Thursday, September 10, 2009

「カブ知恵」発、米株高、原油高、アジア株高で、10500円台回復

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「カブ知恵」発、個人投資家向け株式情報 2009年9月10日発行

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★ 目次
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★ 各種株価指数の状況
★ 相場概況(主力株)
★ 今後の相場イメージ(主力株)
★ 今後の相場イメージ(新興市場)
★ IPO情報
★ 編集後記

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★ 各種株価指数の状況
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日経225 10513.67 201.53 1.95%
TOPIX 958.49 18.65 1.98%
日経JASDAQ 1248.58 5.4 0.43%
J−Stock 1020.31 17.47 1.74%
マザーズ 459.72 11.88 2.65%
ヘラクレス 639.8 7.5 1.19%
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★ 相場概況(主力株)
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10日の日経平均は前日比201.53円高の10513.67円、高値は14時43分の10521.14
円、安値は9時15分の10382.99円。東証一部の売買代金は1兆3705億円、値上
がり銘柄数は1377銘柄、値下がり銘柄数は220銘柄、変わらずは94銘柄。日経
平均は2日ぶりに大幅に反発した。

9日のNYダウは前日比49.88ドル高の9547.22ドルで取引を終えた。ゴールド
マン・サックスが目標株価を引き上げたGEやスリーエムなど一般産業株が買
われた。FRBが公表したベージュブックで、個人消費についての認識が慎重
と市場の一部で受け止められ、嫌気する動きが出る場面はあった。

NY円相場は続伸した。前日比30銭円高・ドル安の1ドル=92円ちょうど〜10
銭で取引を終えた。一時1ドル=91円61銭と、2月17日以来約7カ月ぶりの高
値を付けた。円は対ユーロでは4日続落した。前日比45銭円安・ユーロ高の1
ユーロ=134円05〜15銭で取引を終えた。

NY金先物は反落した。12月物は前日比2.7ドル安の1トロイオンス997.1ドル
で取引を終えた。高値は1005.0ドル。NY原油先物は3日続伸した。WTI期
近の10月物は前日比0.21ドル高の1バレル71.31ドルで取引を終えた。一時72.
52ドルまで上昇し、8月31日以来の高値を付けた。

7月の機械受注統計では、設備投資の先行指標の「船舶・電力を除く民需」(
季節調整値)は前月比9.3%減の6647億円だった。2カ月ぶりのマイナスとな
り、受注額は5月につけた過去最低額を更新した。市場予想の3.4%減も大幅
に下回った。

また、8月の企業物価指数は前年同月比で8.5%下落した。7月と並び1960年
の統計開始以来最大の下落率となった。

前場の東京株式市場では、米株堅調、原油高が好感された。機械受注の下振れ
や、企業物価の下落傾向、1ドル=92円台の円高は特に影響しなかった。

後場に入っても堅調な相場が続いた。アジア各国・各地域の株式市場が全面高
となったことが追い風となった。テクニカル的には、日経平均は、25日移動平
均線(10日現在、10416.86円)を上回ったことで、大引けにかけて、売り方の
買戻しが加速した。

東証33業種では全業種が値上がりした。銀行、情報・通信、陸運、建設、保険、
精密機械、サービス、輸送用機器、海運、電気機器、非鉄金属、機械などの値
上がりが目立つ。

個別では、東証一部の値上がり率トップは日本エム・ディ・エム(7600)、2
位は大和システム(8939)、3位はピクセラ(6731)。一方、値下がり率トッ
プはシルバーオックス(8024)、2位はエスケイジャパン(7608)、3位は三
井海洋開発(6269)。

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◎本日の新着個別銘柄動向

更新時間:2009/09/10 9:56:59

セコム(9735)、野村の目標株価6000円への引き上げが買い手掛かり
4360円 200円高
 野村證券は、同社のレーティング「1」を継続し、目標株価を従来の5000円
 を6000円に引き上げたそうだ。これが買い手掛かりになったと観測される。
 アジアでの現地調査を踏まえ、内需株とみられる同社の海外事業の中期成長
 性を確認したという。さらに、警備保障業の国際比較を通して、「日本式」
 と呼ばれる同社のビジネスモデルは、景気循環による影響を受けにくく、今
 後も安定的に高い利益率を享受すると予想するとも。ROEとEPS成長率
 が回復する過程で、株価の上昇を期待しているもよう。

