これ、いいね
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「カブ知恵」発、個人投資家向け株式情報 2009年8月27日発行
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★ 目次
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★ 各種株価指数の状況
★ 相場概況（主力株）
★ 今後の相場イメージ（主力株）
★ 今後の相場イメージ（新興市場）
★ ＩＰＯ情報
★ 編集後記
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★ 各種株価指数の状況
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日経２２５ 10473.97 -165.74 -1.56％
ＴＯＰＩＸ 964.23 -11.36 -1.16％
日経ＪＡＳＤＡＱ 1246.9 -0.02 -0％
Ｊ−Ｓｔｏｃｋ 1006.3 1.32 0.13％
マザーズ 456.52 -3.26 -0.71％
ヘラクレス 640.1 -4.98 -0.77％
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★ 相場概況（主力株）
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27日の日経平均は前日比165.74円安の10473.97円、高値は９時18分の10575.79
円、安値は12時54分の10400.83円。東証一部の売買代金は１兆4098億円、値上
がり銘柄数は349銘柄、値下がり銘柄数は1203銘柄、変わらずは132銘柄。日経
平均は反落した。
26日のＮＹダウは小幅ながら７日続伸し、前日比4.23ドル高の9543.52ドルで
取引を終えた。７月の耐久財受注額は前月比4.9％増で、民間設備投資の先行
指標の国防・航空機を除く資本財は0.3％減だったが、６月分が大幅に上方修
正された。また、７月の新築住宅販売件数は年率換算43万3000戸と市場予想の
39万戸前後を大幅に上回った。前月比では６月から9.6％増加と、４カ月連続
で増加した。
これらのマクロ指標はポジティブだったが、利益確定売りで、株式相場の上値
は重かった。
ＮＹ円相場は小反落。前日比05銭円安・ドル高の１ドル＝94円20〜30銭で取引
を終えた。円は対ユーロでは続伸。前日比25銭円高・ユーロ安の１ユーロ＝13
4円30〜40銭で取引を終えた。
ＮＹ原油先物相場は続落した。ＷＴＩ期近の10月物は前日比0.62ドル安の１バ
レル71.43ドルで終えた。週間の石油在庫統計で、原油在庫が前週比で20万バ
レル増加したことが、売り材料になった。
米国株に方向感が乏しく、円相場も同様、さらに、原油安ということで、前場
の東京株式市場は材料難の中、軟調な展開となった。円相場が１ドル＝93円台
に入ったことが嫌気されていた。27日付け日本経済新聞が、「中国国務院（政
府）は26日、温家宝首相主宰で常務会議を開き、産業の設備過剰問題の対策を
強化する方針を改めて打ち出した。」と報じたことも悪材料視されていた。
後場に入っても、軟調な相場が続いた。上海株をはじめ、アジア各国・各地域
の株式市場がほぼ全面安となったことや、１ドル＝93円台で推移する円相場が
引き続き嫌気された。また、ここ最近まで、民主党の政策期待で買われていた
銘柄群の一角が、30日の投開票を控え、手仕舞い売りに押されていたことが目
立っていた。
東証33業種ではその他金融、保険の２業種が値上がりした。値下がりでは、鉄
鋼、精密機械、石油・石炭製品、倉庫・運輸、卸売、海運、ガラス・土石、非
鉄金属、電気機器、輸送用機器、繊維製品、化学、パルプ・紙、金属製品、ゴ
ム製品などが目立つ。
個別では、東証一部の値上がり率トップは日本インター（6974）、２位は新日
本科学（2395）、３位はシミック（2309）。一方、値下がり率トップは山水電
気（6793）、２位はフージャースコーポレーション（8907）、３位はトクヤマ
（4043）。
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★ 今後の相場イメージ（主力株）
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アジア株安と円高を嫌気する格好で、日経平均は反落しました。この結果、５
日移動平均線（27日現在、10486.05円）を割り込んでしまいました。昨日まで
買い方が圧倒的に優位でしたが、本日の５日線割れで、勝負は分かり難くなり
ました。明日以降は、25日移動平均線（同、10350.65円）を、外部環境が悪化
したとしても、キープできるかがポイントになりそうです。
なお、東証が、27日発表した８月第３週（17〜21日）の株式投資部門別売買動
向では、外国人が６週ぶりに売り越しました。売越額は1033億円です。前週は
2449億円の買い越しでした。一方、個人は６週ぶりに買い越しました。買越額
は3049億円です。前週1403億円の売り越しでした。
