Wednesday, August 26, 2009

「カブ知恵」発、上海株高を好感、日経は年初来高値を更新

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「カブ知恵」発、個人投資家向け株式情報 2009年8月26日発行

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★ 目次
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★ 各種株価指数の状況
★ 相場概況(主力株)
★ 今後の相場イメージ(主力株)
★ 今後の相場イメージ(新興市場)
★ IPO情報
★ 編集後記

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★ 各種株価指数の状況
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日経225 10639.71 142.35 1.36%
TOPIX 975.59 10.48 1.09%
日経JASDAQ 1246.92 2.2 0.18%
J−Stock 1004.98 0.15 0.01%
マザーズ 459.78 1.68 0.37%
ヘラクレス 645.08 3.68 0.57%

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★ 相場概況(主力株)
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26日の日経平均は前日比142.35円高の10639.71円、高値は14時42分の10668.74
円、安値は9時8分の10526.51円。東証一部の売買代金は1兆3768億円、値上
がり銘柄数は1348銘柄、値下がり銘柄数は246銘柄、変わらずは92銘柄。日経
平均は2日ぶりに反発し、年初来高値を更新した。

25日のNYダウは6日続伸し、前日比30.01ドル高の9539.29ドルで取引を終え
た。バーナンキFRB議長を再任する方針が発表されたこと、6月のS&P/
ケース・シラー住宅価格指数が前月比で2カ月連続上昇したこと、そして、8
月の消費者信頼感指数は54.1で前月から6.7ポイント上昇し、市場予想の47.5
を大きく上回ったこと、などが好感された。

しかし、NY原油先物相場は反落した。WTI期近の10月物は前日比2.32ドル
安の1バレル72.05ドルで取引を終えた。一時、75ドルちょうどまで上昇した
が、利益確定売りに押された。これが嫌気され、エクソンモービルがダウ平均
構成銘柄で下落率首位となるなど、資源・エネルギー関連が下落し、相場の足
を引っ張った。

NY円相場は4日ぶりに反発した。前日比35銭円高・ドル安の1ドル=94円15
〜25銭で取引を終えた。円は対ユーロでも上昇し、前日比65銭円高・ユーロ安
の1ユーロ=134円55〜65銭で取引を終えた。

前場の日経平均は米株上昇を好感も、円高基調や原油安が嫌気され、方向感乏
しい展開となった。上海株がしっかりと推移したことはサポート要因となった。
物色面では、低位の材料性のある銘柄や、低PBR銘柄の一角が人気化した。

後場に入ると、上海株高を好感して、日経平均は上げ幅を拡大させた。円高が
一服したことも追い風となった。日経平均は8月14日のザラ場高値10630.38円
を上抜き、年初来高値を更新した。

東証33業種では、パルプ・紙、その他金融、海運、情報・通信、陸運、精密機
械、倉庫・運輸、空運、不動産、機械、金属製品、保険、非鉄金属、化学、そ
の他製品、証券、商品先物などが値上がりした。一方、鉱業の1業種だけが値
下がりした。

個別では、東証一部の値上がり率トップは学習研究社(9470)、2位は日本化
学工業(4092)、3位は東京個別指導学院(4745)。一方、値下がり率トップ
はシルバー精工(6453)、2位は理想科学工業(6413)、3位は大垣共立銀行
(8361)。


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★ 今後の相場イメージ(主力株)
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日経平均は上海株の上昇を好感する格好で、年初来高値を更新しました。明日
以降も、米株、円相場、原油相場、上海株などの外部要因を睨みながらの主体
性の乏しい相場を展開することになるのでしょう。

事前のメディア報道等を織り込んで、市場では民主党政権誕生を前提に物色が
行われています。市場の関心は、民主党単独で3分の2議席を取れるかに移っ
ている感があります。なぜなら、仮に、3分の2議席を取れば、民主は参議院
で単独過半数に届いていないため、参院で野党の足並みが揃わなくとも、衆院
で3分の2を使って再可決し、グリグリと法案を成立させ、政策を実現するこ
とができるからです。

しかし、市場の民主党政権誕生の織り込みは十分過ぎる為、仮に、3分の2の
議席を取ったとしても、週明け早々、これまで民主党関連で買われてきた銘柄
群は、いったんは材料出尽くしで売られるとみています。よって、民主党関連
銘柄に関しては、今週がいったんは利益確定の売場になると考えています。