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★ 今後の相場イメージ(主力株)
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米株高、原油高を好感する格好で、10日の日経平均は10500円台を回復しまし
た。ですが、円相場は1ドル=92円アラウンドの円高推移です。このため、本
日の上昇については、SQ値10500円への思惑売買の色彩が非常に強いとみて
います。

今後の注目ポイントは、明日の9月限のSQ値算出後、SQ値を超えて推移で
きるかどうかということです。SQ値を上回って推移できるようなら、4日の
10143.26円を底にした反発局面が継続するでしょう。しかし、ひとたび下回れ
ば、この上昇局面は終了し、調整局面入りするとみています。

現時点での相場認識は、8月31日の10767.00円を1番天井として、4日の1014
3.26円を目先底として、2番天井を形成する局面とみています。ザックリ言え
ば、10767円±100円程度が2番天井になるとみています。

9月第1週(8月31日〜9月4日)の株式投資部門別売買動向では、外国人が
2週ぶりに売り越しています。売り越し額は小幅で31億円(前週は1531億円の
買い越し)ですが、外国人投資家の買いが細っていることを考えると、今後、
上昇ピッチが鈍る、若しくは、2番天井をつけるタイミングが、接近している
とみています。

よって、明日以降、SQ値を上回って推移した場合でも、シルバーウイーク前
の18日までには相場はピーク・アウトするとみています。逆に、明日、終値が
SQ値を下回ったケースでは、明日のSQ値がピークになる可能性も低くはな
いとみています。

先行きに強気なれない背景は、(1)政治的に政権移行期であり政治リスクが
高いこと、(2)円高が継続していること、(3)商品市況が上昇し原材料価
格が上がっているのに、物価が下落しているため企業収益圧迫懸念が強いこと、
(4)銀行の自己資本規制強化に絡み、銀行による保有株売却が9月中間決算
前で加速する可能性が高く、需給悪化が懸念されること、(5)金価格の上昇
は米金融不安の根強さを反映したものであると考えること、(6)外国人投資
家の買いが細っている感が強いこと、などです。

(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)

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★ 今後の相場イメージ(新興市場)
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10日のIPOレシオは107.14と、前日から13.66ポイントの上昇となりました。
上昇は2日連続です。

IPOレシオ5日移動平均線は81.34と、こちらも2日連続で上昇しました。

2日連続でIPOレシオが5日移動平均線を上回り、且つ、5日移動平均線自
体が上向きになったため、直近IPO市場の反発局面入りが確認でしたと考え
ます。

一方、3市場売買代金は前日から52億円増加して385億円でした。絶対水準が
低いため、あまり評価できる状況ではありません。ただし、8日の295億円を
底に、増加傾向となっている点はポジティブです。

なお、主要3指数は全面高でした。

日経ジャスダック平均の終値(確報)は、前日比5円40銭高の1248円58銭でし
た。ジャスダック市場の売買代金は概算で170億円と前日の147億円、前々日の
121億円から増加しました。これはポジティブな状況です。

東証マザーズ指数は3日続伸、大証ヘラクレス指数は反発しました。

なお、東証マザーズ指数の週足ベースの一目均衡表の雲下限は、10日現在333.
49ポイント、雲上限は464.67ポイントです。少なくとも、雲を上抜けない限り
新興市場の本格的な上昇は確信が持てる状況ではない点には、引き続き、注意
したいところです。ですが、雲上限が目の前に迫っています。

今後、売買代金増加を伴って上昇基調に入るようなら、ここまで売り叩かれた
市場でもあり、雲上抜けの可能性は決して低くはないとみています。

また、雲上限を突破したら、マザーズ市場の騰勢が加速すると考えています。

なお、目先については、終値は459.72ポイントですので、5日移動平均線(10
日現在、446.49ポイント)を、上回っています。また、25日移動平均線(同、
455.13ポイント)も上抜きました。このため、上昇ピッチが加速する可能性が
高まったとみています。

(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)

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★ IPO情報
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★ 編集後記
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8月の国内企業物価指数は前年同月比8.5%の下落と、8カ月連続のマイナス
となった上、下落率は過去最大だった7月と並びました。

今後は、足元の商品市況の上昇で下落率自体は縮小するでしょうが、雇用環境
悪化を背景に、最終製品の値上げは厳しいでしょう。

このため、企業収益が圧迫される見通しです。

さらに、ドルが安くなっています。このような状況では、輸出企業の上値を積
極的に買うには無理が生じてくるとみています。

内需も盛り上がりに欠けるでしょうし、全体相場の上値余地は乏しいとみてお
いた方が良さそうですねぇ。

(藤井英敏)

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