順張りの外国人が売り越してきたことはややネガティブですね。この売り越し
姿勢が継続するようだと、トレンドも転換する可能性があります。これまでの
相場上昇は、外国人の買いと裁定買いによって実現されたものです。
しかし、昨日発表された21日時点の裁定買い残は１兆4109億円と、６週ぶりに
減少へ転じました。前週比の減少幅は2046億円で、昨年10月24日以来約10カ月
ぶりの急減でした。つまり、これまでの需給面の上昇要因２つともが、売り転
換したのです。
確かに、個人は買い越していますが、個人に相場全体のトレンドを動かすだけ
の力はないでしょう。よって、今後も、外国人が売り越しを継続し、裁定買い
残が減少するようだと、調整がキツクなる可能性が高まるとみておく必要があ
ります。
昨日、８月のＳＱ値を超えて、年初来高値を更新した日経平均ですが、昨日及
び本日公表された外国人売り転換と裁定買い残急減で、先行きの不透明感が一
気に高まったと見方を修正する必要が出たようです。
ただし、この外国人と裁定業者の売り転換が30日の衆院選を前にした一時的な
動きである可能性は残っています。このため、即、弱気になる必要はないとも
みています。
なお、明日に関しては、選挙前の最終立会いの週末です。積極的な買いは手控
えられる可能性が高いでしょう。特に、民主党政権関連で買われた銘柄群に関
しては、民主党が事前想定通り大勝したとしても、週明けの材料出尽くしで売
られるリスクがあるため、手仕舞い売りが加速するとみています。
また、市場は引き続き上海株の動向に神経質な状態が続くでしょう。上海株高
で、円安になり、日経平均上昇。逆に、上海株安で、円高になり、日経平均下
落という単純なパターンが繰り返されると考えます。
（株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏）
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★ 今後の相場イメージ（新興市場）
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27日のＩＰＯレシオは64.29と、前日から23.47ポイントの急落となりました。
ＩＰＯレシオ５日移動平均線は83.21と、こちらは８日連続で低下しました。
ＩＰＯレシオが５日移動平均線を下回っている上、ＩＰＯレシオ５日移動平均
線自体が下向きのため、直近ＩＰＯ市場は調整中とみています。
一方、３市場売買代金は前日から13億円減少して333億円でした。２日連続で
減少したことはネガティブです。ですが、急減しなかったことは評価していま
す。
なお、主要３指数は全面安でした。
日経ジャスダック平均の終値（確報）は、前日比２銭安の1246円90銭と、４日
ぶりに反落しました。
ジャスダック市場の売買代金は概算で148億円と前日の173億円から減少しまし
たが、傾向的には増加しており、この点はポジティブです。
東証マザーズ指数、大証ヘラクレス指数は共に４日ぶりに反落です。
なお、東証マザーズ指数の週足ベースの一目均衡表の雲下限は、27日現在335.
79ポイント、雲上限は464.67ポイントです。少なくとも、雲を上抜けない限り
新興市場の本格的な上昇は確信が持てる状況ではない点には、引き続き、注意
したいところです。ですが、雲上限が目の前に迫っています。
今後、売買代金増加を伴って上昇基調に入るようなら、ここまで売り叩かれた
市場でもあり、雲上抜けの可能性は決して低くはないとみています。
また、雲上限を突破したら、マザーズ市場の騰勢が加速すると考えています。
なお、目先については、終値は456.52ポイントですので、５日移動平均線（27
日現在、455.34ポイント）を、上回っています。しかし、パラボリックは売り
転換（ＳＡＲ460.79ポイント）しています。これが買い転換するまで、調整が
継続する見通しです。
今後、５日移動平均線を上回って推移し、パラボリックが買い転換すれば、上
昇ピッチが加速することでしょう。なお、ＳＡＲが迫っています。明日以降、
買い転換するようなら、調整一巡感が出てくる公算が大きいと考えます。
（株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏）
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★ 編集後記
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「中国政府が産業設備の過剰問題の対策を強化する」と報じられ、中国の経済
成長が鈍化するとの懸念が強まりました。
これを受け上海株をはじめアジア各国の株が下落しました。
同時に、投資家のリスク許容度が低下するとの思惑から、相対的に安心感のあ
る円が買われるという構図になっています。
そして、その円高を嫌気し、日本株が売られるという悪循環につながっていま
す。
しかし、総選挙を控え、政権交代の可能性が高く、新政権の政策の不透明感の
強い円が買われるというのも、なんとも合点がいきませんねぇ。
（藤井英敏）
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