ただし、中期的にみれば、「国策に売りなし」です。このため、押し目は狙う
べきともみます。調整期間は分かりませんが、民主党政権が来年度予算の組み
替えのメドをつけたタイミングが、その押し目買いの好機かなと、現時点では
ぼんやりと想定しています。

相場全般に関しては、9月のSQまでは、堅調な相場をイメージしています。
需給的に、買い方が圧倒的に有利と考えるからです。売り方と買い方の勝負が
完全に決まり、ノーサイドになるのは、SQ値算出後とみています。つまり、
それまでは、買い方は全力で、油断することなく、売り方を攻めていくでしょ
う。野球で、100点差がついていても、送りバントであと1点を狙うように。

おそらく、売り方は、夜は、「米株下がってくれ」、「原油下がってくれ」、
「円上がってくれ」と祈り、昼間は、「上海株下がってくれ」と祈っているこ
とでしょう。膨らむ評価損に、心配で夜も眠れず、ネットで米株、円相場、原
油相場をウオッチして、睡眠不足になっている売り方が、多数存在しているか
も知れません。しかし、覚えておきたいことは、「相場は祈ったら負け」とい
うことです。

逆に、買い方は、そのような心理状況に無く、米株が取引されている夜もスヤ
スヤ眠り、健やかにトレードしていると勝手にイメージしています。

こんな状況がSQまでは続くとみています。

(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)

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★ 今後の相場イメージ(新興市場)
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26日のIPOレシオは87.76と、前日比変わらずでした。

IPOレシオ5日移動平均線は88.39と、こちらは7日連続で低下しました。

IPOレシオが5日移動平均線を下回っているため、直近IPO市場は調整中
とみています。ただし、5日移動平均線の低下ピッチが鈍化している点は明る
い兆候です。

一方、3市場売買代金は前日から16億円減少して346億円でした。減少したこ
とはややネガティブです。ですが、急減しなかったことは評価しています。

なお、主要3指数は全面高でした。

日経ジャスダック平均の終値(確報)は、前日比2円20銭高の1246円92銭と、
3日続伸し、連日で年初来高値を更新しました。

ジャスダック市場の売買代金は概算で148億円と前日の173億円から減少しまし
たが、傾向的には増加しており、この点はポジティブです。

東証マザーズ指数、大証ヘラクレス指数は共に3日続伸です。

なお、東証マザーズ指数の週足ベースの一目均衡表の雲下限は、26日現在335.
79ポイント、雲上限は464.67ポイントです。少なくとも、雲を上抜けない限り
新興市場の本格的な上昇は確信が持てる状況ではない点には、引き続き、注意
したいところです。ですが、雲上限が目の前に迫っています。

今後、売買代金増加を伴って上昇基調に入るようなら、ここまで売り叩かれた
市場でもあり、雲上抜けの可能性は決して低くはないとみています。

また、雲上限を突破したら、マザーズ市場の騰勢が加速すると考えています。

なお、目先については、終値は459.78ポイントですので、5日移動平均線(26
日現在、454.18ポイント)を、上回っています。しかし、パラボリックは売り
転換(SAR462.42ポイント)しています。これが買い転換するまで、調整が
継続する見通しです。

今後、5日移動平均線を上回って推移し、パラボリックが買い転換すれば、上
昇ピッチが加速することでしょう。なお、SARが迫っています。明日、買い
転換するようなら、調整一巡感が出てくる公算が大きいと考えます。

(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)

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★ IPO情報
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★ 編集後記
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市場では、NT倍率の上昇が続き、26日終値は前日比0.3ポイント高の10.90倍、
ザラ場中は10.92倍まで上昇し、2000年以来9年ぶりの水準に上昇したことが
話題になっています。

輸出関連が上昇し、銀行等の内需株の値動きが鈍いことがその背景です。

まあ、外部環境次第で一喜一憂する市場ですから、当然と言えば当然ですね。

新政権が誕生し、内需主導の経済構造に変えてくれるようなら、外部環境の市
場へ与える影響は軽微となり、リーマン・ショック後の中国株式市場のような
動きが期待できるでしょう。

87年のブラック・マンデー後の日本株は、今の中国株のように強かったですが、
今は昔のことですねぇ。

(藤井英敏)

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