール支店為替課長、本店為替資金部課長、ニューヨーク支店為替課長
を経て、85年よりニューヨーク支店次長。1987年、勧角証券(アメリカ)執行
副社長。1996年末退職。歴史観に裏づけされた洞察力から生み出される、内外
金融市場全般に亘る鋭い相場大局観及び問題の本質を把握し明確に語りきる同
氏の姿勢は、日本国内に限らず海外のプロフェッショナル・機関投資家・ファ
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として作成されておりますが、元本を保証するものではありません。投資の最
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(株)ワカバヤシ エフエックス アソシエイツ
金融商品取引業者 登録番号 関東財務局長(金商)第1698号
社団法人日本証券投資顧問業協会 会員番号012-02024
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★ 今後の相場イメージ(主力株)
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日経平均は短期的な過熱感を冷ますべく、昨日から調整している。また、米ス
トレステストを無事通過したものの、我が国主力企業の決算を見極めたいとの
ムードも強いため、積極的に上値を追う動きが出難いようだ。

一方、為替市場での円高基調も、上値抑制要因となっている。

オバマ米大統領は11日、政権発足後初の予算教書の詳細を発表した。09会計年
度(08年10月〜09年9月)の財政赤字を過去最大の1兆8410億ドルと予測して
いる。赤字幅は2月に示した予算の基本方針での予測から890億ドル拡大する。
財政赤字はGDP比では12.9%と、2月予測からさらに0.6ポイントの悪化す
ることを背景に、円高・ドル安が進みつつある。

また、本日は、「英BBC放送(オンライン版)は13日、日本の野党・民主党
が政権を取った場合、ドル建てによる米国債の購入を中止する可能性があると
報じた。

BBCによると、民主党の中川正春「次の内閣」財務相は将来のドルの価値に
懸念を抱いており、円建てによるサムライ債の形でしか米国債購入を続けない
考えを明らかにしたという。

BBCによれば、中国の温家宝首相と中国人民銀行の周小川総裁もまた、ドル
の価値を疑問視するとの考えを表明。日中両国の当局者らは海外資産がドルの
価値下落で目減りするのを懸念しているとしている。」とブルームバーグが報
じたことも、円買い材料になった。

いずれにせよ、円高基調に一服感が出ない限り、主力の輸出関連株が売られ易
くなるため、日経平均の上値は限定されるだろう。

なお、今すぐどうということはないが、仮に、民主党政権になった場合、(今
回の発言に対する修正がなければ)、為替市場で急激な円高・ドル安となるリ
スクは高まった点には留意しておく必要があるだろう。

(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)

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★ 今後の相場イメージ(新興市場)
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13日のIPOレシオは前日の121.95から15.55ポイント上昇して137.50となっ
た。上昇は2日ぶり。それにしても、ここ最近のIPOレシオは方向感がない。
上昇下降を一日おきに繰り返している。

IPOレシオ5日移動平均線は139.61と、こちらも2日ぶりに上昇した。しか
し、IPOレシオは5日移動平均線を僅かだが下回っている。直近IPO市場
の調整は継続しているとみておきたい。

なお、明日以降、5日移動平均線を上抜けることができれば、直近IPO市場
に調整一巡感が出るだろう。

一方、3市場売買代金は前日から65億円増加して285億円となった。増加した
とは言え、絶対水準は依然として低い。

だが、増加傾向を示した点はポジティブに評価したい。明日以降も増加するよ
うなら、超短期の新興ラリーが発生する公算が大きい。仮に発生した場合、こ
れは、東証一部の主力株の上値が重くなっているため、アクティブ個人の短期
マネーの一角が流入する環境が整いつつあることが影響しているとみている。

(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)

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★ IPO情報
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★ 編集後記
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本日発表の4月の景気ウォッチャー調査では、4月の現状判断DIは、前月比
5.8 ポイント上昇の34.2 となり、4ヶ月連続で上昇しました。家計動向関連
DIは、消費者の購買態度が依然慎重ですが、高速道路料金の引下げ、定額給
付金の給付やプレミアム付き商品券の発行、環境対応車に係る減税による需要
増が一部でみられたことなどが寄与したことで、上昇したようです。先行き判
断DIは、前月比3.9 ポイント上昇の39.7 です。先行きDIの改善も前述の
政策効果が寄与しているようです。景気ウォッチャー調査の現状判断DIが悪
化に転じるまでは、東京株式市場は堅調さを維持できるだろうと、みています。

(藤井英敏)

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